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料理は科学 なぜ〈白菜+塩&唐辛子〉で酸っぱいキムチができるのか?

 三年くらい前に〈味を科学する〉という授業ブックを作り始めて、未完のままなのですけど、その時に気になっていたこと。キムチを作る時に塩を結構使います、だから〈塩辛くなる〉はずだ。プラスして唐辛子もいっぱい使う、だから〈ヒリヒリした辛さ〉も加わるだろう、それがなぜ『酸っぱ辛く』なるのだろう?

 キムチをつくるときには野沢菜とかタクアンよりたくさんの塩を使います。なのにキムチを「塩っから~」と感じることはありません。

 どうして酸っぱくなるか?

 そのこたえは〈発酵作用〉でした。

 白菜にはもともと〈乳酸菌〉が含まれていて、塩を加えることで白菜の中の水分が外に出て行くことになります。

 白菜の中の水分が減ると、それまでは水分が多くて発酵できなかった乳酸菌が発酵しやすい状態になるのです。

 とするとキムチということではなく、白菜の塩漬けだけで『酸っぱい』味わいになるはずです。

 それから白菜だけに乳酸菌が入っているというのは考えづらいので、他の野菜でも似た様に発酵作用が起こるはずですね。

 もしかすると漬物というものの多くは〈発酵〉作用が働いて美味しくなっているのかもしれません・・・
 というのが三年前の私の問題意識でした。

 料理というのは人間の歴史と同じくらい長いのでしょう、その蓄積を科学で解明していくと、さらにいろいろなものへ応用が広がります。

 私の知人でレストランを作った発酵が大好きな方がいます、やっと解決に向かいそうです。たのしい教育全力疾走RIDE(たのしい教育研究所)、みなさんの応援が元気の源です。一緒にたのしく賢く明るい未来を育てましょう。このクリックで〈応援〉の一票が入ります!