人間の脳のすばらしさ〈錯覚〉/たのしい教育プランの可能性

 授業やあそびで〈錯覚〉を取り上げると、たのしく盛り上がります。
 たとえば、みなさん一緒に考えてみてください。

 質問1 手前のオニくんと、奥にいるオニくん、どっちが大きく見えますか?
 はい、奥にいるオニくんが大きく見えますね。
 では実際に図ってみると、どうでしょうか?
「実は同じなのさ」というオチに落ち着くのでしょうか…実は本当に奥のオニが少し大きいとかいう事はないでしょうか?
 指で計ったりしないで、あなたの目だけて見て、ほんとうはどうなのか予想してみましょう。
 1mm以内の誤差なら印刷のひずみという事もありますから2mm以上大きいという時に、◯◯が大きいという様に判断する事にしましょう。
 さあ、じ〜っくり見て、まず貴方の目で判断してみてください。


 予想
 ア 実は両方とも同じ大きさ
 イ 奥にいるオニくんが(いくらか・とても)大きい
 ウ 手前のオニ君が(いくらか・とても)大きい
 エ その他

 どうしてそう思いましたか?
 あなたの考えを聞かせてください。

実験・確かめ
 周りの人の考えを聞いたら、実際に物差しで測ってみてください。

 

※ ※

 

質問2
 ではこの真ん中のオレンジの丸の大きさはどうでしょう。
 左のオレンジの丸と右のオレンジの丸では、どちらがどれくらい大きいでしょう。

 予想
 ア 実は両方とも同じ大きさ
 イ 左のオレンジが(いくらか・とても)大きい
 ウ 右のオレンジが(いくらか・とても)大きい
 エ その他

 どうしてそう思いましたか?
 あなたの考えを聞かせてください。

実験・確かめ
 周りの人の考えを聞いたら、実際に物差しで測ってみてください。

 

 実際にパソコンやスマホの画面で大きさを測ってみるとよいですよ。

※ ※※ ※

 こういう錯覚・イリュージョンを〈人間の不完全さ〉〈マイナス面〉だと捉えることが多いのですけど、間違いなくこれは〈人間の感覚のすばらしさ〉です。
 コンピュータにとっては4.2mmは、それ以上でもそれ以下でもありません。

 ところが私たち人間は、の4.2mmをグッと大きく見たり、とても小さく判断したりすることができるのです。

 人間のポテンシャル(潜在能力/元々は位置エネルギーのこと)以外の何ものでもないと思います。

「時々その能力を発揮しすぎることがあるので、それは気をつけようね」という流れにつなげると、教育の中でかなり重要なものになると考えていて〈たのしい教育プラン〉の素材の一つに取ってあります。
 いずれ出来上がると思います。
 おたのしみに!

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子ども達が賢く笑顔で活動するためには、たのしい内容といろいろな工夫が必要

 友人の校長(小学校)と話をしているとき
「10年前とは学校の様子も大きく変わっていて、たとえば以前の様に〈委員会活動をたっぷりやってから帰る〉という様な子ども達は激減しているんですよ」
と話していました。

 子ども達は学校でとても忙しく過ごしています。
 忙しい学校が終わると、いろいろな習い事や部活動、塾などへと足を運びます。
 放課後残って教師の手伝いなどをするゆとりがある子はとても貴重な存在だというのです。

 私が現場の教師から独立してフリーとなり、研究所を設立したのは2012年、今から6年前です。
 思い出してみると〈歌の練習〉をしたり、希望者で〈仲良しプロジェクト〉の企画や準備をしたりと、毎日というほど放課後の時間を子ども達と過ごしてきた気がします。
 そういうことは、当時から数少ないことで、遠い過去の姿だとすると、寂しい気持ちがします。

 しかし、そういう現場を残念がるたけではなく、そういう子ども達でも参加したくなる様な内容を工夫して提供していくことは大切です。

 たのしい教育研究所は地域の子どもたち向けに一月に一週間〈出前児童館/別名キッズデポ〉を開催しています。多忙な子どもたちも集まって来ます。電話などで、おそらく母親なのでしょう、時間などの交渉をしてタイトな中で参加してくれている様子が見られることからもわかります。

 研究所の最近の子ども達の様子をおとどけしましょう。

 学校が終わってから集まってくるので必然的に低学年の子ども達と高学年の子ども達の集まってくる時間に差がありますが、どの子がどのタイミングで来てもたのしめる様に専門のスタッフがいろいろな工夫をしています。

 ある時には〈読み語り〉から始まることもあります。

〈ものづくり〉から始まることもあります。
 

 メインは後半にとっておいて、みんなで一斉にたのしめるようにしています。

 今回は〈かさぶくろロケット〉です。

 飛距離、飛行の正確さを点数化してグループで競ったり、個人で競ったりしていくうちに、子ども達はロケットの原理にのめり込んでいきます。

 子ども達が笑顔で参加してくれる内容、そして工夫は学校でも地域社会でもとても重要で、未来を突破するカギだと、私たちは考えています。

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メールマガジン大好評/先輩のアドバイスに従ったら悪くなっきたという悩み

 最新号の〈たのしい教育の発想法〉の章に書いたところ「実は自分も・・・」という様にいくつかの相談がありました。似たような状況に置かれている人はたくさんいるのでしょう。
 これは教師だけの悩みではなく、どういう仕事でも、あるいは仕事以外のことでも起こりうることだと思います。

〈発想法の章〉の前半部をお届けしましょう。

いっきゅう

 かつて、ある先生から
「学級指導がうまくいかず、周りの先生に指導の方法をアドバイスしてもらい、そのアドバイスに従ってがんばっていましたが、クラスの子ども達同士の人間関係が悪くなってきています。
 どうしたらよいでしょうか」
という相談がありました。

