野草を食べるたのしみ③ 桜の葉の味、オオタニワタリの味 他

 野草を食べるたのしみシリーズの区切りの記事です。さっそくいろいろな方達がためしてみた様です。意外な美味しさです、健康的だという評価など、うれしい便りがたくさん届きました。うれしいことです。

 さて桜の若葉の天ぷらはどうだったでしょうか。
 今回は、はじめて天ぷらにした葉っぱを中心に紹介しましょう。

 これが桜の若葉。沖縄では花はとっくに散って葉が茂っています。若葉も出ています。
 小麦粉をつけて熱した油に入れましょう。

 葉が他のものより硬めなので、時間を長くとりました。
 少し焦げめがついてしまいました。

 

オオタニワタリの新芽。
茹でて味噌和えにしたりして、料理屋さんで高級料理として出されている食材です。

小麦粉につけて・・・

熱した油に入れましょう。


厚みがあるので、これも少し長めの時間揚げてみました。

 

 二ガナは、生ではとても苦くて食べることができません。
 わたしは子どもの頃、風邪をひくと、二ガナの汁を飲みなさいといわれて、その苦さに苦戦したことがあります。青汁より十倍くらい飲みづらいと思います。
 さて、これも今回初ちょうせんです。

 二ガナはとても強い植物で、他の植物では生えてこないような、崖の石の間からも成長します。


小麦粉をからめて・・・

 これが二ガナの天ぷらです。

 

ということで、何種類もの野草の天ぷらが出来上がりました。

たんぽぽやセンダングサ、オニタビラコなどはこれまでなんども食べていますから、美味しく食べることはわかっています。

新しく食べてみた野草たちはどうだったか・・・

1.桜の若葉
おいしかった

2.オオタニワタリの新芽
おいしかった
・・・生味が軽く残っていたので、子どもたちには好まれないと思います

3.二ガナ
とってもおいしい!

 ほとんどの植物には外敵から身を守るために、アルカリ性の物質や酸性の物質が含まれていることがあって、それらをまとめて〈アク〉と呼ぶことがあります。アクを大量にとると人間の体にもよくありませんから、気になる食材を料理をする時には〈アク抜き〉という処理をします。アク抜きの方法⇨こちら

 テンプラ料理では、それらのアクが高熱で植物から出て行くので、ふきのとうなど、アクの強いものも、天ぷらにするならアク抜きは必要ないといわれています⇨たとえばこちら

 ですから、二ガナの様な苦味・えぐみ(アルカリ性の味)の味が強い植物も、天ぷらにすると食べやすくなります。

 ただし、アジサイやキョウチクトウなど「毒性」の強い植物もあります。また〈食べられる◯◯という植物〉だと思って摘んだら〈別な植物だった〉ということが起こることもあります。
 野草料理をする場合には、食べられる植物を同定できる人と一緒に始めてください。
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野草を食べる楽しみ②-調理は簡単

 野草を食べる授業は、子どもたちにも大好評です。ある学校では、わたしが〈野草を食べる授業〉をしているといううわさがPTAにも広まって、夏休みのPTA行事として海岸で実施したこともありました。たのしかったなぁ。

 さて、洗った野草たちを準備してからの続きです。

 小麦粉を水で溶きます。わたしは軽く塩と七味を入れるのが好きですけど、それは無しでもかまいません。

 

 いろいろな野草を一度に入れずに、一つの種類ごとに入れましょう。野草によって、油で揚がる時間が異なるので、一緒に入れると、ある野草はまだ生っぽくて、ある野草は焦げてしまう、ということがあるからです。

 

油を1cmくらい入れて中火で熱したナベに入れます。

 茶色に変わる前に取り出します。ハシで持つと、カリッとした感じがなんとなくわかりますから、シナっとしていたら、もう一度ナベにもどすとよいですね。

 油の温度にもよりますが、若い野草は15秒程度ではできあがります。この写真はナベから出したばかりで、キッチンペーパーが油を吸い取る前なので、見た目では伝わらないかもしれませんが、カリッとしています。

 ひと種類揚げたら、火を止めておくのがよいでしょう。
 衣に入れて、まぜて入れるまでにどんどん熱くなってしまい、すぐに焦げてしまうことも多いからです。

 私が大好きで、子どもたちも「こんな草が食べられるの?」とたいてい驚いてしまうのがセンダングサ。
 こんな野草です。
 草はらを歩くとズボンやスカートにセンダングサのトゲトゲ(タネ)がつくことがありますから、知っている人も多いでしょう。


洗ったセンダングサの葉っぱに衣をつけて・・・

 

熱した油で揚げましょう。

すぐにカラッと揚がります。

これが油であがった野草たちです。

 

 

 食べる時には〈めんつゆを薄めたもの〉か〈塩〉がおすすめです。
 子どもたちはつけすぎてしまうことがあるので、めんつゆのみにするとよいでしょう。
 ある子の提案で〈マヨネーズ〉を準備したことがありました。それも美味しかったです。ただし、野草のほんのりした味わいが消されてしまう感じもするので、わたしは個人的には利用しません。

 
 ところでこの記事を読んだ方達からいろいろな便りが届いています。

〈野草料理の本より美味しそうです〉という様なメール、〈桜の葉って本当に食べられるのですか?〉という様なメールなどいろいろあります。

 次回、それらの味わいも含めて、お届けします。この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉を応援することができます !

