研修も〈たのしさ〉を以って貴しとなす/たのしい校内研修の様子

 先日、学校からの依頼で〈学級経営〉の出張ワークショップをしてきました。
〈夏休み、学校の先生は暇でしょう〉という人は少なくなったものの、教師の研修の多さを実感できる人は多くはないと思います。
 地方公務員法で〈研修の機会が与えられなければならない〉とある様に一般の公務員にとって〈研修〉は権利としての意味合いが強いのですが、教師は〈教育公務員〉として「 絶えず研究と修養に努めなければならない」と記されています(教育公務員特例法)。

 〈しなければならない型〉だからこそ、その研修は「たのしく」ありたいものです。
「知らなかったことを学んだ」「いいことを教えらもらった」ということより『学んでたのしかった』ということが、より深い学びになるに違いないからです。そして、たのしく学んだ人の人生を、より豊かなものにしてくれるからです。

 〈学級経営〉の研修依頼ももちろん「たのしい学級経営」というテーマで組み立てていきました。

 教材のいっぱい入った大きなスーツケースを抱えて学校に入ると、学校ならではのうれしい心遣い。
 学校という場所のもつ暖かさを実感します。

 研修では一般の会社経営と対比して、〈経営〉とは何か〈教室経営〉とは何かを確認してあと、〈教室の危機管理〉をテーマにしてアドラー心理学・LEAPカウンセリングの見方・考え方を学んでいきました。

 後半は〈まず学級のハードウェア面をたのしく変えて行く〉ことで、こどもたちが「おや、二学期のクラスは以前より何だかたのしくなりそうだな」とワクワクしてくれる様なものにしていこうというテーマでワークをしました。

  座っている先生も立っている先生もいますけど、これはものづくりのワークで、出来上がった先生たちが自由にたのしんでいる様子です。

 

 とりあげたのは〈ホタッテくん〉。
 手に乗せてピクンピクンと動く様子をたのしんでいます。

 いろいろなところで講師を務めてきましたが、初めての場所であっても「以前いっきゅう先生の授業を受けたことがあります」という方が必ずといってよいほど出てきます。今回は私を推薦してくださった方を含めて3名の方が以前わたしの授業や研修を受けたという方でした。すでに5、6万人に授業してきたので統計的にそうなって当然なのでしょう。感慨深いものがあります。

 さて、こういうレポートは「何しろ良かったです、みんな喜んでいました」と書くことは簡単です。
 このサイトを読んでくれている方たちのほとんどは、この中にいない方たちですからそれも難しくないわけです。また、講師側の勝手な感覚で「たのしんでいました」と書くこともできますね。
 しかしたのしい教育研究所がここまで伸びてきた大きな要因として〈授業後の一人一人の評価と真剣に向き合っている〉ことを抜きにはできません。
 今回も受講者全員に評価感想を書いていただきました。
 それは研究所のスタッフも目を通しますし、一定期間保存してあとデジタル化して過去にたどることもできますから嘘を書くことはできません。

 今回の評価は〈楽しさ度〉も〈わかりやすさ度〉とも〈5とても良かった〉92%、のこり8%が〈4:よかった〉、つまり満足度は100パーセントでした。
〈3:何といえない〉〈2:不満足〉〈1:とても不満足〉は0%でした。

 感想をいくつか載せてみます。 

   
 このサイトの読者の中には教師ではない方達もたくさんいます。
 きっとその方たちの多くが「先生たちってステキな人が多いんだな」と感じてくれるのではないかと思うのですけど、どうでしょうか。

 毎日たのしく賢く全力投球、RIDE( ライド:たのしい教育研究所 )です。一緒に〈たのしい教育〉を広げて賢い笑顔を育てる〈簡単な方法〉があります。ここのクリックでブログ評価に一票入ります!

たのしく実力ある教師を増やすことで教育の未来を明るく照らす

 たのしい教育研究所では〈たのしい教育〉を積極的に学ぼうという方たちを本務教諭にするために合格ワークショップを実施しています。研究所に関わりのある方たち少数に伝えていた活動でしたが、口コミで次第に広がって行き、今では沖縄県の北から南まで受講したいという方たちが出て来て、合格していった先生たちは全県的に広がっています。
 半分を研究所で受講して、転勤によって離島に引っ越した後、研究所の教材を丁寧に繰り返して合格したという知らせがありましたから、離島にも研究所出身の先生たちが出て来ています。

