たのしい教育研究所には、自分の子どもの学力を高めたい、という相談がけっこう届いています。
これまで、学力を高めることについて、このサイトにいくつも書いてきましたが、今回は「親の立場としてできること」
について書かせていただきたいと思います。
親が子どもにできることはいくつもあります。
その幾つかを書いてみます。
・短期で達成できる目標を設定する
・自分の達成度を自分で測定できる様にする
・問題を解くスピードの目安を設定して、その時間で解く
・解けない問題をいつまでも考えない
…4分と決めて、それで解けないなら解答を見て解けるようにする
などなど
研究所に相談に来ていただければ90分程度で実践トレーニングを受けていただけます。
ところで、そういうテクニックをいくつも伝えても、失敗してしまうことがあります。
そういうテクニックの上位に位置する大切なことがあるからです。
それは何だと思いますか?
考えてみてください。
「静かな環境を準備してあげること」でしょうか。
「おかねをたくさんかけてあげること」でしょうか。
いいえ、そういうことではありません。
「子どもの味方でいる」
ということです。
「わたしは子どものためにやっているのだから子どもの味方です」と簡単に考えている保護者の方たちがたくさんいます。
こんなにたくさんお金を使っているのだし、こんなにたくさん時間を使っているのだし、当然子どもの味方です、という様に。
しかし、どれだけお金をかけても、どれだけ時間をかけても、子どもの敵に回ってしまう人たちはたくさんいます。
敵から差し出されたものは、どんなに素晴らしいものでも、プラスのものとして受け取る人はいません。
子どもが課題から逃げている時、子どもが家庭での学習の時間を過ぎても帰宅しない時、子どもの成績が落ちてきた時、そんな時でも味方でいることができますか?
怒るくらい普通でしょう、という考え方もあります。
味方でいれば、怒っていても大丈夫です。
しかし自分の感情をぶつけて子どもの敵に回ってしまうことがたくさんあるのです。
ただし、自分が「子どもの味方だ」と思っているかどうかで判断してはいけませんよ。
子どもがあなたを「自分の味方だ」と思ってくれているかどうかです。
子どもの味方という気持ちでいても、結果として自分の子どもをコントロールしようという動きをしてしまうことも多いのです。
子どもはそういうことにとても敏感です。
「子どもの味方でいる勇気」は、いろいろなテクニックのベースになくてはならないとても大切なものです。
「子どもの学力を高める」という場合でも、なくてはならないものなのです。
教育のプロである教師にも、クラスの子ども達の敵に回って、動きがとれなくなってしまう人が多く居ます。
教師の場合にはもっと深刻な状況が生まれます。
教師も、子どもの味方でいられるかどうかが勝負です。
機会があればまたこのテーマで書かせて頂きます。
幸せに向かう学力向上がたのしい教育研究所のテーマです