カウンセリング 沖縄「子ども達のトラブルの対応をめぐっての保護者とのトラブル」 LEAPカウンセリング

学校で起こる「子ども達同士のトラブル」の対処の仕方で,保護者との関係が悪くなる先生が少なくありません。

LEAPカウンセリングでも数々相談を受けた事があります。
今回は,学校の先生がた向けの「トラブル対応」に関わるカウンセリングについて書いてみましょう。

 ※

スクリーンショット 2014-10-04 0.21.50教師の発言や対応に保護者の方が怒ってしまい
何度も学校に訪ねてくる
何度も電話してくる
管理職に担任の指導についてクレームを伝えてくる
市町村の教育委員会に訴える
県,最近では文科省に直接電話する方もいるそうです。

丁寧に聞いてみると,たいていの場合,自分の対応や行動について真摯にお詫びするという事をしていないために,さらに問題がこじれて行く場合が多いものです。

「謝ったらますます突っ込まれる」
と心配になるせいかもしれません。

確かに,病的に攻撃してくる,という様な保護者の方もいるのだと耳にします。
しかし私が30年近く関わってきた中で,そういう保護者はみた事がありませんし,もしいたとしたら,それこそ管理職の方や教育委員会へこちらから相談をする,ということでよいのです。

ほとんどの場合,保護者の方も,自分の子どもをめぐる人間関係を,よりよいものにしたいと考えています。
だからこそ仕事を調整してまで学校に足を運んでくるのです。

今よりよりよいものを目指す,という事ですから,それは教師とまるきり同じなのです。

「まずこっちの考えを説明しなければ」という前に,
「保護者の方が教師の何について納得いかないと言っているのか」
そのことを丁寧に確認することはとても大切です。

例えば,掃除の時間に取っ組み合いのケンカになった2人を指導した場面で考えてみましょう。
スクリーンショット 2014-10-04 0.44.21いろいろな理由があるにせよ,暴力という方法は良くない,という事で,特に興奮しているAくんに
「A君,反省しなさい」と強く注意しました。

それに対して,保護者から
「どうして自分の子どもが被害者なのに反省させられなきゃいけないんだ」
と言ってきた。

担任としては
「自分はそういう意味で言ったのではない…どういう場合でもケンカという方法はまずいという意味で反省を求めたのですよ」
と反論したい。

けれど残念ながらその意図は保護者の方にもAくんにも伝わっていないのですね。
それは保護者の方の怒りで分かるのです。

ですから保護者が「そんな注意の仕方はないでしょう」と言って来た事に対して
「自分はそんなつもりで言ったのではありませんよ」
と伝えたらどうなるのでしょう?
「あ〜,そうだったんですか。わかりました先生」
となる場合は期待するのは難しいと思います。

自分が注意した事が伝わらなかった事については,丁寧に真摯にお詫びしておく事は,やはり大事だと思います。
わざわざ仕事をやりくりして学校まで来た保護者の方に対して
「自分はそういうつもりではなかったんですけど,でもごめんなさい」という様な,謝ったのか謝っていないのか分からない謝罪はとても多い。
これは丁寧に真摯にお詫びしている事にはなりません。

「叱り方がよく無かったと思います…本当にすみません」
とか
「自分の気持を伝える事ができない叱り方をしてしまいました…すみません」
というように詫びる。

Aくんも保護者も,それを受け入れてもらった後で,
「わたしは暴力で解決する事は良くないと思うんです。
それが伝わるクラスづくりをしていきたいと考えています」
という話に持って行きたい。

私のカウンセリングでは
① 真摯な謝罪
② もう一度トラブル発生の事例に戻って,その子ども達の関係修復に力を注ぐ
③ こういう問題が何度も起こらないような工夫をする
④ クラス全員の人間関係がよくなっていくたのしいクラスづくりに力を注ぐ
という4つの提案をすることがあります。
それが苦手な先生とは,じっさいに一緒に謝罪の仕方を練習しますし,たのしいクラスづくりのアイディァを一緒に考えます。

スクリーンショット 2014-10-04 0.33.21謝罪の後は②と③と④について,保護者の方に丁寧に伝えて,
「本気で力を入れていくので,何かあったらぜひ協力して頂きたい」
という様に依頼する。

たしかに難しい方もいます。
話す程怒りだしてしまう方もいるかもしれません。
そうならないためにも,なるべく早く,保護者の方には「この先生はこれまでの先生と違う…本気でクラス全員の事を考えて取り組もうとしている」という事を伝えておきたいものです。

伝わらない方には,しばらくクールダウンする時間も必要です。
しかし,この②③④の動きは加速させる。

こういう問題を一つの流れで語る事は難しいものがありますが,逆に「ケースバイケース」である,というような答え方は,若い教師にとって雲をつかむ様なもののように思えます。

個々の難しい事例があったら,研究所に連絡をください。
カウンセリングはわたしの時間の調整がつく限り,優先して実施しています。

 

お医師さん達はタフ その2 たのしい教育の日々 沖縄

ついこの間スクリーンショット 2014-10-02 0.05.40は「夕方7時すぎ」と書いてもおかしくなかったのに,もうすっかり「夜の7時すぎ」といわなきゃいけない季節になりました。

