出前児童館のたのしいメニューの合間にたのしんでもらっているのが〈アトラスオオカブトにさわってみる?〉というコーナーです。
どの公民館でも、アトラスオオカブトの特徴や、安全な持ち方などを興味深く聴いてくれています。
説明の後に「触ってみたい人だけ、アトラスの背中をなでてみようか。でも無理しないでね、虫たちが苦手な人もたくさんいるからね」と話すと、何人かの子たちが人差し指でアトラスの身体をなでながら「本当だぁ~、ツルッツル」とか「ゆっくりだけど強そうな動き」という様な声をあげてくれます。
女の子たちもさわりはじめて、たいてい全員がさわっていきます。
「自分の顔が映ってる!」と言った子はこのこだったかもしれません。
飼い方の説明の時「もともとアトラスオオカブトは沖縄より暑くてじめじめしたところに住んでいるので、甘い目の食べ物の他に、カゴの中をジメジメさせるため、必要な時になめるために水を準備しておいておくといい」という説明をした時に「え~、水を飲むの?」という子がいました。
「カブトムシには水は必要ありません、水をあげるとお腹を壊して死んでしまいます」という説明を時々見かけますから、声をあげた子も、そのことを知っていたのかもしれません。
「昆虫は汗をかくことがないので水はあげなくて大丈夫です」という話もあります。
しかし昆虫も生き物です。オシッコもしますから、他の動物より水は少なくて済むとはいえ身体の水分の補給は必要です。昆虫に限らず、生き物で水を必要としないものはどこにも存在しません。
生物ですから「水は欲しくない」というなら飲みませんし、水が必要だと感じたら水を探すのです。
蝶たちは水辺で水を飲みますし、そういうことをしない昆虫たちも必要に応じて朝露などをなめたりしています。
水がないと死んでしまいますから、当然のことです。
実際、私はカブトムシやクワガタを飼うときには食べ物と水を用意していますけど、これまで水を飲んで死んだということは見たことがありません。しっかり寿命の分生きてくれました。
二週間くらい前のことです。水分を欲していたのでしょう、アトラスオオカブトが水を飲んでいました。
その時以外にも水をなめるシーンを目にしています。そしてアトラスくんはとても元気で力持ちです。
少なくとも私がこれまで30年くらいの間で育てた十数匹のデータでいえば〈水を飲ませると死んでしまう〉ということは一回もありませんでした。そういう話は、以前の部活動などで「スポーツをした後には喉が乾いても水をのんではいけない」という非科学的な指導と似た迷信だとわたしは思っています。
誰がそういう話を広めたのか、元をたどるとおもしろいかもしれません。
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