「登校拒否」「体罰」「指導力不足教員」「いじめ」etc.
 教育の中で様々な問題が起こるたびに暗い悲しい気持ちが増幅され、教育を明るく語ることができるのは難しい今日この頃です。
 そんな中でも《たのしい教育研究所》の未来はとても明るいと言い切っています。

 様々な教育の問題を解決する方向は、好き嫌いに関わらず「たのしさ」の向きであることは間違いないからです。

 研究所の合格ワークショップで合格し、現在初任者研修でがんばっている仲良し四人組から写真が届きました。そのどの顔も「きゆな先生、とてもたのしくやっています」と語っていました。

 この日、他の地区で採用されて、研修の日ではなかった卒業生のA先生は合格WSの手伝いに来てくれました。

 二年前に卒業したM先生は、自由研究の講座の売り場の準備に来てくれています。

 ゆっくりではあっても着実に、沖縄の教育現場にたのしい教育派の先生たちが増えています。

 現場の先生たちを応援する活動にも力を入れています。
 子どもたちが「もっと勉強したい」と言ってくれる様な教育を学びたい方は、ぜひ研究所の講座やスーパーバイズを受講してください。

 これは子ども達が目を輝かせて授業にのめり込むきっかけとして利用する教材です。研究所開発の〈ホタッテくん〉よりかなり手が込んでいますけど、100均の素材で開発できる可能性が出て来ました。

 これは三態変化のたのしさを体感する教材です。
 たのしいクラスづくりには「熱意」と「技」の両方が必要です。こういう教材を増やしていくこともRIDE( ライド:たのしい教育研究所 )の主要な活動の一つです。

 子どもたちは確実にその先生たちを求めています。
 保護者の皆さん、地域の皆さんが、たのしい教育の需要を感じ、身近なところ、学校での集まりなどで声をあげていただければ大きな後押しになります。みなさんの応援をお待ちしています。この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉への「応援票」が入ります☆いいね☆

たのしい学級経営(2)そのアイディア

「経営とは何か」「目標が起点となる」など前段となるお話をさせていただいて、今回は具体的な〈たのしい学級経営〉アイディアをこのサイトから拾ってみましょう。

 たのしさなんてどうでもよいという人は少なくなりましたが、たのしさを何かをさせるためのほうびとして利用する方達もいます。しかし〈たのしい教育〉は楽しさ自体がテーマです。たとえば学ぶ時、子ども達がたのしく学ぶことが目標です。そうすれば「もっと深く学びたい」という子ども達が育つのです。そしてその事は学校の教育目標を達成するに十分な成果をあげるでしょう。

 たのしい学級づくりをするために、まず教室の〈ハードウェア〉をたのしくすることをおすすめます。

 それぞれリンクを張ってありますからクリックして記事をお読みください。

💫 五味太郎「らくがき絵本」
 子ども達がとてももりあがる授業になります。その作品を飾っておくと、子ども達がそれぞれの作品を何度もたのしんでくれます

たのしい〈楽描きコンテスト〉のすすめ 

五味太郎 らくがき絵本 たのしい図工・たのしい家庭学習

 

💫教室掲示で大人気なのが〈折り染め作品〉に書く書道です。教室がとても明るくなると好評です

楽しい毛筆・習字〈折り染め毛筆 習字〉/拡がるプリンタインク折染め

 

💫 折り染めで、大きな掲示物をつくると、かなりの完成度の作品になります。次のサイトのはじめの写真に作品の一つが写っています。ある方がプレゼントしてくれたものです

折り染めは夢がいっぱい① 楽しい折り染めワークショップの様子

※希望する方達にはミニグループでの講座も開催しています。一生使えてたのしめる技術です、グループ三、四名でお申込みください⇨こちら

 

💫 教室で魚を飼うときに、オススメのアイディアがあります。
 子ども達が不思議がって喜んでくれますよ

たのしい授業プラン〈空気の力〉で「たのしい水槽」づくり/メルマガで大人気の実験

 

💫〈ほたって君〉というRIDE開発教材があります。
カウンセリング講座でとりあげたところ、かなり好評で、今でも利用しているカウンセラーが何人もいます。教室に置いておくと、きっと「先生、図工の時間にこれつくりた~い」という子ども達がたくさん出て来ると思います

たのしくカウンセリング研修会/アドラー心理学

 

💫RIDE( ライド:たのしい教育研究所 )の開発教材〈シャトル・キャッチ〉を教室に置いていて、雨の日など、子ども達と一緒にたのしむ先生たちがいます。ぶつかると困るので、安全面にはしっかり配慮してくださいね

