教師をしている頃、週に一度の図書館の日がとてもたのしみでした。
子ども達と一緒に、一時間いろいろな本を読んでいました。
10年ほど前のこと、アウト・ドアが好きな私が、フィールドでテントを張っている表紙に惹かれて、手にしたのが「あらすかたんけん記」です。
中を開くと、まだ行ったことのない、アラスカの香りがしてくるようです。
著者は「星野道夫」
写真家であり、エッセイストです。
彼のことを調べて驚きました。
私が本を手にした、数ヶ月前に事故で亡くなっていたのです。
彼はクマに襲われたのです。
その衝撃と、素晴らしい写真と、気持ちのよい文章に、わたしはさっそくアラスカに行くことに決めていました。
彼 星野道夫が歩いたその地を歩いて、彼が吹かれた風に吹かれて、彼が打たれた雨に打たれる…
下の写真は、数年前に中学生にアラスカの話をした時に利用した一枚です。
まだ8月なのに、アラスカは秋の装いでした。
歩き疲れて腰かける草地は、美しい植物に彩られて、まるでクッションのようでした。少し手を伸ばせばベリーがたくさんとれました。
このカップは今も愛用しています。
もちろん、クマも出ました。
その時の写真は、機会があれば掲載したいと思います。
今は教師を辞めて、たのしい教育活動に全力を注ぐ日々です。
一見、関係のないように思えるかもしれませんが、きっと、アラスカの地での言葉にならない想い・感動が、今のわたしの暮らしに生きていると思います。
そして三年前の東北大地震直後、テントを担いで飛んで行き、崩れた道路の間をぬってボランティア活動ができたのも間違いなく、このアラスカでの経験が生きています。
偶然手にする一冊が人生を変えることは多いのです。
沖縄の、たのしく元気で賢い学力の向上、たのしい実力のある先生方の育成、それに伴う教員採用試験突破講座、実践型カウンセリング、その他、たのしく学ぶ方たちを本気で応援する「たのしい教育研究所」です。