自由研究はたのしくてたまらない/モンシロチョウとキンレンカ 

 モンシロチョウの話を書いたところ、読者の方から「我が家にキンレンカが咲いているのですけど、その周りにモンシロチョウがたくさん飛んでいて、青虫もいるんです」というお話がありました。別なチョウなのかもと思いましたが、問い合わせてくれた方は、まちがいなくモンシロチョウだといいます。そして直接、キンレンカの葉を食べているアオムシと、葉の裏に産み付けられたアオムシを直接持ってきてくれることになりました。

 モンシロチョウは菜の花畑にたくさん飛んでいます。アブラナ科の植物の葉に卵を産み付けて、青虫はその葉を食べて成虫となります。

 以前書いた〈ブロッコリー畑を飛び交うモンシロチョウ〉でも、触れましたが、わたしの小学校の時の先生は「モンシロチョウの幼虫のアオムシはキャベツしか食べません。偏食性の強い生き物です。みなさんは、モンシロチョウの様にではなく、なんでも食べる子どもになりましょう」と指導していました。その話を何度も聞かされていたからでしょう。特に調べることもなく、それをそのまま信じていました。

 教師になって、子どもたちとフィールドワークする中で〈モンシロチョウはアブラナ科が大好きだ〉ということを知りました。➡︎ 関連記事

 「ブロッコリーもキャベツも同じ〈アブラナ科〉の植物」です。
 モンシロチョウの幼虫はキャベツばかりを食べるわけではないのです。
 知らないことがたくさんある人は、それを感動的に知るチャンスがたくさんあります。そしてそれはすばらしいことです。

 さて、今回は〈キンレンカ〉です。キンレンカはアブラナ科の植物ではありません。モンシロチョウはアブラナ科の植物でないものも食べて成長するのでしょうか?
 みなさんはどう思いますか?

 これがキンレンカです。サラダで活用にしたり、漢方で利用したりと多用されている植物です。

 
  持ってきてもらったキンレンカを見ると、アオムシがムシャムシャと葉っぱを食べています。卵も産み付けられていました。

アオムシです。たしかにモンシロチョウのアオムシそっくりです。

 葉の裏側には卵もたくさん見えました。たしかにモンシロチョウの卵そっくりでした。  その上、周りにはモンシロチョウがたくさん飛んでいるというわけです。

 モンシロチョウはアブラナ科以外の植物も食べて成長する、のでしょうか。
 みなさんはどう思いますか? 
 つづく。1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=ジャンプ先でもワンクリックお願いします!

〈本の値段〉と〈生きて動き始める絵〉 安野光雅さん(つづき)

 前に紹介した安野光雅さんの〈子どもの季節〉を注文しました、という方からお便りがきました。2000円くらいするのですね。私が学生の頃手に入れた頃はいくらだったんだろう?
 わたしのお金の単位(まとまり)は学生の頃から〈映画館の料金〉です。たとえば本なら、〈この本を買う代わりに映画を観ることができる〉とか〈映画一本分より高いけど買っておきたい〉とかいう様な思考回路が働きます。
 今でも映画の料金を超える本を買うのは勇気が要りますから、学生の頃はなおさらだったと思います。それでも2000円近くする本を買ったのだろうか。もう35年くらい前なので、それよりけっこう安かったのだろうか?

 貴重な本なので今は年に数回しか開かないのですけど、棚から取り出してみました。大切にしていても、これまで何百回も開いてきましたし、部屋に入り込む紫外線で焼けたりしています。しかしこの表紙をみるだけで、わたしの中には、1日中、なんどもなんども繰り返し開いた、あの頃の感覚が蘇ってきます。

 裏を見てみました。

 〈岩崎書店 定価980円〉とあります。

 35年の月日というのは、本の値段を二倍にしてしまうほど長い年月なのでしょうか、驚いてしまいました。そういえば新書版の本は、学生の頃300円代がほとんどだったのに、最近は700円とかがざらになっていますね。少し研究したいテーマです。

 話を戻しましょう。
 前に紹介した時にこのはじめのページにある〈さくら〉が描かれた作品を紹介しました。わたしが大好きな絵の一つです。
 これはその終わりのページです。「やまのはる」というタイトルです。

