桜の超早咲き/生物の多様性

 先日の我が家の桜の開花の話やカエデの紅葉の反響が届いています。ある方は実際にカエデの紅葉を見にいって、落ちた枝を拾って来てくれました。
 上の方はこれよりずっと赤かったということです。


 さて毎年ほとんど花を見せることのない第一研究所の桜の樹、10月の今の時期にたくさんの花を見せてくれています(前回の記事)。

 その話をRIDE(ライド)のスタッフにして、第三研究所の近くの公園の桜の樹を一緒に見にいくことにしました。

 ア~ルも一緒です。

 どうでしょう、咲いているでしょうか?

 みなさんはどう思いますか?
 〈そんなこと予想してもしょうがない〉と感じる人もいるかもしれません。しかし〈予想を立てて初めて見えてくること〉があるのです。

〈10月の桜の開花はとても限定的だ〉と考える人は〈いろいろなところで花開いていることはない〉と予想するでしょう。
 そうではなく〈一つの桜が花開いていたら、きっと他の桜の開花を見つけることも難しくない〉と予想する人もいるかもしれません。

 ちなみに私いっきゅうの予想は後者です。

 予想

 ア.第三研究所の近くの公園の桜も花開いている

 イ.花はまだ開いていない

 どうしてそう思いましたか?

 

 ア~ルも含めて研究所のスタッフで歩いている様子です。

 

 一見花などみつからない桜の樹です。
 道ゆく人も散歩する人も花など咲いてないと思うことでしょう。

 ところがそうでもないんですよ。
 もう一度この上の写真をゆっくり眺めてください。
 桜が二ヶ所に写っています。

 

 この写真はどうですか?
 よーく見てください。

 そうです、向こう側に見えている車の下の位置をよく見ると桜が何輪も花開いています。

  目が慣れてくると、花がたくさん見つかる様になります。

 

 ア~ルは特に興味がなさそうですけどキレイな桜が花開いています。

 皆さんの周りの桜はどうですか?
 うちの周りの桜は開いていないでしょう、と決める前に、まずゆっくりと眺めてみませんか。

 もしよろしければ〈開いている開いていない〉という報告をいただければ幸いです。

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秋の植物をたのしむ/不思議発見〈カエデと桜〉②

 前回、沖縄で赤く色づいたカエデのことを書きました。たくさんの方から「え、沖縄でもカエデが赤く色づくのですね!」という反響が届いています。さっそく見に行った方もいる様です。嬉しいことです。
 色付かないと思っていると、色づいているものもうまく認識できないということなのでしょう。

 今回の〈桜〉の話も似ています。 

 県外では4月の開花が普通の〈桜;ソメイヨシノ〉ですけど、沖縄では1月後半から2月の前半の頃開花します。〈寒緋桜〉という種類です。

 今日は10月23日。
 桜の開花まで三ヶ月くらいあります。

 ところが第一研究所にある桜が開花していたのですよ。

 これです!

 これはおもしろいと思って、しっかり眺めたら・・・
 なんともっとたくさん花が開いているではありませんか。

 

 第一研究所の桜は、一月から二月の開花の時期でも、ほとんど花を見せてくれることはありません、多くて三、四輪くらいです。
 それが10月のこの時期にたくさん開いているのです。

 これはびっくり。

 ところで〈くるい咲き〉という言葉があります。
 いろいろな状況、いろいろな個性によって、時期がずれることは普通に起こります。それは機械やコンピュータなどと違う〈生物の多様性(DIversity;ダイバーシティ)〉、つまりすばらしさなのであって、狂っているわけではないのです。〈普通以外は狂っている〉なんていうのは恐ろしい発想で、それは日常に潜む差別的な考え方につながる危険性が高いものの一つだと考えているのですけど、どうでしょうか。

 そんな話をいろいろな処でしていたら、ある方から「近くにあるクメノサクラ」という種類の桜が咲いていたというメールが届きました。
 久米島に自生する桜で、例年3月頃に咲く種類だそうです。

