たのしい理科 昆虫入門 完全変態と不完全変態について 最新メルマガ補完版(後半)

「たのしい昆虫入門」前回の続きで〈完全変態〉と〈不完全変態〉はどちらが進化したシステムか、というお話です。前回の問題に予想を立ててから呼んでくださいね。

 さて、昆虫の進化の過程で〈さなぎ〉はどういう意味を持つのでしょう。
 古い時代に〈さなぎ〉の状態をもっていて、それが進化していくうちに、そういう状態をもたいな昆虫たちが出てきたのでしょうか?
 それとも、もともとは〈さなぎ〉という段階はなく、進化の過程で、それが出てきたのでしょうか?

お話

 今回お届けしたメールマガジンに仮説実験授業研究会の西村寿雄さんが「がくゆう」という雑誌に書いた〈昆虫のお話〉を紹介しました。

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 子どもたち向けに、分かりやすい文章で書かれていて、わたしも理科の時によく利用させてもらっていました。

 その中にこういう文章が出てきます。

 はじめの昆虫の多くは〈卵⇨幼虫⇨成虫〉という変態の形をとっていましたが、約2億3千万年前ごろ、地球の気候が寒くなってきたころから、幼虫の脱皮の最後に成虫にならないで〈さなぎ〉になってしまう昆虫があらわれました。  まわりの気候がかわってきたので、さなぎになって、じっと力をたくわえることをおぼえたのでしょうか。〈卵⇨幼虫⇨成虫〉だけでは、寒気での〈うえ:食べ物がすくない〉を十分のりきれなかっただろう、と思っている科学者もいます。

 

 さなぎというのは、進化の過程で誕生したシステムだと考えられているようです。

 進化の中で、よりシンプルに変化していったのだろう。つまり〈さなぎ〉というややこしい段階がなくなっていったのだろう、と予想した人も多かったのですが、どうもそうではないようです。

 この問いかけは、雑誌にあるわけではなく、わたしのオリジナル問題です。興味のある方は、昆虫の授業の時に、利用してみませんか。

 たのしく賢く感動する教育、それが「たのしい教育」です。

 

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たのしい理科 昆虫入門 完全変態と不完全変態について 最新メルマガ補完版(前半)

「何をやるにも仮説・実験」という生き方をしている私は、予想が外れることもたくさん経験しています。最新号のメールマガジンにわたしの教師時代の失敗談を書いたところ、かなり好評でした。特に、教師をしているとムシ嫌いの子に一週間くらい口を聞いてもらえなかったという話です。今回は、そこに書いた「完全変態」と「不完全変態」について書きましょう。

%e3%81%9f%e3%81%ae%e3%81%97%e3%81%84%e6%98%86%e8%99%ab%e5%85%a5%e9%96%80まず「完全変態」と「不完全変態」って何? という方のために軽く説明します。

 %e3%81%9f%e3%81%ae%e3%81%97%e3%81%84%e6%98%86%e8%99%ab%e5%85%a5%e9%96%80%e3%80%80%e5%ae%8c%e5%85%a8%e5%a4%89%e6%85%8b-%e4%b8%8d%e5%ae%8c%e5%85%a8%e5%a4%89%e6%85%8b公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会のサイトより

 不完全変態というのは、卵⇨幼虫⇨成虫 という変態で
 完全変態は 卵⇨幼虫⇨さなぎ⇨成虫 という変態です。

「さなぎ」の状態があれば「完全変態」で、「さなぎ」の状態を経ない変態を「不完全変態」といいます。

問題1
完全変態・不完全変態は昆虫の種類によって決まっているのでしょうか?
それとも同じ昆虫でも、時期や場所によって完全変態したり不完全変態したりするのでしょうか?

予想
ア 昆虫の種類によって、どの変態をとるか決まっている
イ 同じ昆虫でも完全変態をしたり不完全変態をしたりする
どうしてそう予想しましたか?

 

お話

 昆虫の種類によって「さなぎ」の時期があるかないか、つまり完全変態か不完全変態か決まっています。
 チョウ・ガ類、ハチ・アリ類、ハエ・アブ・カ類、コウチュウ類などは完全変態します。

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 さなぎの状態を経ない昆虫にはカマキリ、トンボ、バッタ、ゴキブリなどが代表的です。

⬇︎教員採用試験・高校入試編⬇︎

 教員採用試験や高校入試で「次の昆虫の中から完全変態するものを選べ」という様な問題がいろいろな県で出題されています。
 そこには必ずにといってよいほど「セミ」という選択肢が含まれています。セミの抜け殻を見たことがある人たちもたくさんいて「セミはさなぎの状態を経る⇨完全変態する」という様に考えて間違ってしまうことになります。動かずじっとしていて、中で大きな形状の変化が生まれている状態が「さなぎ」のイメージです。セミは一見さなぎのような時期がある様に見えますが、それは「さなぎ」とはみなしていません。中間的な状況なのでしょう。

 

 問題2
 さなぎのある完全変態と、さなぎのない不完全変態は、「進化」という目で見た場合、どちらが、より新しい変態の仕方なのでしょう?

