トックリキワタ ワタと散る/たのしくてたまらない自由研究

 「トックリキワタのワタが弾けています」という情報が入り、研究所のメンバーで収穫に出かけました。今回は〈たのしくてたまらない自由研究〉として〈トックリキワタ〉の綿について書いてみましょう。タイトルに〈たのしくてたまらない〉と書いたのは、私や研究所のスタッフが感じていることです。

 以前の記事で〈トックリキワタ〉の〈ワタ〉という言葉は、沖縄の方言の〈お腹〉を表現することばではありません、という話を書きましたが、いろいろな方達から反応が帰ってきていました。〈トックリキワタ〉の〈ワタ〉は「綿」のことです。

 研究所から車で五分ほどの場所にトックリキワタがあります。そこにはたくさんのワタが下がっていました。弾けて綿が膨らみはじめた実や、外の殻の中で綿がぎゅうぎゅうに押し詰められた状態のものや、その殻が落ちて、白い綿が見えているものもあります。

 おそらくここ一週間では、ほとんどなくなってしまうとおもいます。

 webサイトをいろいろ見ても、トックリキワタの実の成長の仕方について詳しく書いているところはありませんでしたから、ここに詳しくのせてみましょう。貴重な資料になるとおもいます。

 ワタが広がっているところが見えますか。
 子どもの頭くらいあります。

 すでに飛び散ってしまったワタもあります。
 近くに落ちたワタがこれです。
 中に、黒い丸が見えるとおもいます。トックリキワタのタネです。

 この状態から次第に前の前の状態(若い状態)に戻って見ていきましょう。いろいろな状態の実・タネを採ってきたので、その写真で紹介します。

 これが、ワタが広がる少し前の状態です。
 羊のようにモコモコしています。もちろん、覆っていた殻は落ちてしまっています。

 その前の状態が、これです。殻は取れて中の白い綿が硬くぎっしり詰まっています。中にはタネがいっぱい入っています。たまたま下に落ちていましたが、普通はもちろん木の枝についています。

 これは、もうあと少しで殻が落ちてしまう状態です。


  殻がもっとしっかり実を包んだ状態です。

    その前は、青い状態です。

 そしてこれが、身ができる前の状態、夏のころのトックリキワタです。

 逆戻りして、ワタになるまでを見てください。
 成長の流れがわかるとおもいます。

 タイミングが良いと、こういういろいろな状態のトックリキワタの実・タネをとることができます。

 ところで、ワタは、とてもふわふわしています。


 風をはらんで、遠くに遠くに飛んでいくためには、その方がよいのです。
   強い風が吹くと、ごっそりと飛んでいってしまいます。
 近くにあったら、ぜひごらんください。1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=

小さな世界の魅力をさぐる研究会

 たのしい教育研究所の活動に注目してくださる方達は全国に増え、「会ってお話をしたい」という方が各地からやってきます、嬉しいことです。わたしのスケジュールがかなりタイトで、その期待に応えられない場合もあり、申し訳なく思うこともあります。今回は〈北海道〉から沖縄にやってきてくれた方がいました。科学の絵本を出している方ですが、本人の許可をいただいていないので名前は伏せておきます。
 わたしのスケジュールの関係で研究所までご案内できず、那覇市でお会いしました。〈たのしい教育の普及〉にかかわる話と、〈小さな世界をたのしく探る〉をテーマにした研究会を開きました。
  わたしは〈ライトスコープ(ナショナル製)〉や〈たの式けんび鏡〉を持参し、その方が持って来てくれたいろいろな試料の観察をしました。

 顕微鏡の倍率というのは何のことか、というところから始まって、切手の色、コクゾウムシ、コルクの細胞 etc.

 途中で雨が降り出し、喫茶店の中に移動して研究会を続けましたが、小さなテーブルの上に収まらない材料や試料なので、代わる代わるに広げつつ研究会はすすみます。

 これはベニモンアゲハの鱗粉を採取して観察する場面です。

 休憩なしで6時間ぶっ通しでの研究会でした。

 いろんな専門の方からたくさんの教材や専門的知識を得て、それを目の前の子ども達や先生方に、感動するものとして伝えていこうと思います。

 また、こうやって全国の方たちに注目されるようになってきた〈たのしい教育研究所〉という社会的な実験結果を、ますます豊かな活動につなげていきたいと思っています。1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=
 今回の研究会の内容は来週のたのしい教育Cafeで取り上げてみたいと思っています。ご期待ください。

たのしい研究所の日々 折り染めインク大人気

 新年度、たのしい教育研究所の需要はますます高まり、授業の要請など、来年度に先延ばしさせていただく処も出てきました。嬉しいことですが、ご希望に応えることができずに心苦しい思いもしています。
 加速する需要に合わせて、この四月から新しいメンバーも着任し、さっそくいろいろな仕事をこなしてくれています。

 研究所の人気教材〈折り染めインク6色セット〉も在庫が切れたので、私のコーチの元、二人のスタッフが作成をすすめています。

 研究所のテーブルには 原材料が並び、それを絶妙な配合で6色の液体染料に調合していきます。

 

 教員試験の合格を目指して研究所に来る先生たち向けの〈勉強したくなる言葉シリーズ〉も今年度版が出来上がり、カット&ラミネート加工してくれています。

 沖縄県のグッジョブフェスティバルや、学校からの依頼、企業等からの要請、県内の市町村からの依頼など、たくさんの人たちの前で直接 笑顔を見ることができるものだけでなく、こういった地道な活動の向こう側に見えてくる笑顔も、たのしい教育研究所のメンバーが大切にしているものの一つです。こちらの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか-いいねクリック=人気ブログ!-⬅︎ジャンプ後のページに表示された記事もクリック!

 こうやって綴っている間にも注文が入り、折り染めインクは、残り2つとなりました。必要な方はお早めにご注文ください。➡︎ 折り染めインクの紹介と注文

 

 

研究とは 予想を立てて確かめること 歩行者の死亡事故

 研究というのは、今までに無かった何か新しいものを生み出すという感じがするかもしれませんが、〈予想〉を立てて〈確かめる〉過程そのものが研究です。予想を立てて、過去のデータをたどって確かめることも研究です。
 その過程で、今まで気づかなかったことを発見できることもあるのです。
 数回前、わたしが〈歩行者の死亡事故は減少しているのではないか〉と予想を立てましたが、さっそく〈おもしろい〉という趣旨のメールがいくつも届いています。

 少し調べてみるとweb上にこういう言葉がみつかりました。

「歩行中の死者数が最多

となりました」

 

 〈最多〉という言葉は、増加してきている、ということなのでしょう。するとわたしの予想の違いを表していることになります。
 しかし増加しているにしても、どの程度なのかは重要です。

 ということで、サイトを開いてみました。
 驚きました。
 この赤いラインが歩行中の死者数です。

https://www.itarda.or.jp/itardainfomation/info83.pdf 

 年代を追うと、明らかに歩行中の死者数は減少してきているではありませんか。それよりも自動車に乗っている人たちの死亡数が減少したので対比的に〈最多〉になったわけです。

 この統計は少し古い感じがしますから、もっと新しいものを調べたいとおもいます。
 しかし「悪くなった、悪くなった」と煽ることによる問題解決の期待ではなく、「どんどんよくなってきているのだけど、もっとよくするためにどうしたらよいだろう」という問題解決の見方考え方は、とても大切だと思っています。

 ところで、みなさんの予想はどうでしたか?1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=