 生物の素晴らしい多様性、そして今回は台風の影響もあって開花のスイッチが早く入ったものたちがあるのでしょうね。

 ここまでくるとたのしい教育研究所のウェルカムCatア~ルといつも散歩に行く公園の桜が気になってきます。

 さて、咲いているでしょうか。

 報告はいずれ・・・

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秋の植物をたのしむ/不思議発見〈カエデと桜〉①

 秋の1日、不思議でたのしい発見をしました。カエデと桜の樹です。※この稿は2018年10月23日(火)に書いています

 学校に勤務していた頃「沖縄にカエデを植えても赤く色づかない」という話を何人かの先生たちから聞いていたので〈そうなんだ〉と思っていたら、車を走らせている時に赤く色づいたカエデを見つけました。勘違いかもしれないと思ったのでUターンして写真に撮りました。※紅葉という意味でモミジという言い方もありますけど、本来的にはカエデもモミジも同じ植物をさしています

 これです、葉が散り始めて枯れて来ていますけど、キレイな赤の葉がたくさんついています。

 場所は〈うるま市天願〉メゾン・アンリの前のカエデです。
こちら⇨地図

 半分以上は枯れていますから、もしかすると1日2日で赤色は茶色に変わってしまうかもしれません。

 秋の澄み切った青空に赤い葉が映えています。

 旅の時、県外の紅葉もよくみにいきます。

 これは県外で見たカエデ、寒い地ではくっきりとした赤になりますし、たくさん植えられていて色の重なりも見事です。

 しかし沖縄の美しい青空や海と見るカエデもステキだと思うのですけど、どうでしょう。

  今回は散り際の発見になってしまいましたけど、来年はしっかり青葉から変化していく様子を見ていきたいと思っています、たのしみです。

 ところで沖縄の読者の皆さんの周りで真っ赤に色づくカエデの樹がありませんか。〈沖縄では鮮やかに色づくことはない〉と言われていますから、もしかすると見逃している可能性があります。
 もしあったら情報提供いただければ幸いです。
〈沖縄紅葉マップ〉を作りたいというアイディアがあります。

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ユヴァル・ノバ・ハラリ著〈ホモ・デウス〉より/暴力で死ぬ比率と自殺、糖尿病による死亡率の比較

 研究所のWSが一息ついたので大好きな車の本と、以前から読みたかったユヴァル・ノバ・ハラリの〈ホモ・デウス〉を読んでいます。ハラリは前著〈サピエンス全史〉から刺激的で、その一冊で〈カール・セーガン〉〈リチャード・ドーキンス〉〈板倉聖宣〉〈ヨシタケ・シンスケ〉〈サイモン・シン〉と並んで私が中身を開かずに著者名のみで購入する人物のひとりになりました。

ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来

 ハラリは板倉聖宣と同じく歴史学者です。そして板倉聖宣と同じく科学的視点と数量を骨子にした斬新さを感じさせる人物です。

ユヴァル・ノバ・ハラリ

生誕

1976年2月24日(42歳)

Kiryat Ata, イスラエル

居住

Mesilat Zion, イスラエル

国籍

イスラエル人

研究分野

歴史

研究機関

ヘブライ大学

出身校

ヘブライ大学

オックスフォード大学

1976年、イスラエルのキリヤット・アタで生まれた。その後イスラエルハイファで、宗教的ではない東ヨーロッパ系のユダヤ人家庭で育った。[2]

1993年から1998年の間、ヘブライ大学で地中海史と軍事史を学んだ。その後オックスフォード大学のジーザス・カレッジに進み、Steven J. Gunnに師事して2002年に博士の学位を取得した。 2003年から2005年にかけてヤド・ハナディヴのフェローとして博士研究員の立場で歴史学を研究した。[3]

その頃から、主として軍事に関する多くの著書や記事を執筆するようになる。現在の専門は世界史とマクロ・ヒストリー(歴史の究極的な法則性を探求し、長期的・巨視的な傾向を見いだそうとする学問)である。著書『サピエンス全史』は2011年にヘブライ語で出版された。2014年には英語版が出版され、その後30に迫る数の言語に翻訳された。本書においてハラリは人類史の全域に渡る調査を行った。その領域は石器時代から始まって、21世紀における政治的・技術的な革新にいたるまでホモ・サピエンスの進化全域を対象としている。ヘブライ語版はイスラエルでベストセラーとなり、学界のみならず一般の人々の関心もかき立てたためハラリは一躍名声を得た。

