「たのしい管理職/たのしい校長 教頭」というキーワードが心に響いたのかもしれません、県内外を問わずいろいろな学校の校長先生や教頭先生からの問い合わせが入ります。その中では次第に〈研究所に依頼する時の費用〉についての問い合わせも折り込まれる様になりました。これはとても良いことだと思います。今回は「たのしい教育研究所に講演・授業を依頼する時の費用について」ということで少し書かせていただきます。
わたし自身30年近く学校で勤務していましたからよくわかるのですけど、一般に教育公務員は、外部の人に何かを依頼する時、あるいは引き受ける時、〈お金〉の面を後回しにしてしまうことが普通です。わたしは依頼されることが多かったのですけど、例えば交通費や実験教材費を準備していただけるのか、だけでなく、そもそも無料で来て欲しいと言っているのかさえわからない状況で受けた授業もたくさんありました。
無料ということはつまり教材の準備や交通費を自分で負担して授業や講演・講座をするということですから金銭的にはマイナスとなるのです。教師をしている頃は、そういう中で実施したものも数々ありました。しかしそういう日々を経て、今現在のたのしい教育研究所があるわけですから、一つの大きなステップだったわけです。
「たのしい教育研究所」は営利団体ではありません。しかし無料で授業や講座を開催していると潰れてしまい、〈教育界の大きな財産〉としての「たのしい教育」を伝える重大な活動そのものが消え去ってしまうことになります。
現在でもたとえば「週○回定期で授業してもらえないか」という熱心な話が来て、仕事内容の依頼が具体的に届く中、お金の話が一切ないので、スタッフが確認てみると「謝金や交通費は計上していません」ということもあります。その依頼元が地方公共団体と連携している組織の場合もあって、〈できるだけ教育にはお金をかけないですすめよう〉という考え方が残っているのだな、と考えさせられてしまいます。
しかしご心配なく。
〈お金を払ってでもたのしい教育研究所の授業が受けたい〉という人たちは着実に増えていますし、年間いくらいいくらサポートしようという方達もいます。実際、研究所そのものが、小さな一室の「第一研究所」から始まって、絵画教室などを開催できる第二研究所、そしてたのしい教育Cafeなどを開催できる第三研究所という様に増えてきていますから「たのしい教育」をめぐる状況は明るいと言えます。
たのしい教育研究所は、国・県・地方公共団体などのからむ事業や団体、会社や組織が経営しているところにはしっかりと費用を負担していただき、逆に赤字で授業したり、教育相談にのったり、組織の支援に回ったりすることもあります。そうやって経営が成り立っているのです。
さて一年以上前のことです、たのしい学力向上に共感してくださった校長先生から電話が入りました。「たのしい教育研究所の授業をぜひ実施していただきたいのですけど、大変申し訳ありませんが費用は これこれ しかありません。時間を短くしていただければ可能ですか?」という様な内容でした。
公立学校は少なくともPTAや地方公共団体の費用がありますから、無料でいくことはまずありません。しかし、会社や県などからの依頼の場合と同じくらいの額で受託するということは全くありません。
私自身が毎週の様に県外や離島を飛び回っていて、かなり忙しい時でしたが、その校長先生の熱意に共感し、こういう内容でお答えしました。
「申し出を心から感謝いたします。さて、たのしい教育研究所の授業や事業には、県や地方公共団体、そして大きな会社などがしっかりと費用を出してくれています。わたしも長年学校にいましたから、お金の捻出が厳しいところがあることも十分知っているつもりです。〈準備できる限りがこれこれです〉ということがハッキリしているのなら、それで話をすすめさせていただくことが可能です。ただし〈たのしい教育研究所〉はわたしの個人会社ではなく教育団体ですから、今回の依頼を役員の方達が話し合ってOKするシステムです」
距離的に遠いところでしたが、結果として授業を実施し、子ども達にも先生方にもとても喜んでもらうことができました。
具体的にいくらいくらでお受けしているということを明記することはできませんが、たのしい教育を広めたいという熱意と、がんばってこれだけの費用が準備できる、ということをはっきりさせていただいて、遠慮なく問い合わせていただければと思っています。
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いろいろな方達が捻出してくださった費用は、その何百倍の価値にして〈たのしい教育活動〉に反映させていただいています。
たのしい教育が未来を拓く/たのしく賢く感動する教育
それがたのしい教育です