久しぶりに読書案内をさせてください。
私いっきゅうのとっておきの絵本の一つが〈アライバル〉、この一年で読んだ本の中でとても心動かされた一冊です。
ショーン・タン作「アライバル」、大型の絵本です。
2750円、映画の1.5倍くらいします、でもその価値は十分あると思います。私は5回読んで、読むたびに、心を震わせていました。
※
表紙をめくるとたくさんの人たちの顔が出て来ます。その表情からも決して愉快なものではないことが伝わってくるでしょう。
第1章の冒頭には、ある家族の写真と時計や帽子、珈琲の注がれたコップなど家の中の家具などが描かれています。
ページをめくると、その家族の写真を大切に包み、女の人と男の人が手を重ねているシーンになります・・・
女の子を起こして軽い食事をとらせたのでしょう、三人は路地をどこかに向かって歩き出します、そして壁には竜の尻尾の様な影が映し出されています。
上空から見ると巨大な怪獣が街を徘徊していることがわかります。これは実在するものなのでしょうか、抽象的なイメージなのでしょうか。
今のところわかりません・・・
気づいたでしょうか、この絵本に言葉は登場しません。
全て精緻なスケッチで作成されています。
ストーリーは一人ひとりの頭の中でつながっていきます、そして私がつむいだストーリーと、みなさんがつむいだストーリーはきっと異なっているでしょう。
つながらない部分は、何度か読んでいくうちに「これはこういうことか」という様に腑に落ちていきます。
すでに5回読んで、これから6回目に入ります。
絵に隠れた細かい表現も、毎回発見がなってて、どきどきしながら読んでいける力作を、みなさんも読んでみませんか。
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