たのしい研究所日記:本をたのしむ

電子データに囲まれた現在であっても、書物は素晴らしい輝きを示してくれます。
このままだと紙の書物は無くなるというけれど、素晴らしい書物は無くならないでしょうし、逆に電子データが紙媒体として登場する可能性すらあると思います。

さて、忙しい研究所の日々、世間の連休の中でせめて1冊くらいは本を読めるのではないかと、かつて私が活字中毒だった時代の書物を眺めてみました。
懐かしい本が出てきました。
西堀栄三郎「石橋を叩けば渡れない」1972
です。
私が教師になった時、手にした本です。

西堀栄三郎と聞いてピンとくる方は少ないかもしれません。
日本初の南極越冬隊の隊長として活躍した人です。

スクリーンショット 2015-05-03 6.49.25 書物のように、いろいろな人たちの賢さと感動と夢となぐさめと元気に貢献できるとしたら、こんな素晴らしいことはありません。
地道ですけど着実に一歩いっぽ、たのしい教育の普及に全力投球のたのしい教育研究所です。元気いっぱいの沖縄にあります。

 

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綿棒クイズ

いつもメルマガを愛読してくださっている方が、
「今週の綿棒クイズ(いわゆるマッチ棒クイズ)がとてもたのしかったので、セットにしてみました」
と、クイズと綿棒で教材を作ってくれました。

すばらしい!
こういうパターンははじめてのことです。

このアイディア使ってよいですか、と許可をもらい、研究所で10のクイズカードと綿棒をセットにすることになりました。

ハガキサイズの家庭用と
A4サイズで黒板にはってみんな一斉にクイズができるクラス用との二種類を作成します。

ご希望の方は、お分けいたします。
価格などはまだ決まっていませんが、綿棒クイズ1問ずつハガキサイズのカードにして10カード、必要な数の綿棒をつけて準備します。
欲しい方はお問い合わせください。

ちなみに、この写真は、読者の方が持ってきてくれたセットです。
このままお分けするのでも十分そうです。
スクリーンショット 2015-04-26 16.35.08たのしく賢くなる教育活動に全力投球の「たのしい教育研究所」です。

数学のみごとさ・美しさ

映画 ビューティフル・マインドの冒頭、
数学者達の集まりの中で、議長と思しき人物がこう語っています。

Mathematicians won the war.
Mathematicians broke the Japanese codes and built the A-bomb.
Mathematicians… like you.
Who among you will be the vanguard of democracy, freedom, and discovery?

Today, we bequeath America’s future into your able hands.
スクリーンショット 2015-04-23 10.33.06意訳すると。

数学者たちが戦争を勝利に導いたのだ。
数学者たちが、日本の暗号を解き崩して、そして原爆を作ったのだ。
数学者、そう君たちの様な数学者が、民主主義の先駆者であり、自由と真理の発見者となるのだ。

今、君たち有能な者達の手に、アメリカの未来を委ねよう。

恐ろしいことも語っているのですが、確かに数学抜きでアポロは月に行くことはできませんでした。
今の様に車が道を走ることはできませんし、核の汚染物質を除去することもできません。

完全な学問の体系が数学である、という言い方もできるでしょう。

さて、教員採用試験の特訓をしている中で学生時代に解いていた問題を30年を経て、また解くことがあります。

最近の問題にこういうものがありました。
「0.77777‥‥ を分数で表せ」

暗記で「循環小数は分母を9にすればいいんだよ」という方法もありますけど、私はかつて本で読んだその解法に感動したことを覚えています。

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0.7777=X とする.
両辺を10倍すると 7.7777=10X です。

10X-Xをするとどうなるか?
永遠に続く、0.1以下の桁、つまり循環小数の部分が消えるのです。
だって、Xは0.77777777777777‥‥ と永遠に続く循環小数を表すのですから。

引いてみましょう。
10X-X=7.777777777777‥‥0.77777777777‥‥ = 7
 ※わたしはこの発想に感動しました。
  永遠に続く切りのない数を、みごとにすっきりと
  消し去ってしまったわけですから

続けます。
9X=7
X= 7/9 以上!

[練習]
この解き方で 0.6666666 や 0.4444444 などの循環小数を解いてみるといいですよ
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数学のこういう発想は実に見事です。
ぜひ、いろいろな方たちにこの感動を伝えてもらいたいと思っています。

このうちに、私がプランにしますからね(^^

「寛容の精神」をもって臨む!

前回紹介した「学級経営実践編/子どものケンカをどうするか」に続いて、今回は「寛容の精神」について書かせていただきます。
実はこの二つは、セットとも言える内容です。

これも、私が手放せない月刊誌「たのしい授業(仮説社)」に掲載された言葉です。
2015年四月号、つまり今現在の最新の号に載っています。

スクリーンショット 2015-04-21 8.58.53たのしい授業 2015年 04 月号 [雑誌]

お互いが「これが絶対である」と主張する正義によって悲惨なことが起こるのだし、「寛容の精神」をもってそれに臨むことによって一触即発の状況を回避するしかないのだ、と私は読み取っています。

スクリーンショット 2015-04-21 9.04.02
「フリーメイソン」といういかにも怪しげな言葉もありますけど、板倉聖宣の研究によれば、それは怪しい組織などではなく、キリスト教からの圧力から逃れて自由な研究を進めるための組織であった。それゆえに当然、秘密にしていたのだし、それがいかにも怪しげな組織だと思われたのだろう、ということです。

そのフリーメイソンの研究も魅力的ですけど、この「続刊の言葉」は、正義を主張しあい混乱の度を増す今の状況を、いかに私たちが切り抜けていけばよいのか、という道標を示してくれていると思います。

また、カウンセリングや学級経営で、対立から闘いが生まれる状況を回避する哲学、というものもつかめると思います。

ぜひ、いろいろな方に読んでいただきたいです。