今日は医師会の先生達との教材作りの日。
力のあるお医者さん達と一緒にカウンセリング系の教材を作っています。

前に「お医者さん達はタフだ」という話を書きましたけど,今回も同じく…

前に教材作成のメンバーの中から
「話し合った内容を持ち帰って,また次回その続き,というのはまどろっこしい。
次回は話し合いを印刷屋さんでやって,それを即,印刷してもらって,その印刷物を見ながら,またその場で話し合いをつづけようではないか!」
という話は出ていたのですけど,今回,本当にそうなりました。

ね,タフでしょ(^^

もちろん私も賛成しました。

今日の話し合いは熱を帯び,帰ったのは「何とか今日にうち」という時間です。

メンバーそれぞれが,「本気でいい教材を作りたい」という気持ちなので,予定時間は伸びても,なかなかいい気分です。

たのしい教育の日々は,これを読んで応援してくれている皆さんの御陰で,ますます充実しています。
感謝。
いっきゅう

アドラーと論理療法と認知行動療法 LEAP (PEAL)カウンセリング 沖縄

アルフレッド・アドラーのインディビジュアル・サイコロジーを学んでいる時,アルバート・エリスの「論理療法−REBT」や,ベックの認知療法と行動療法を組み合30437569わせた「認知行動療法」と,かなり近いものを感じていた。

教育カウンセラー協会で国分先生のカウンセリングを学ぶ時に,まとめてそれらを読んで,ますます「近い」と感じた。

論理療法も認知行動療法も現代のカウンセリングでは無視できない程,確固たる位置を占めている。
イギリスやアメリカではうつ病と不安障害の治療のスタンダードであるといってもよい。

論理療法を,かなり大雑把に説明すると
「その思い込みや解釈は本当に正しいのか」をテーマに組み立てられる手法である。

例えば「高校入試に失敗したら人生は破局だ」という様な思い込みは本当なのか?
「仕事をやめたら生活できなくなる」というのは本当なのか,という事だ。

認知行動療法は論理療法・認知療法を元に「行動の変容」に視点をあてているわけだが,論理療法・認知療法も,もちろん行動の変容を無視しているわけではないので,両者はかなり近いと見てよい。

スクリーンショット 2014-09-29 19.12.28
さてインディビジュアル・サイコロジーは,それられどう関わるか?

インディビジュアル・サイコロジーの提唱者アルフレッド・アドラーは,エリスやベックよりもっと前の世代の人間である。
そしてエリスやベックは,アドラーから明らかに影響を受けている事は,いろいろな研究者の著書にもある。

なのにどうして,エリスやベックがアドラーの「目的論」をもっと積極的に取り入れなかったのか不思議である。

思い込みや行動,気分のそれぞれを「目的」という視点で整理することで,カウンセリング上もかなり効果的である事は,経験上確かである。

もしかすると,あまりにも大きな変革に,エリスやベックがついていけなかったのだろうか?
もしもそれを取り入れたとしたら,インディビジュアル・サイコロジーと大差ないこととなったのかもしれない。

 

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「実践家でありカウンセラー」(カウンセリング 沖縄 LEAP)

先週,沖縄でスクールカウンセリングを精力的に実施しているA先生とたっぷりお話をする機会があった。
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A先生は中学を満期退職し,現在はスクール・カウンセラーとしていろいろな学校を回っている。
「荒れた」と表現される事もある学校現場で,子ども達と一緒に魅力的な学校行事を作って来た方で,その話はとてもエキサイティング。

私のLEAPカウンセリングにもとても興味を持って下さっていて,私もついつい,次のスケジュールがありながら,話に熱がこもってしまった。

カウンセラーという仕事は,実際に自分の子どもとの波乱の体験が無くてもできるし,学校現場で反発した子ども達との効果のあがった実践を経た人でなくても出来ます。
というか,そういうハードな体験を経ていない人も多いと思います。

けれど,自分の実践があって,それにカウンセリングという一つの輪が重なると,これはとても大きいものがあると思う。

私はカウンセリングを学びに県外に何度も足を運んだけれど,
「きゆなさんだから正直にいうけど…」
というフレーズに続いて,現場の教師に対する避難を何度も耳にした。
ひとつひとつ反発していられないほど,カウンセラーの中に学校教育システムや教師に対する反発が大きいものを感じたものだ。
ま,それは私の学びにいったところ限定なのかもしれないけど…

批判で解決するならカンタンですね。
批判ではなく,よりよいものを提案する,そういう形でカウンセリングもすすめていきたいものです。

時間が出来たらA先生と一緒に,実践家兼カウンセラーの一人として
「困った子ども達とのつきあい方−そのアイディアと実践−(仮題)」
という講座を開こうという話をしているところです。

それを学ぶ事は,おだやかなクラスを受け持っている人にとっても,さらにそのクラス経営にプラスの効果がでてくるはずだと思っています。
今は,やんちゃして反発・反抗してくる子ども達はいなくても,教師をしている限りは必ずそういう事に出あう事になります。
興味のある方は,うちのサイトをマークしていてください。

やりたい事があふれてとまりません(^^

いっきゅう

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