 竹馬にのった男の子が、女の子二人と話をしています。
 わたしにとっては一枚の絵ではなく、開くたびに〈里山の暮らし〉が生き生きと目の前で動き始めるすばらしい絵で、声さえ聞こえてくるほどです。実はよくよく目をこらすと、ランドセルを背負って、きっと本を読みながら歩いている男の子も見えます。薄くわかりにくいので、わたしの想像なのかもしれませんけど…

 安野さんの作品は、絵だけではありません。文章も魅力的です。また関心をもっているどなたかからたよりが届いたら、書かせていただきます。こちらの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか-いいねクリック=人気ブログ!-⬅︎ジャンプ後のページでもワンクリックお願いします

 

原子の周期律表が世界の謎を解くキーになる

 もの皆全て〈原子〉でできています。つまりこの宇宙にある全てのものは、わずか100種類と少しの原子の組み合わせなのです。その原子の種類をいろいろな性質が読み取れる様に配列したのが〈周期律表-周期表〉です。これは〈世界一美しい元素周期表〉という名の周期表を使って、先生たちに説明しているところです。 小学校の理科で学ぶ重要な単元、「植物の成長と光合成」や「動物の消化・呼吸」といった現象を〈酸素 O2〉と〈窒素C〉〈二酸化炭素 CO2〉そして〈水 H2O〉の動きで説明してみました。その説明に「世界の謎が解けた」かの様に感動した先生が、うれしい感想評価を伝えてくれました。他の方達からの嬉しいメールも届いています。

 こうやって、たのしく賢い先生たちがどんどん増えていくことに、とてもわくわくします。
 沖縄が日本一のたのしく賢い教育県となる日も、そんなに遠いことではありません。1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=ジャンプ先でもワンクリックお願いします!

イエナプランとプロジェクト・メソッド、そして絵本「イエペはぼうしがだいすき」

 教員採用試験でよく問われる問題の一つに「プロジェクト・メソッド」「イエナプラン」など、これまで提唱されてきた〈教育方法〉に関するものがあります。内容を詳しく把握していなくては解けないものではなく、概略と名称、提唱した人物をある程度覚えておけばなんとかなるのですけど、提唱された教育方法は、かなり改革的なものばかりです。最近取り上げた試験問題に、その一つ〈イエナプラン〉が出ていました。
 概略的にまとめると…

 イエナプランはドイツのイエナ大学の教授、ペーター・ペーターゼンが、開発した教育方法です。
 子どもたちを異年齢で構成される〈ファミリー・グループ(根幹グループ)〉でクラスを編成し、〈会話〉〈遊び〉〈仕事(学習)〉〈催し〉という4つの基本活動を循環的に行います。
 担任は前にたって授業をせず〈フォロワー(支える立場)〉としての授業スタイルなので、〈グループ・リーダー〉と呼ばれます。
 本来的に〈
インクルーシブ教育〉を志向しているので、ハンディのある子ども達、いわゆる障害児と呼ばれる子ども達の教育にも積極的です。

 

 ところで、わたしの大好きな絵本(写真絵本)に「イエペはぼうしがだいすき」という作品があります。教師一年目で出会った本です。

 イエペはぼうしが大好きで、どんな時も帽子を被っています。

 授業の時も・・・

 でんぐりがえしの時も、取っ組み合いの時も帽子をはなしません。

 教師をした頃はいわゆる〈生活リズム〉とか〈基本的生活習慣〉とかいう指導のブームで、体育の時は赤白帽でなくてはいけないし、鉛筆はきちんとといだものを数本揃えておかなくてはいけません。お辞儀の角度まで指定する先生もいるほどでしたから、教室で帽子をかぶって授業を受ける子どもがいたら、すぐに指導されてしまいます。ところが、イエペの担任の先生は、やさしく見守っています。ですから、この本は新鮮で、すぐに好きになりました。

 この先生は、イエナプランの教師の立ち位置である〈フォロワー〉のイメージです。

 イエナプラン⇄ーターゼン
 わたしの頭の中では〈イエペ〉でまとまります。

 教員試験を受ける方は、ご活用ください。

 ちなみに、プロジェクトメソッドの開発者は〈キルパトリック〉です。
 プロジェクトメソッドは〈プロキル〉で覚えてもらっています。
 そのことに関しては、いずれまた。1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=ジャンプ先でもワンクリックお願いします!