ギンネムとオジギソウの話②/予想することがたのしく賢くなる極意

 前回の記事からすぐに〈とても似ているのでほとんど同じ仲間ではないか?〉というメールがいくつも届いています。たくさんの方たちが予想を立ててくれていることがわって喜んでいます。

 では前回の続き〈ギンネム〉と〈オジギソウ〉の実・タネのつき方は似ているのかどうか?

 みていきましょう。

 オジギソウの実・タネはこれです。
 いくつかのタネが一つひとつサヤの中で区切られた部屋の中に入っています。
 一つのサヤの大きさは2cmくらいです。この写真全体でピンポン玉くらいの大きさです。

オジギソウの実・タネ

 

ギンネムの実・タネはこれです。

ギンネムの実・タネ

一つのサヤで15~20cmくらいあります。

 大きさはぜんぜん違いますけど、一粒ずつのタネがサヤの部屋の中におさまっていることは似ています。

 ギンネムの実・タネが熟する前の様子です。
 透けて、中のタネの様子もよく見えます。

 
この写真はタネが熟する前のオジギソウです。

オジギソウの実 熟する前

 大きさは違っていても、作り的には似ていると思うのですけど、どうですか?

 そろそろギンネムとオジギソウは近い仲間なのかどうか、についての結論に近づいたようです。

ギンネムは〈マメ科ネムノキ亜科ギンゴウカン属ギンネム〉

オジギソウは〈マメ科ネムノキ亜科オジギソウ属オジギソウ〉

※〈亜科〉というのは生物分類学上の単位の一つで、必要に応じての間に設けられています。

 2つはとても近い仲間なのです。

 植物の分類については、複雑で苦手だという人もいると思います。
こうやって、似ているけれど同じ仲間なのか、という視点でみていくと、いろいろなことがわかっていくことも事実です。

 葉はよく似て見えても〈かなり違う仲間の植物〉だという例はいろいろありますから、「葉が似ていたら近い植物だ」ということは難しいのですけど〈花〉と〈実・タネ〉のつき方を調べると〈似ている植物〉なのか〈近い仲間〉なのか〈けっこう違うタイプ〉の植物なのかが分かります。

 秋になりました。
 夏の頃と違う植物も目にする様になりました。
 みなさんも、立ち止まって植物を見ながら、いろいろな予想を立てながらたのしんでみませんか。一緒に〈たのしい教育〉を広げて賢い笑顔を育てる〈簡単な方法〉があります。このリンクの
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予想することはたのしく賢くなること オジギソウとギンネムは似た仲間?①

 知人から〈以前、研究所でいただいたタネから育てたオジギソウに花が咲きました〉とメールが届きました。

 朝の光を浴びてきれいに映えています。

 花火のように広がるピンクの花です。
 ふつうのビー玉より大きいくらいの花です。

 ところで、一見してよく間違う植物に〈ギンネム〉があります。

 これがギンネムです。


 葉だけをみると見間違ってしまう人も多い植物ですけど、大きく違うところがあります。
 オジギソウは触るとオジギしますが、ギンネムは触っても動く様子はありません。

 さて、いろいろな方から「予想をたててものごとを見ていくことがとてもたのしくなってきました」という便りが増えてきました。〈研究所が書いてくれる問題に早く予想を立てたい〉という気持ちを綴ってくれた子(小学生か中学生だと思います)もいました。小学生では難しい言葉を使うこともあるのですけど、親子で読んでくださっているみなさんもいる様で、とても嬉しい思っています。

 ではおたのしみの〈予想〉を立ててみましょう。

もんだい0
 触ると動く動かないの違いはあるとはいえ、葉の形や、そのつき方がよくにているオジギソウとギンネムです。
 2つの植物は〈近い仲間だ〉と考えてよいでしょうか。
 あなたはどう思いますか?
 予想を立ててものごとをみていくと、それが当たっていても間違っていても賢くなります。

予想
ア.近い仲間だろう
イ.違う仲間だろう
ウ.その他

 

どうしてそう予想しましたか?

 

問題1
 葉の形や茎の様子などを見るとよく似たオジギソウとギンネムですけど、それぞれに咲く〈花〉はどうでしょう。
 似ているのでしょうか、違うのでしょうか?

予想1

ア.花もよく似ている
イ.花は違っている
ウ.その他

どうしてそう予想しましたか?

 

 何人かでこの記事を読んでいたらぜひその人に考えを話してみてください。考えを語り合うこともとてもたのしいですよ。

 予想を立てたらネムノキの花を見てみましょう。

 これがギンネムの花です。

どうでしょうか?

知人から届いた〈オジギソウの花〉がこれです。

 

 〈似ている・似ていない〉ということは人の感じ方によるところがあります。
 教師が簡単に「ねっ、違っているでしょう」とか「ねっ、似てるでしょう」という様に語ることは〈押しつけ〉になってしまうことが多々あります。そこは親も先生も注意しなくてはいけません。

 色は違っています。
 全体的な花の形はどうでしょう?

ギンネムの花

オジギソウの花

 あなたの意見は〈似ている〉〈違っている〉のどちらですか?

