朝の連続小説や、読み物プランにもできそうなたのしい本を紹介します。
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『ぼくはアフリカにすむキリンといいます』
岩佐めぐみ 作 高畠純 絵 (偕成社) 1100円
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たいくつな毎日をすごしている一頭のキリンがいました。
ある日、アカシアの葉っぱをたべているとポスターをみつけます。
それには
「ゆうびんはいたつはじめました。どこへでも、どんなものでもとどけます。おきがるにどうぞ…たいくつなペリカン」
とかかれています。
キリンはそれを見て考えました。
ぼくが手紙を書く。すると、ぼくはちょっとたいくつじゃなくなる。その手紙をペリカンに配達してもらう。すると、ペリカンもちょっとたいくつじゃなくなる・・・
ということで、キリンは、手紙を書き、ペリカンに配達してくれるようにたのむことにしました。
宛先は、地平線のむこうで会った最初の動物へわたしてほしいというのです。
ペリカンは言われたとおり地平線に向かって飛んでいき、最初に出会ったアザラシ配達員に手紙を渡します。
その手紙は、クジラ岬に住むペンギンの元へ届けられます。
そこから、キリンとペリカンの文通が始まっていきます。
キリンは、ペンギンがどんな格好をしているのか知りませんし、ペンギンもキリンのことを知りません。
お互いまだ見ぬ相手を想像しながら手紙のやり取りが続いていきます。
その内容がとてもおもしろくて笑えます。
たとえば
キリンくん
ぼくはクジラ岬にすむペンギンどいいます。
ぼくは、きみの手紙で はじめて
首というものを知りました。
ぼくには首がないのでしょうか?
それともぜんぶ首なのでしょうか?
クジラ岬のペンギンより
ペンギンくんへ
ぼくは、この草原で、きみのまねをしてみることにしました。
あったこともないきみのすがたを
そうぞうするのがたのしいからです。
そして、うまくできたら
ぜひきみにあいたいとおもっています。
だから、もっときみのことを
おしえてください。
きみのまねをする キリンより
手紙を読んで、お互い知らないもの同士、想像をふくらませていくところがとても愉快でたまりません。
そして、いよいよご対面です・・・どうなるでしょうか。
ページをめくりながらのめりこんでいきました。
ペリカンやクジラのやりとりもたのしいですよ。
おすすめします。
次回の〈たのしい教育cafe〉でも読語りする予定です、興味のある方はチェックしていてくださいね。
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