 進化して、よりシンプルな変態になっていったのでしょうか。逆に、進化して〈さなぎ〉の状態を経るようになったのでしょうか?

 古い変態の仕方と、進化した新しい進化の変態の仕方ということで選んでみてください。

 

ア より古いのは「卵⇨幼虫⇨成虫」
イ より古いのは「卵⇨幼虫⇨さなぎ⇨成虫」
ウ その他

どうしてそう予想しましたか?

 

 昆虫の進化の過程で〈さなぎ〉はどういう意味を持つのでしょう。
 古い時代に〈さなぎ〉の状態をもっていて、それが進化していくうちに、そういう状態をもたいな昆虫たちが出てきたのでしょうか?
 それとも、もともとは〈さなぎ〉という段階はなく、進化の過程で、それが出てきたのでしょうか?

 という問題です。

 予想して、次の記事をたのしみにお待ちください!

 

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板倉聖宣(仮説実験授業研究会代表 )の明確な議論について「自分で考えることが哲学だ、なんていうのは間違いだ!」

 仮説実験授業研究会代表 板倉聖宣(日本科学史学会会長)の発想法を毎週メールマガジンで紹介しています。たのしい教育を語る時のより処となるものがたくさんあるからです。

板倉聖宣 今週は、哲学についてかなり売れた書籍の内容について、板倉聖宣が触れた言葉を紹介しましたが、その明快な話の内容に、文字打ちしている私自身がうなる場面がたくさんありました。少し紹介させていただきます。 最新版のメールマガジンの中からの抜粋です。
      ※語られている書名はあえて記さないでおきます。

 結局、この本では「自分で考えることが哲学だ」と言っているようです。これはとんでもない間違いだと私は思います。

 哲学は学問です。
「自分で考えることが哲学だ」というなら、それは〈学問〉ではありません。
 学問なんだから、まず学ぶことです。

 学ばないで独創的にやっていこうとする人がいますね。
 そうすると独自なことが言えるかもしれないけども、これまですでに克服済みの考えに自分がとらわれて、すごくムダしちゃう恐れもあるでしょう。

 「観念論か唯物論か」というのはすごくデリケートです。
 そこに物があるから見えるのか、思うからそこに物があるように見えるだけなのか。
 あるに決まっているんです。
「思うから、それがあるように見えるだけだ」というのが観念論です。そうすると研究が何も進みません。
 科学は〈本当〉ということを追究するんですから、〈本当〉が自分の心の中だったら大変なんですよ。だって〈本当〉が自分の心の中にあるというなら〈何でも本当〉になっちゃうんだから。

 〈本当〉は向こうにあるんです。だから「実験」して向こうに問いかけてはじめてわかるんです。
 唯物論的な考え方をしなければ、科学はにっちもさっちもいきません。
 そうやって「そんなことはわかりっこないよ」といわれていた事柄がわかってきちゃったのです。目に見えないものがどんどんわかっちゃった。

 古代ギリシアの段階から重さの加法性で「原子はこういうものに違いない」とか主張してきたんですから。

 

 板倉聖宣(仮説実験授業研究会代表)の発想法を学ぶなら自信をもって
「たのしい教育メールマガジン(週間)」をオススメします⇨こちら

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たのしい教育を学ぶなら➡︎たのしい教育Cafe12月スペシャル

たのしい教育を学ぶ方法はいろいろあります。メールマガジン、年数回の講座、スーパーバイズ、教材研究etc. その中の一つが「たのしい教育Cafe」です。毎月実施されています(講座のある月はそれとセット)。12月と8月は時間を延長してスペシャルとして実施しています。今月の「たのしい教育Cafe」の案内が担当のM先生から届きました。とてもたのしい内容がいっぱいです。%e3%81%9f%e3%81%aecare 募集人数に達したとのことですが、下見したところ、予想以上に大きかったということなので、もう少し人数が増えてもよいようです。希望する方は、お問い合わせください。教育関係者(教師希望の学生も)は参加可能です ⇨ こちら