春に野草を食べる① 二ガナ・センダングサ・たんぽぽ・オニタビラコ・オオタニワタリ 今回は〈サクラの若葉〉も試してみましょう

〈野草天ぷら〉はキャンプの時には重宝する料理です。日本のいろいろな場所で、最低でも〈ヨモギ〉は比較的簡単に手に入りますから、その場所の植物をあまりよく知らなくても、なんとかなるものです。
 暖かくなった今日この頃、野草もたくさん芽吹いてきたので、久しぶりに、野草の天ぷらをしてみることにしました。
 公園にいくと、食べられる野草が何種類も手に入ります。

 今回のメニューは・・・

 二ガナ。
 そのまま食べるととても苦い植物です。

 

オオタニワタリの新芽。
これはオオタニワタリの大きくなった葉。

 このクルリと巻いているのがオオタニワタリの新芽です。葉っぱの中心のあたりから出てきます。

 

たんぽぽの葉も美味しそうです。

 

オニタビラコ。
七草がゆでは〈ホトケノザ〉と呼ばれている野草です。

 今回は、桜の若葉が気になったので、それも摘んでみました。食材として不向きかもしれませんけど、この若葉色を見ていると〈もしかすると〉という気になります。

 

あっという間に袋いっぱいになりました。

 それらをしっかり洗って軽く水気を切ります。

 わたしには、とても美味しそうに見えますけど、野草天ぷらの経験のない人には、そうは見えないかもしれません。

 サクラの若葉が予想していたより硬いので、筋ばって、あまりおいしくないかもしれません・・・
 しかし何をやるにも〈予想チャレンジ〉です。

 小麦粉を水でといて、油を熱して、天ぷらの準備にかかります。

つづく
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皿回しはたのしい/子ども達にも大人気です まず先生が回してみるとクラスも盛り上がりますよ

 数回前に〈自己紹介で皿回し〉の記事を書きましたが、研究所で皿回しの特訓を受けている先生の写真が出て来ました。黄色い皿を回している先生が特訓を受けています。これまで皿回しなんて頭にもなかったという一人です。でもスタッフの指導を受けているうちに回すことができる様になりました、すばらしい。

 回せるだけでなく、二人で皿をポーンと投げて交換し合う技もできる様になりました。

 学校の先生が皿回しなどできる必要はありません。教科書に出てくるわけではありませんし、できたから優秀な教師だというわけでもありません。

 ところが何しろ、やっていて楽しいのです。

 ところで、今年度から実施される指導要領に「〈主体的・対話的で深い学び〉の視点で授業を改善していくこと」とうたわれたことは画期的なことだと思っています。

 子ども達は大人より楽しさに敏感ですから〈皿回し〉のセットをクラスに置いておくとすぐに手にしてくれます。
 はじめはできなくても、何度かためしているうちに回すことができる様になりますし、それを自然にお互いで教えあい、学びあっていきます。
 まさに〈主体的・対話的な学び〉です。

 では皿回しが〈深い学び〉になるか。

 皿回しがやめられない、というモードに入っていくと自然と〈深い学び〉になっていきます。
 たとえば・・・

 皿を斜めに回すというのは可能なのでしょうか?

 斜めに回すということは、こういうことではありません。これは単に棒を斜めに傾けているだけです。

 

 斜めに皿を回すというのは、こういうことです。棒も皿も斜めになったままです。

 可能かな?

 みなさんはどう思いますか?

 

 Webサイトで皿回しをしている写真を見ると、どの皿回しの皿も〈地面と水平〉に回転していることがわかります。

 

 

 とすると、斜めに回すことは無理なのかもしれません。

みなさんの考えを聞かせてください。

お皿の斜め回しは

 

予想

ア.できる

イ.できない

どうしてそう予想しましたか?

 

 

⬇︎

考え中

⬇︎

考え中

⬇︎

考え中

⬇︎

 

 

 わたしの予想は「斜めに回転させることも可能」です。

 

 どうしてか?

 以前〈地球ゴマ〉の教材を作った時の経験からです。

 物体は回転すると、その回転の状態をそのまま保とう(姿勢をそのまま安定させよう)という力が生じます。それを「ジャイロ効果」といいます。地球ゴマは、そのジャイロ効果をしっかりと見せてくれるおもちゃです。

 これが地球ゴマ。小さな軸の上で斜めになったまま回転しています。

 

 皿回しの皿も、斜めに回転させれば、その状態を保つのではないか、というのが私の予想です。

 しかし広くwebサイトを眺めてみても、斜めに回すことができると書いた記事には行き当たりません。

 実験してみましょう。

 これはわたしが練習しているところです。

 皿はしっかり斜めになって回転しています。

 皿の中心に棒をもっていく時、とても小さなずれや力のかけ方で飛んでいってしまうので、そこがなかなか難しいのですけど、そのうちにできる様になると思います。

  誰か挑戦してみませんか。
 練習していけば、わたしより先にできる様になる人も出るかもしれませんよ。

 

 皿回しを思い切りたのしむ様になると、今まで他の人が思いつかなかった様な実験もできる様になるのです。

 たかが皿回しだと思うかもしれません。
 しかし例えばこういう流れ一つとってみても〈主体的・対話的で深い学び〉になることははっきりしています。

 皿回しを練習したい方は、ワークショップを申し込んでください。30分程度で回すことができる様になると思います。スタッフを講師にすることになるので、費用が派生します。

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