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進路相談|高校生達との会話から

いろいろな学校や組織・団体から「キャリア教育」をテーマに授業してほしいという要望が来るので、たくさんの子ども達を前に
「将来の仕事」
をテーマに語る機会はたくさんあります。

今回は、そうい組織的なものではなく、自分の進路について本気で考えている、という高校生数名と直接語り合ったことについて書きたいと思います。

—-

某月某日、高校生たち「進路の事でいろいろ質問したいです」という熱い依頼が届きました。
わたしの研究所のことを知っている大人から紹介されたということです。

いろいろなところをとびまわっているさなか、待ち合わせをして、その高校生達と語り合ってきました。

「宇宙工学に進みたい」
「物理学を学びたい」
「文化人類学を学びたい」
「医学の道に進みたい」

という多様な希望を持つ高校生たちでした。

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「京都大学に入り、物理学を学びたいが、その後どういう道があるのか」という真剣な問い。
「医学にすすんで、新しい医療方法でたくさんの人たちを救いたい」という願い。
「最近、文系から、科学系に進路変更したという中でどのような学んでいけばよいか」という学習に関する問い e.t.c.

そこで私が、問いかけながら語ったことは、

○最近の若者はどのように見られているのか、そして実際はどうなのか
○科学系の大学院を出てマンションの物件紹介という、ほとんど関係のない仕事をしている人達も実際にたくさんいる。そしてキミがそうならないとも限らない。そのために、出てからどうするではなく、君が学ぶことによって実現したい夢を具体的に描いてみよう
○教師を辞めてフリーになったわたし自身の人生について

○周りに反対されて諦めるくらいなら、それは元々成功する可能性はない。だから、反対や困難さは夢を実現できるかどうかの、とてもよい試験紙である

たとえばそういう話です。
2時間弱、ノンストップで語り合いました。

話が盛り上がっていく中で、例に出した一つが「キャリー・マリス」の話でした。

キャリー・マリスはサーフィンをたのしむ日々の中で突然あるのアイディアを思いつき、遺伝子複製技術・バイオテクノロジーに革命をもたらしたという人物です。
ノーベル賞も受賞しています。

「マリス博士の奇想天外な人生」早川書房

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 興味のある方はお読みください。

彼が開発したのがPCR(ポリメラーゼ・チェーン・リアクション)技法です。
遺伝子の複製というは、ものすごく管理された環境下でものすごい機械を使ってやるものだと思うかもしれませんが、PCRは

  • ヒトゲノム(30億塩基対)のような非常に長大なDNA分子の中から、自分の望んだ特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを選択的に増幅させることができる。しかも極めて微量なDNA溶液で目的を達成できる。
  • 増幅に要する時間が2時間程度と短い。
  • プロセスが単純で、全自動の卓上用装置で増幅できる。
    という革命的な技法です。 興味のある方は→ https://ja.wikipedia.org/wiki/

あるいみハチャメチャな人生の中でノーベル賞を取ってしまうのですから、おもしろい人物です。

いろいろな人生があるなか、選べるのは自分だけ。

語り合った高校生達がノーベル賞を取ってくれることも夢ではないと思っています。

おきなわの教育に全力投球の
たのしい教育研究所です