 

 次に〈実・タネ〉のつき方について調べてみましょう。

予想2
 ギンネムとオジギソウの〈実・タネ〉は似ていると思いますか?
 違っていると思いますか?

予想すると確実に〈たのしく賢く〉なりますよ。
もちろん子どもだけでなく大人も、です。

予想2

ア.実・タネもよく似ている
イ.実・タネは違っている
ウ.その他

どうしてそう予想しましたか?

予想を立てましたか? 一緒に〈たのしい教育〉を広げて賢い笑顔を育てる〈簡単な方法〉があります。ここのクリックでブログ評価に一票入ります!

後半に続く

この笑顔が子ども達に拡がる=先生たちこそたのしく学ぶ時代

 とある休日、たのしい教育研究所に学びくる若い先生たちと〈たまごニーチャン〉をたのしんでいるところです。みんな子どもの様ないい笑顔をしています。

 〈たまごニーチャン〉は、こんどの老人会の文化講演会で利用しようと思っている人気教材の一つで、手のひらで生き物の様にコロコロ動き回ります。

 この夏の沖縄県グッジョブフェスティバルでも大好評で喝采を浴びました。

 学校教育はもちろん子ども達のためにシステム化されたものです。
〈たのしい教育〉は感動が伝わる教育です。
 教師は〈つまらない〉と感じながら授業をしていては、たのしさが伝わるわけがありません。

 その意味でも〈まず教師がたのしく学ぶ〉ことが重要になります。

 考えてみてください。
 たのしさを嫌う人がいるでしょうか?
 わたしはついぞ会ったことがありません。

 一度文科省の研修で東京に行った時、体育の分科会の中で「たのしいかどうかといった、子ども達に迎合する様な教師がいて困る」という様な発言を九州K県から参加した中堅教師が語っていたのを目の当たりにしましたが、その人は、たとえば趣味の世界で自分のたのしさを追求しているに違いありません。

 大人はたのしさを追求して、子ども達が学ぶ時にたのしさなんか関係ないという。
 そういう生き方もあるでしょう。
 しかし〈たのしさ〉は人間の心の奥深くから湧き出てくるもので、きっとDNAレベルから求めているものと方向的に外れていることはないでしょう。

 たのしく学んだ先生たちが、学校現場でそのたのしさを伝える。
 たのしさは一人からたくさんの人達に伝わります。
 今度は子ども達から保護者の方たちに〈たのしさ〉が伝搬する。
 なんてわくわくすることでしょう。

 やらなくてはいけないから学習しているのではなく、やりたくてしかたがないから学習している。そういう日々は遠くないと思います。
 来週のたのしい教育Cafeも研究所に入るかどうか心配する程の人数になってきました。ますます元気に活動をすすめるたのしい教育研究所です。読者の皆さんの応援をたのしみにしています。みなさんも〈たのしい教育〉を一緒に広げませんか ➡︎ このリンクをクリック

たのしいから仲良くなる/研究所で学び合格したメンバーから届いたすてきなメッセージ

 たのしい教育研究所で学んでいるメンバーが〈旅先〉からうれしいたよりを届けてくれました。研究所で力を入れている講座の一つ〈教員試験合格ワークショップ〉の卒業生からです。

 研究所の〈合格ワークショップ〉は厳しい教員採用試験の内容を取り上げますから学ぶ内容がたくさんです。〈ひたいにハチマキ〉でないと力が伸びていきません。
 研究所のメソッドでは自分の力そのものを〈リアルに確認〉しながらステップアップしていくので、どれくらい力を注ぐ必要があるかという自分自身の課題と向き合うことになります。
 そういう日々でも、毎回受講生から〈研究所の勉強はたのしかったです〉という感謝の気持ちがたくさん届きます。

 そうやってみごと〈合格〉を手にしていった人たちからの〈旅のたより〉でした。忙しさの合間をぬって〈四人で一緒に旅をしている〉というのです。観光地でのいろいろな写真と一緒にこういう一枚が入っていました。

  研究所で学んだメンバーで旅行している、というだけで嬉しい気持ちになります。

 それは研究所のワークショップで〈お互いの魅力〉を感じることができたということでもあるからです。 厳しい試験を合格して本務となり、美味しいものを味わいながら旅し語り合う。そうやってたのしんでいる姿は、研究所のスタッフみんなにとって嬉しさ以外の何ものでもありません。

 ところで四人が掲げているものが見えますか?
 研究所の仲間たちへのメッセージです。

 手にしているメッセージがこれです。
 

 
試験結果に対するものに加えて、今回のワークショップの受講者のみなさんへの応援にもまた足を運びます、という言葉が添えられていました。

 こういう素敵な先生たちになってくれてるんだな、ということも研究所のほこりです。

 来年もこういう先生たちを現場に送り出したいと思っています。研究所の忙しさの密度がさらに折り重なる今日この頃ですけど、それはまたたのしさと重なる日々でもあります。一緒に〈たのしい教育〉を広げませんか。ここのクリックで人気ブログに一票入ります!