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好奇心をつぶすのは大きな財宝を捨てることに等しい-好奇心を高め賢さに繋げたい

 数日前からRIDE(たのしい教育研究所)に子ネコのア〜ルがいます。研究所の一員になって〈スマイル担当チーフ〉〈癒し担当チーフ〉として大活躍してくれています。ちなみに役職を二つ持つのは研究所始まって以来の快挙です。

 ア〜ルを見ていると〈興味関心=好奇心〉に忠実な姿にほれぼれします。それは微笑ましく羨ましく、けっしてイヤな感覚は伴いません。

 わたしがキーボードをたたくと、すぐにこういう状態になります。

 教員採用試験の出題分析で問題にしるしを入れていると、そのプリントの上で戯れはじめます。

 ある方から〈沖縄市の出前児童館用に作った教材が欲しい〉という要請があって、印刷していると、それをジーっと眺めながらペーパーの流れに合わせて首を動かします。

 わたしのスリッパも大好きで、ア〜ルのとてもたのしい遊び相手になります etc.


 この好奇心は天才的だなと思います。

 よく考えてみると、人間にも天才的なほどの好奇心が備わっています。しかもネコ属よりはるかに高い好奇心を持ち合わせているに違いありません。それが今の社会的な進化を生んだのです。
 これまで何度も例示してきた様に、この社会を大きく変えた発明や発見は、誰かに〈これをやりなさい〉と命じられて成しとげられたものではなく、「それが好きで好きでたまらない・それがやりたくてやりたくてたまらない」という人たちが成しとげてきたのです。
 つまり〈好奇心〉なしに成り立つ事はないのです。

 ところが残念なことに、年月とともにその好奇心が失われていくのが人間の普通のパターンです。
 たとえば今の学校で、ア〜ルの様な好奇心を次々示してしまうと〈普通の子ではない〉と認識されてしまうでしょう。

 しかし〈好奇心〉そのものを否定してはいけません、それは人間の豊かさを否定することにもつながる大いなる愚行だからです。

 教育の場では礼儀やルールが優先して、その子の持っている好奇心をないがしろにすることがあります。多くの子ども達を安全や達成目標を優先すると仕方のない面も考えられます。
 けれど教師そして子を持つ親は、その子の好奇心をつぶしてしまうことは財宝を捨て去ることに等しいことを知っていなくてはいけません。

 学校がもし〈子ども達の知的好奇心を満足させる教育内容〉に満ちていたらどうでしょう。
 降った雨をじ〜っと見たり、ゴミ箱の後ろで動く何かを見にと席を立つより、先生の授業の方がたのしいと思える様なものがあったとしたらどうでしょう。
 授業で1時間座っておくより運動場で虫探ししたいと考えるのではなく、逆に虫探しは休み時間や放課後にやって、この時間は先生とたのしむという子どもたちが増えていくのではないでしょうか。

 それが〈たのしい教育〉の目指している姿です。

 残念ながらア〜ルにはたのしい教育ができません。言葉が通じないからです。もしもア~ルに言葉が伝われば、プリンターの用紙を見つめるたのしさを超えて、中の動きを説明してあげたり、スリッパを一緒に作ったり、パソコンで絵を描くたのしさを伝えたり、もっと広く深いたのしさを伝えてあげられるのに。

 人間同士は言葉が伝わります。
 子ども達に、もっと深くたのしい世界を伝えて挙げられるはずです。

 授業の全てをこのようにというは無理です。
 しかし、少しずつゆっくりと子ども達を振り向かせていくことは可能です。そうやって半年経つうちに、教室を飛び出行ったあの子も、じっくり授業をたのしんでくれるようにもなるのです。

 たのしい教育は子ども達の好奇心を高める教育です。その好奇心をどんどん発揮してさらに深い学びへと誘う教育です。その思想と技法とを学んでいく教師が増えていくことは、間違いなく、子どもたちにとっても社会全体にとってもよいことだと思うのですが、どうでしょう。

 わたし〈いっきゅう〉は大人になってもなお好奇心を高めたまま暮らしています。毎日たのしく新しいものに予想チャレンジしていることが、その証です。そしてRIDE(たのしい教育研究所)には、外見は大人でも中身は子どもの感性を持った先生たちがたくさん集ってくれています。
 たのしい教育に興味を持ってくださる保護者のみなさん、地域で活動しているみなさんが、いろいろな先生方にこのサイトを介して〈たのしい教育〉を紹介していただければと考えています。それは好奇心を賢さに繋げていく〈たのしい教育〉を広げていく大切な活動になるに違いありません。

 毎日たのしい教育に全力投球、たのしい教育研究所です。一緒に〈たのしい教育〉を広げませんか→このクリックで〈応援票〉が入ります☆〈いいね〉!