数学のみごとさ・美しさ

映画 ビューティフル・マインドの冒頭、
数学者達の集まりの中で、議長と思しき人物がこう語っています。

Mathematicians won the war.
Mathematicians broke the Japanese codes and built the A-bomb.
Mathematicians… like you.
Who among you will be the vanguard of democracy, freedom, and discovery?

Today, we bequeath America’s future into your able hands.
スクリーンショット 2015-04-23 10.33.06意訳すると。

数学者たちが戦争を勝利に導いたのだ。
数学者たちが、日本の暗号を解き崩して、そして原爆を作ったのだ。
数学者、そう君たちの様な数学者が、民主主義の先駆者であり、自由と真理の発見者となるのだ。

今、君たち有能な者達の手に、アメリカの未来を委ねよう。

恐ろしいことも語っているのですが、確かに数学抜きでアポロは月に行くことはできませんでした。
今の様に車が道を走ることはできませんし、核の汚染物質を除去することもできません。

完全な学問の体系が数学である、という言い方もできるでしょう。

さて、教員採用試験の特訓をしている中で学生時代に解いていた問題を30年を経て、また解くことがあります。

最近の問題にこういうものがありました。
「0.77777‥‥ を分数で表せ」

暗記で「循環小数は分母を9にすればいいんだよ」という方法もありますけど、私はかつて本で読んだその解法に感動したことを覚えています。

-------------------
0.7777=X とする.
両辺を10倍すると 7.7777=10X です。

10X-Xをするとどうなるか?
永遠に続く、0.1以下の桁、つまり循環小数の部分が消えるのです。
だって、Xは0.77777777777777‥‥ と永遠に続く循環小数を表すのですから。

引いてみましょう。
10X-X=7.777777777777‥‥0.77777777777‥‥ = 7
 ※わたしはこの発想に感動しました。
  永遠に続く切りのない数を、みごとにすっきりと
  消し去ってしまったわけですから

続けます。
9X=7
X= 7/9 以上!

[練習]
この解き方で 0.6666666 や 0.4444444 などの循環小数を解いてみるといいですよ
-------------------

数学のこういう発想は実に見事です。
ぜひ、いろいろな方たちにこの感動を伝えてもらいたいと思っています。

このうちに、私がプランにしますからね(^^

「たのしい教育Cafe4月」その⑤「短所を長所に変えたいやき」

今月の「たのしい教育Cafe」の内容を紹介しています。
その5回目。
今回は、みんなでカルタゲームでたのしんだ
「短所を長所に変えたいやき」というゲームを紹介させてください。

こういう箱に入っています。スクリーンショット 2015-04-22 19.05.46    短所を長所に変えたいやき リニューアル版

開けると、中にたい焼き型のカードがついています。
下が「変えたいやき」上が「なりたいやき」です。

「変えたいやき」は「短所」です。
自分のこういうところ変えたいなぁ、というので「変えたいやき」
「なりたいやき」は「長所」です。
こんな風になりたいなぁ、というので「なりたいやき」。
といっても、「なりたいやき」の裏が「変えたいやき」になっているので、実は上も下も同じカードなのです。

スクリーンショット 2015-04-22 19.06.00

幾つかのたのしみ方ができるのですけど、一つは、読み手が「変えたいやき(短所)」のカードを読み、みんなで、その短所を長所に変えるとどういう言葉になるかを予想して「なりたいやき」のカードをとるのです。

たとえば、読み手が「暑苦しい」と読む

スクリーンショット 2015-04-22 19.06.28

その読札を聞いたみんなは、「暑苦しい」を「何かよい言い方、長所と読み取れる言い方はないかな」と考えて、カードを探すのです。

暑苦しい⇨情熱的 ということで、情熱的のカードを取った人が勝ち!

スクリーンショット 2015-04-22 19.06.34

読札「未熟」

スクリーンショット 2015-04-22 19.06.13取り札「可能性を秘めている」

スクリーンショット 2015-04-22 19.06.19ということで、このゲームをしていると、短所を長所に読み取るレッスンにもなるのです。

「ん〜、この言い換えは苦しいね」というのもあるのですけど、たのしみながらゲームが可能です。

仮説社のサイトで入手可能です。
http://kasetusha.cart.fc2.com/

Amazonでも

研究所 花だより

春の訪れとともに、研究所にも花が増えてきています。
まず2日前の玄関。

コンロンカ。

azimuth:0.000000||elevation:0.000000||horizon:0.000000 それから今日は、赤と白のアマリリスとマーガレットです。IMG_9219
たのしい教育活動に全力投球のたのしい教育研究所です。

「寛容の精神」をもって臨む!

前回紹介した「学級経営実践編/子どものケンカをどうするか」に続いて、今回は「寛容の精神」について書かせていただきます。
実はこの二つは、セットとも言える内容です。

これも、私が手放せない月刊誌「たのしい授業(仮説社)」に掲載された言葉です。
2015年四月号、つまり今現在の最新の号に載っています。

スクリーンショット 2015-04-21 8.58.53たのしい授業 2015年 04 月号 [雑誌]

お互いが「これが絶対である」と主張する正義によって悲惨なことが起こるのだし、「寛容の精神」をもってそれに臨むことによって一触即発の状況を回避するしかないのだ、と私は読み取っています。

スクリーンショット 2015-04-21 9.04.02
「フリーメイソン」といういかにも怪しげな言葉もありますけど、板倉聖宣の研究によれば、それは怪しい組織などではなく、キリスト教からの圧力から逃れて自由な研究を進めるための組織であった。それゆえに当然、秘密にしていたのだし、それがいかにも怪しげな組織だと思われたのだろう、ということです。

そのフリーメイソンの研究も魅力的ですけど、この「続刊の言葉」は、正義を主張しあい混乱の度を増す今の状況を、いかに私たちが切り抜けていけばよいのか、という道標を示してくれていると思います。

また、カウンセリングや学級経営で、対立から闘いが生まれる状況を回避する哲学、というものもつかめると思います。

ぜひ、いろいろな方に読んでいただきたいです。