====== 転載 ========

%e3%81%9f%e3%81%ae%e3%81%97%e3%81%84%e6%95%99%e8%82%b2cafeこんばんは。
寒いですね。クリスマスが近づいている足音なのでしょう ^ – ^

いよいよ、たのカフェスペシャルも再来週となりました。
当日は、おいしい食べ物や飲み物を囲んで、たくさん盛り上がりましょう。

スタッフ会議で、予算なや内容、準備するものなどを話し合いましたので、その連絡をさせていただきます。
また近づいたら、補足の情報などもお届けできるかと思います。
質問などは遠慮なく、どうぞ。

それから、予定どおりの人数が集まりましたが、話によると、アメリカン住宅で、思っていたより広目の会場の様です。
「もうすこし増やしても大丈夫かもしれない」ということがありましたので、周りにもっと誘いたい方がいたら、声をかけてみてくださいね。

1.日時 12月29日(木)
前半 いつもの「たのcaféスタイル」・・・16:00〜20:30
    ※乾杯・美味しい食べもの・プレゼント交換・片付けなど含む
後半 夜もたのしく「ナイター研修」・・・ 21:30〜 
    ※眠りたくなるまでつづく 最後起きているひとが一人になったら終了。アルコールあり(^^

場所 北中城の高台 ※申込者に直接連絡いたします(きゆな)

予算・・宿泊なしの方は2500円くらい   宿泊者は、3000円くらい  
 ※たのしい教育研究所からの補助が出ることになり、前回の予測よりも
  安くなりました! つまり宿泊がお得です^ ^
   パーティも充実した内容になっていますので、
   宿泊も可能な方はぜひ連絡してくださいね

駐車場・・会場の駐車スペースは3台なので、近くの場所に停めて、スタッフが迎えに行くことになると思います。できるだけ、乗り合いで来てください。それから、午前中は「たのしい教育研究所わくわくお掃除大会」なので、それに参加して、研究所からみんなで一緒に向かう、というのもよい方法です

==== 内容 ====

第一部「たのcafé & パーティー」16:00〜20:30
① たのしい授業書 仮説実験授業の本格的な授業書・・・喜友名先生
② 子どもと仲良くなる ものづくり2本・・・A先生
③ おいしいおかしづくり・・・B先生
④ 先生達の忘年会や新年会などでもたのしめるゲーム
 「漢字モクモクなど」・・・C先生
⑤ 道徳プラン「わたしの心」・・・D先生
⑥ 読み語り・・・A先生
 その他 授業希望者はお知らせ下さい
⑦ ラストの乾杯の時に、ケーキ、プレゼント交換

第2部「ナイター研修」 21:30〜 
内容が少し変わるかもしれませんし、順番はこの通りではありません。全部できるのかどうかも不明(最後までみんなが起きているかもしわからないので)。でもいつものたのCafeと雰囲気が違ったたのしさがありますよ!
① たのしいゲーム・・・A先生
② (実験)電気パンづくり・・・喜友名先生
 なんと、電気をビリビリ流してパンをつくるんだって。今では電子レンジとかで簡単に作ったりできるけれど、戦争でものがなくなった時に日本人が発明したすばらしい発明を実演してくれるそうです。美味しいのかどうかは不明。小学生にも大人気。
③ お待たせしました「生類 憐れみの令(小学校高学年 社会)」の後半・・・C先生 ※これまでたのしい教育Cafeで授業を受けていない人も大丈夫です。仮説実験授業の本格的な授業書です
④ 図書館の仕事はやめられない&読み語り・・・B先生
⑤ きき○○大会(研究所のパーティー定番のたのしい大会)・・・C先生
⑥ 授業で使える短い動画の紹介・・・きゆな先生が、授業で子どもたちにとても人気のあった動画(2ー3分ものなど)をいくつか紹介してくれるそうです
⑦ たのしい初任者研修の工夫・・・D先生・E先生 & きゆな先生
⑧ ちはやふる「百人一首」大会・・・C先生 賞品あり
⑨ 線香花火・・・寒くなかったらね
⑩ 外で乾杯・・・寒くなかったらね
(11) D先生のほんわかゲーム
 ほか、やりたいものがあったらぜひ申し出てください

参加者全員プレゼント交換用の景品を準備していただける様にお願いします。
自宅にある〈もらったひとが喜びそうなもの〉あるいは〈購入して準備する方は1000円以内〉

ということで、書いている私がわくわくします。
いまから待ち遠しいですね。

学期末で忙しい方もいらっしゃると思いますが、体調に気をつけていきましょう。

 何かご質問等がありましたら、このメールへ返信お願いします。

☆連絡先☆ 略   ※問い合わせは ⇨こちら へ

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