たのしい教育メールマガジンに雑誌の記事を紹介したところ、評価が高かったので、一枚ここにも紹介しますね。メルマガ読者のみなさんにも読んでいただける内容を後半に続けています。
メルマガの最新号に紹介したのは、私が大量に手放した本や雑誌の中で捨てられずにスキャンして残してあった資料です。
理科の授業で使おうと思っていたのに、結局使わずに教師を辞めてフリーになりました。
まず問題。
この写真の中にたくさんのテントウムシが見えますね。
黒くて二つの点のテントウムシやほぼオレンジ色のテントウムシ、10くらい点のあるテントウムシ、黒地に赤の模様、赤字に黒の模様のテントウムシなどいろいろな種類が見えています。
ではこの中のテントウムシはおおよそ何種類に分かれるでしょう?
スマホなどで見えづらい人は拡大してみてください。
これとこれは同じ種類で、あれは別で、これも別・・・
というようにおおよそでよいので、種類を予想してみてください。
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予想してからね
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調べてみると
答えは〈一種類〉。
全部〈ナミテントウ〉という種類です。
テントウムシは日本に150種類くらいいます、単に星や色で区別するのではないんです。
※
もう一つ。
学生の頃、理科教育で教わったのですけど「ナナホシテントウの背中の星の数は7つではない」という話。
え、っと思う人もいるでしょう。
写真で確かめてみましょう。
これがナナホシテントウです、、、どうですか、星が7つありますか?
横ナナメになっている部分は少し見えづらくなっているのですけど、確かに7つあるように見えます。
ナナホシテントウの星は左右に三つずつで合わせて6つ、真ん中の頭に近い側に一つで合計7つの星です。
もう名前は忘れてしまいましたが、講義でそう語った大学の理科教育のA先生によると
「テントウムシの背中はパカリと二つに別れる。
左右二つに別れるのに奇数の7つの星っておかしいと思わないか?」
ふむふむ確かにそういえばそうだな。
他のナナホシテントウをみてみましょう。
真ん中の星、2つに見えませんか?
これは飛ぼうとして羽を広げようとしているナナホシテントウです。
確かに左右二つの星に別れます。
A先生の言うように、左右を別々の星だと数えれば〈ヤツボシ(8星)テントウ〉ですね。
大抵の学者は植物のうえで甲をしっかり閉じて動き回るテントウムシを観察するので、七つの星にみえるのでしょう。
飛ぶ時などは一瞬ですから、高感度のカメラでとった写真などで確認しなければわかりにくい、ということもあります。
いやいや、そんな細かいこと言わないでよ、というように考える人もいるでしょう。
でもこういうナナホシテントウを見ると「やはり八つといった方がいいかもね」と予想変更するかもしれません。
学名は〈Coccinella septempunctata〉、ラテン語で〈7つ〉と言い切っているので、今さら名前が変わることはないと思います。
けれど「こういう見方、数え方ももあるんだよ、おもしろいね」という様に子ども達にはなしてあげてほしいです。
その子がファーブル の様な卓越した昆虫観察者になるかもしれません。
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