ユーチューブで公開されているヘブライ大学における世界史講義(ヘブライ語)は、視聴回数が数十万回という人気を誇っている。[4] またハラリは『A Brief History of Humankind(人類史概論)』という英語での無料オンライン講座を開講しており、全世界で10万人以上の受講者がいる。

2009年から2012年にかけていくつかの有名な賞を受賞して名声を固めていった。さらに2015年、フェイスブックの創始者であり現CEOでもあるマーク・ザッカーバーグによってサピエンス全史が紹介され一躍世界的に有名になった。ザッカーバーグは本書を「人類文明の壮大な歴史物語」と評してフォロワーに紹介した。

ウィキペディアより引用

 

 

 さすが〈ホモ・デウス〉も刺激的な本です。

 まだ数十ページの段階ですし書評などを全く頭に入れていない段階なので不確定要素もありつつ「〈ホモ・デウス〉というのは私たちホモ・サピエンスが〈全能の神 ゼウス〉の高みに行こうとしていること」を表題にしたのでしょう。

 著作は「人類の長い歴史の中で〈暴力〉と〈飢餓〉と〈感染症〉の三つが人類が克服しなければならない最重要の課題であった」という話から始まります。

 内容を紹介する意味で、ひとつ問題として提示しましょう。
 考えてみる価値がある内容だと思います。

問題

古代の農耕社会では死因のおよそ15%が〈人間の暴力〉によるものでした。

21世紀初頭の現在、戦争、テロ、犯罪など、暴力に起因する死亡率はかなり減ってきています(具体的には後で解説)。

現在、暴力に起因する死亡率より高くなったのは次のうちどれでしょう。

 

予想

ア.自殺

イ.糖尿病

 

どうしてそう思いましたか?

 

⬇︎

⬇︎

予想を立ててからね

⬇︎

⬇︎

 

お話〈暴力による死亡率と比較してみる〉

 ハラリ著「ホモ・ゼウス」にはこうあります。私自身が数字の出所を丁寧にたどっているわけではありません。別な見方によってこの数字は増減する可能性がありますから〈ユラル・ノバ・ハラリによれば〉というただし書きになります。しかし、これまでのハラリの世界的評価から、かなり丁寧に数字を算出していると思ってよいでしょう。

古代の農耕社会では死因のおよそ15%が人間の暴力だったのに対して、20世紀には、暴力は死因の5%を占めるだけだった。そして21世紀初頭の今、全世界の死亡率のうち、暴力に起因する割合はおよそ1%にすぎない。2012年には世界自由で約5600万人が亡くなったが、そのうち、人間の暴力が原因の使者は62万人だった(戦争の使者が12万人、犯罪の犠牲者が50万人)。
 一方、自殺者は80万人、糖尿病で亡くなった人は150万人を数えた。
 今や砂糖の方が火薬よりも危険というわけだ。

〈ホモ・ゼウス〉上巻25p

 

 つまり、犯罪やテロ、戦争など暴力に起因して亡くなる人たちより、自ら命を絶つ人たちの数が大く、また〈糖尿病〉という病気は世界中の暴力起因の使者の2.5倍も多いのです。

 ハラリの文体は独自のユーモアと辛辣(しんらつ)さがあって、別な項にはこう書かれています。

 21世紀初期の今、平均的な人間は、旱魃(かんばつ;日照りなどが続き作物が取れなくなること)やエボラ出血熱やアルカイダによる攻撃よりも、マクドナルドでの過食がもとで死ぬ可能性のほうがはるかに高い。

同著10p

 もちろん比率的に少ないとはいえ〈暴力〉などで死亡する方たちの苦しみは多大なものがあります。それをさらに減らしていく努力は人類の共通の目標だといってよいでしょう。

 近々、「たのしい教育メールマガジン」第三章〈たのしい教育の発想法〉でさらに詳しく紹介したいと考えています。
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