 

 ちなみに、誰々に相談してその通りやってみたのだけど、まずくなったということでカウンセリングに来る人は少なくありません。
「学校に来るカウンセラーのいう通りにやってみたらますます・・・」という話も来ますから複雑です。

 

 みなさんの中にもそういう経験はあるのではないでしょうか。

 この章でこれまで何度もとりあげてきましたが、もちろんクラス経営も〈たのしい教育の実践〉が突破するカギです。
 それと同時に「誰々のアドバイスの方法が正しいのかどうかは〈実験〉によって決めるしかない」という〈ものの見方・考え方〉が決定的に大切です。

 学校でも職員会議や管理職などから「こうするのが正しい」という話が飛び交うと思います。
 何が正しいのかは上下関係や多数決で決まるわけはありません。
〈実験的〉に決めるしかないのです。

 

 自分と違う考え方が提案され、それに従わなくてはいけないという時でも
「ではいついつまで実験してみて、予想した通りの効果が上がるかどうか確かめてみましょう」という様な話はできます。
 それが実験的な方法です。
 ただしその提案に反感をもったまま実験したら、それを失敗させるためにやっている様なことにもなりかねませんから、注意してくださいね。

 もしかすると自分の予想が間違っていて、上司や大多数の人たちの予想通り効果があがってくるかもしれませんし、自分の予想が当たっているかもしれません。

 そういう結果を冷静に見ていくのです。

 先輩のアドバイスが正しいと思ったら、期間限定で試してみる。
 その結果を冷静に確かめながらすすめていくのが実験的な見方・考え方です。

 ところで2001年、板倉聖宣が元気だったころ、四條畷小学校で、こういう話をしています。
 参考になることも多いと思います。
 今回は、それをおとどけしましょう。

 

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〈昆虫太極拳:こんちゅうたいきょくけん〉の間違い探し/もっとたのしむ=後編

 前回〈昆虫太極拳〉には決定的な間違いがあります、と紹介したところ、メールがいくつも届いています。中には直接電話をくれた方もいたほどでしたが、ほとんどの人たちが、そのポーズに目をつけていて、決定的な間違いを見つけた方はいませんでした。

 では一緒にもう一度見ていきましょう。

これが「昆虫太極拳」の四種類の虫たちです。

カマキリ

カメムシ

ダンゴムシ

バッタ

 

実際の虫たちの姿を確認してみましょう。 

カマキリ

 

カメムシ

 

ダンゴムシ 

バッタ

です。

どうですか?

決定的な間違いに気がつきましたか?
 重大なヒントを書きます。

「昆虫太極拳」といいながら昆虫ではない虫が入っているのです。それは?

⬇︎

⬇︎

⬇︎

それは ダンゴムシです。

昆虫たちはいろいろな虫たちの中で〈体を三つの節〉に〈足が6本〉に進化させてきた生き物です。

あえてそれらがわかりやすい写真を掲げてみました。

ダンゴムシに注目してください。
 足がたくさんあります。
 体もたくさんの節に分かれています。

 

はじめの話に戻りましょう。

Aくんのつぶやきでハッと気づいたわたしも反省し、講座担当のM先生にさっそくこういうメールを参加者の皆さんに送っていただくことにしました。

最後にそれを紹介して終わりましょう。

たのしい教育Cafeに参加してくださった皆さんへ

 日曜日は、みなさんと一緒にとてもたのしい時間を過ごすことができました。評価がもとても高く、スタッフ講師一同ねとても喜んでいます。

 〈ぜひまた身体を動かす企画をお願いします〉〈すぐに試してみたいです〉という様な感想が多く、実際に昨日から、感謝の便りとともに家族やクラスで実践したという便りが届き始めています。

 ぜひ気軽にメールを送っていただけたら嬉しいです。

 メールアドレスは

office@tanoken.com

です。

 

 ところで「いっきゅう先生、〈昆虫太極拳〉で〈ダンゴムシ〉が出て来ましたけど、ダンゴムシは昆虫なんですか?」という質問が届きました。

 クラスのある子が「おや?」と気づいたそうなのです。

 

 ダンゴムシは昆虫ではありません。

 体が7つの節に分かれていて、足が14本です。※生まれたては12本

 

 スタッフ一同たのしく踊っていたので気づきませんでしたが、指導したA先生によると原版の〈昆虫太極拳〉自体にダンゴムシが入っているのだそうです。

 作った人たちも気づいてなかったんですね・・・

 

 たのしく踊っていて気づかなかったRIDE(たのしい教育研究所)のメンバーを代表して、お詫びいたします。

 

 さて〈どっちに転んでもシメタを探せ〉がRIDEの持ち味です。

 昆虫太極拳をやるときには、一度踊ってあと

「さてここで問題です。今回のダンスの中に大きな間違いがあります。それは何でしょう?」

「さぁ、今回踊った中に昆虫じゃないものが入ってるよ」

という様に〈問題〉にしてみると、もっとたのしめるではないかと思います。

 答えを簡単に言わずに「じゃあ宿題として、自分で出て来た虫たちの足の数や体の形などを調べてみてね」という流れもよいと思います。

 

 スポcafeに参加してくれた子ども達にも「ところでいっきゅう先生からこういう問題が届いているよ」という様に話してあげてみてくれませんか。

 

 ダンゴムシのことに気づいてくれたのは、さっそく特別支援のクラスで取り上げてくれたT先生のクラスの男の子だそうです。今度ライドからお礼の教材を届けようと思います。

 では、また次回の講座で皆さんとお会いできることを心からたのしみにしています。

 たのしい教育研究所を代表して

   喜友名一(いっきゅう先生)

 

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