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〈石がなぞを解く〉という話(1)

 時々、私いっきゅうがいろいろなものに詳しいと勘違いしている人がいて、マニアックな質問を受けることがあるのですけど、専門的な知識的なものは少ない方だと思います。

 大学卒業とともに教師になったのですけど、頭より身体を動かす派だったので、教師としての基本的な知識はかなり少なく、教員採用試験当時は、ちゃんと分類できる植物はヒマワリとチューリップくらいでした。
 これは小学校三年生か四年生の頃〈白地図にひたすら県名を埋めて覚えさせられた〉という後遺症だと思います、地理も大の苦手で「大阪と名古屋が隣接しているのか離れているのか」と尋ねられても「どっちかなぁ~」という状況。

 でも困ることはありませんでした。

「名古屋と大阪はくっついているでしょうか、どっちが北にあるでしょう」とか「これはチューリップでしょうか、ひまわりでしょうか」という様な簡単な問題は出ません。
 大学入試レベルの比較的難し目の問題を解くのは得意だったので、それで教員採用試験に合格したのだと思います、

 その後身につけた一般教養的な知識のほとんどは〈たのしい教育〉によるものです。

 2年前、たのしい石の先生「西村寿雄先生」と東京で偶然出会って、2人で一緒に東京の石巡りをすることができました➡︎こちら
 その時から〈物言わぬ〉そして〈ほとんど変化しない〉石のたのしさを感じ、その後〈沖縄 石さんぽ〉を企画して西村先生に来ていただいてから、さらにそれが高まってきました。
 その後も西村先生とやりとりしています。

 そういう中でやっと理解できてきたことの一つが、沖縄にはサンゴを中心とする生物由来の石灰岩がたくさんあって、それを大きく分けると二種類に分かれるということです。

 同じ生物由来だといっても、おどろくほど外見が違っているんですよ。

 これが沖縄でよく見られる石灰岩です、主にサンゴによって形成されています。
 石としては若い方で〈琉球石灰岩〉と呼ばれています、若いといっても〈数万年〉とか〈百数十万年〉とかいう時の流れでできたものです。

 これは私がよく散歩に行く公園に置かれている石です。
 色も手触りもまるで違います。

 ところがこれも石灰岩なんです。
 石灰岩かどうかは、原子分子レベルで炭酸カルシウム(CaCO3)を主成分としてしるかどうかで分類します。
 それは〈塩酸〉などの強い酸につけて〈アワ/CO2/二酸化炭素〉が出るかどうかで判断することができます、やってみましょう。
 石の周りをみてください。

 アワがたんさん出ていることがわかりますね、これも石灰岩です。他の岩石で、こういう様にたくさんアワを出し続けることはありません。

 この石灰岩は地中深くで長い間〈熱や圧力〉を受け続けて来たので(変成作用)、見た目もこんなに違ってきたんです。それでも原子分子レベルみると同じ成り立ちなので、さっきの様に強い酸でアワ(二酸化炭素)が出てくるのです。
 百万年レベルの琉球石灰岩と違って何億年前の石灰岩なので〈古生(代)石灰岩〉と呼ばれることがあります。

 それにしても、この二つが同じく生物由来の石灰岩だということは私には驚きです。

 学生時代、地質学などの講義でそれを学んでテストもクリアーしたはずなのですけど、私の中に知識として定着することはありませんでした。

 教える先生達が何の感動もなく「これは同じ石灰岩だ」というだけですから、こちらもあえて大事に記憶に残そうとはしなかったのでしょう、ある意味健全なことだと思います。

 沖縄でこの二種類の岩石が見られるということは、不思議だとかおもしろいということだけでなく、沖縄の成り立ちの謎をとく大きなカギにもなっているのです。

 次回をおたのしみに! 

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