人気教材〈シャトル・キャッチ〉大活躍

 何しろこのサイトの記事は1000以上もありますから、どんどん出て来てとまりません。とりあえずこれくらいにしておきます。興味のある方は、ぜひいろいろな記事を読んでみてください。

 〈たのしい学級経営〉のためにはハード面からクラスを明るくたのしい場所にするというのはとても大切なことです。

 たとえば二学期、子ども達がはじめて教室に入った時に「あ~、今までと違う。何かたのしいことが起こりそうな予感がする」という様に感じてくれたら大成功です。
 もちろん、ハードウェアを整えながら、ソフト面たとえば授業の内容をたのしいものにしていく工夫も大切です。

 子ども達の笑顔がどんどん広がる、そんな教室が増えていくことで教育の未来は明るく楽しく元気になります。もちろん子ども達だけでなく先生たちも保護者の皆さんもそうです。時間が経つうちに社会全体もそうなります。

 興味関心をもってたのしく学んでくださる皆さんが増えていくことをたのしみにしています。毎日たのしい教育に全力投球のRIDE( ライド:たのしい教育研究所 )です。この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉への「応援票」が入ります☆いいね☆

たのしい学級経営(1)

 RIDE( ライド:たのしい教育研究所 )の活動は、たのしい教育に関わるものなら広く対象としますから、〈自由研究〉〈保護者の困りごと〉〈先生たちの授業の相談〉〈特別支援〉など、いろいろな依頼が来ます。
 対象は学校教育だけではありません。企業の社員教育で利用したいという相談や依頼、定年後の生活に関してスーパーバイズすることもあります。
 今回は《学級》をテーマにした話題ですけど、保護者、一般の方たちにも決して無縁の内容ではありません。興味ある方は読んでいただければと思います。

〈学級経営〉についての校内研修の依頼があり、このサイトの資料を少し整理しています。もちろん「たのしい学級経営」がテーマになります。

 子ども達の人間関係が良くなったり、もっと勉強したいと感じてくれたり、先生のことが好きになったり etc. それは何かを少し工夫すればどうにかなるものではなく、本質的な〈たのしさ〉によって達成されるものです。

 研究所に学びにくる先生たちに「最近、学級経営の研修うけたことありますか」と訪ねてみたのですけど、予想外に少ないことに驚きました。

 ものごとというのは〈その本来の意味〉が不確かなために混乱し、成果をあげないことも多いものです。

 ですからわたしの研修では大抵問いかけるところから始まります。

 このサイトを読んでくれている教師はとても多いのですけど、その方たちはその問いに何と答えるでしょう。

〈経営〉というのはマネジメントです。
 会社でいうと〈営業活動〉をすることや〈広報活動〉することを《経営》とはいいません。

 経営というのは

《目標を実現会する仕組み/システムづくり》

です。

 まず「目標」が起点です。

 一般の会社なら「収益を上げること」が重要な目標になるでしょう。ちなみにRIDE( ライド:たのしい教育研究所 )は《非営利活動法人》ですから、会社=法人であっても、それは目標としていません。

 ですから《学級経営》という場合は、クラスの目標に向かってどのようにその仕組みシステムを作っていくか、その取り組みをいうのです。

 みなさんの学級の目標は何でしょう?

 もちろんそれは学校の目標や法規から独立することは難しいでしょう。

 学校や県の教育の目標は教育基本法にある教育の目的・目標から独立することは考えられません。
 教育基本法に明記された、教育の目的・目標を読んでみましょう。

教育基本法(教育の目的)

  • 第一条 教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

教育基本法(教育の目標)

  • 第二条 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
    • 一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
    • 二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
    • 三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
    • 四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
    • 五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

 基本法を受けて設定された県の目標、さらにそれを受けて設定されたそれぞれの学校の教育目標は大抵〈知徳体〉の三つに整理されています。

 では、学校の教育目標と学級の目標は同じでよいではないか、と考える人もいるかもしれません。しかし、結果的に同じだったというのは考えられますが〈同じでよい〉というのは不思議なことです。
 そこには子ども達の発達段階や学年・クラス固有の実態、それを取り巻く環境など、いろいろな差があります。必然的に多様な迫り方が出て来るでしょう。

 目標について具体的に話をすすめていくと、メインテーマの〈経営〉の話に移るのがまだまだ先になってしまいます。いずれ要望があった時に「実現可能な目標設定」というテーマで書かせていただきます、おたのしみに。

 では、次回〈学級経営〉のアイディアを紹介しましょう。
 毎日たのしく全力投球のRIDE( ライド:たのしい教育研究所 )です。この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉への「応援票」が入ります☆いいね☆