教員試験の問題と個人的なこだわり/あえて調べない言葉たち

 いろいろなことを調べることで賢くなっていくことと同じで、分からないことがあると気持ちが落ち着かない、というのが人間です。例えば意味がわからない言葉があると、調べてみたくなります。今ではインターネットという知識革命とも言えるツールがありますから、調べることは難しくありません。

 教師を目指す方達向けの勉強会でも取り上げることがあるのですけど、採用試験でも〈言葉の意味〉の問題が必ず問われます。たとえばこれらの意味について、正しく答えられるか問う問題です。

1.煮詰まる
2.敷居が高い
3.姑息
4.確信犯

 けっこう間違って覚えている人たちが多い言葉で、かくいう私も間違ったものがありました。

1.煮詰まる
 〈行き詰まった〉ではなく〈そろそろ結論に近づいた
  という意味

2.敷居が高い
 〈水準が高いので行きづらい〉ではなく
 〈後ろめたいことがあって行きづらい〉

3.姑息な
 〈ひきょうな〉という意味ではなく〈一時しのぎ〉
  の意味

4.確信犯
 〈悪いことと知りながら行った行為〉ではなく
 〈思想・宗教的な信念で正しいと判断してとった行為〉

 

 ところである時、これは試験勉強の時ではなく、
「まぁ〈一生のなぞ〉っていうのがあるのもいいよね」
という私の発言に虚を突かれたのか笑った方がいました。

 一生わからない、ままでいられるのかどうかわかりませんが、私があえて調べていない言葉がいくつかあります。偶然にもその答えを知ってしまうこともあるかもしれませんけど、それまではそのままにしておこうと思っています。

 その一つが「目くじら」です。

〈目くじらをたてる〉の「目くじら」

です。
 〈立てる〉ことができるというわけですから、もしかすると〈座る〉こともあるのでしょうか。

 まだあります。

「ちょこざい」

です
「ちょこざいな」の〈ちょこざい〉です。
みなさんはご存知でしょうか?1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=

 

〈痛み〉と〈たのしい作文指導〉

 先日、先生たちに向けての連続コースが修了した途端〈歯〉が痛くなりました。コースに集中していて、自分の身体の痛みを感じなかったのでしょう。空手の試合終わってから骨の痛みを感じて、病院に行くと、骨折していたということもありました。格技を経験している人間なら経験した人もいると思います。

 〈痛み〉といえば、小学校で理科を教えていた頃のこと、休み時間に六年生とおしゃべりしている時「痛みなんかなければいいのにね、先生」という子がいました。ケガをしてずいぶん痛い思いをした様です。
 「そうそう」と頷く子も多かったので、わたしが〈痛みがなくなったら、とんでもないことになるシリーズ〉ということでいろいろな話をしました。

・火傷してもわからない
・血が出ていてもわからない
・コンクリートブロックを殴っても痛くないから手加減せず、自分の手がボロボロになってしまうetc.

 どんどん怖い話になっていったので途中で終わり、今度はみんなで「痛みがあってよかったシリーズ」になりました。

・画ビョウにちょっとささったくらいですむ
・熱いヤカンを触る前に、熱を感じて触らずにすむ
・相手の痛みがわかるから優しくなる
・「いたいー」っていうと周りの人たちが優しくしてくれる
 etc.

 話は変わりますが、たのしさくぶん指導〈たの作〉は大好評で、そろそろ「続  たの作」をまとめようという話が出ています。
 続編のテーマもたくさん揃えてあります。〈痛み〉に関するものもその中にいくつか入っています。たとえば・・・

○ 今までで一番痛かった思い出について書いてみましょう
○ 痛くて得した思い出について書いてみよう
○ もしも痛みがなくなったらどうなる?
○ 痛みを消す方法

もちろん、テーマも大事ですけど、子ども達が書いてみたくなる様に投げかける言葉も大事です。それらを揃えて、年度内には新たな一冊ができるとおもいます。ご期待ください。こちらの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか-いいねクリック=人気ブログ!-

花と親しむシリーズ 同じ植物なの、違うの?(植物の同定)

 ある日、研究所から郵便局へと歩いていると、こういう植物が目に入りました。柵があるので、外から見る限りなのですけど、色合いが違うのですけど、似たような植物が同じように咲いています。真ん中下あたりの紫色の花とその周りの黄土(おうど)色の花です。 

 この植物を知っている人には「それは同じ植物です」「それは違う植物です」という様に見分けがつくと思います。しかしそれを知らない人は、どのようにして、その植物が〈同じ・違う〉のか、確認したらよいのでしょうか。

 〈同じ植物か、違う植物か〉を問うのと同じ様に、そもそも、みつけた植物が何という植物なのかを調べる(同定する)にはどうしたらよいのでしょう。
 植物には、背丈・幹の太さ・花の色・葉の形・大きさetc. いろいろな違いがあります。そのどれを見たら良いのでしょう。 

 みなさんはどう思いますか?

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 植物を同定する時、最も重要な方法は〈花〉で見分けることです。
 花はいつでも咲いているわけではないので、そういう場合には葉や幹の特徴などで調べることもありますが、花が咲いているなら、まず花を調べましょう。

 今回は幸い花が咲いていますから、その特徴で調べると良いのです。
 よく見てください。
 いかがでしょうか。

 似ているようには見えません。
 しかし、黄土色の状態から、花開いて紫色の状態になるとも考えられます。

 ところが、アップしてみると、どちらもしっかり花開いていることがわかりました。 これです。※上が紫色に見えている植物、下が黄土色の植物です

 花びらの状態も、なかの〈しべ〉の様子も違います。
 これは明らかに違う植物です。

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 紫色の花は、沖縄のお彼岸の頃に花開く「フブキバナ」 別名〈メイフラー〉という植物です。
 沖縄の今の季節は、いろいろなところでこの花を見ることができると思います。先日、授業見学があって名護市に出かけましたが、県立北部病院の塀にそってたくさん花開いていました。

 これはweb上で紹介されていたものですが、大里村の古堅にあるというメイフラワーです。みごとですね。

 黄土色の植物については、わたしの植物図鑑ではまだ探し出すことができませんから、またいずれ。

 

産休・育休から復帰した先生たちでも無理せず子ども達から喜ばれる教育ができる。それが〈たのしい教育 〉です!

 学校現場にいる先生方や、一般の方達は気づかないかもしれませんが、教育の世界の中でも、自分(たち)のオリジナリティーを主張して、〈これを利用するならちゃんとロイヤリティ(使用料)を払って利用してください〉というようなことは、いろいろあります。「うちが開発した教材ですから勝手に授業にかけてはいけません」と主張する人物、団体はいくつもあるのです。


 ロイヤリティまでは主張しないまでも、研究授業などで「これは私ががんばってつくった授業です。これだけがんばったから可能なのです。簡単に真似されると困ります」というイメージが前面に出てくる様なものもありますし、大抵の研究授業は真似できないようなものが多いのです。

 教育にはいろいろな見方・考え方がありますから、それも一つの実験として捉えればよいと思います。
 ただしそれは〈たのしい教育研究所は〉の目指すところと大きくかけ離れています。
 わたしたちの〈たのしい教育研究所〉は、開発した教材は、ごく普通の先生たち、教師なりたての先生たちにも無理せず、ある意味、簡単に利用できるものとして研究をすすめています。突き詰めていえば〈産休あるいは育休で長く教育現場から離れていた先生、家に帰ると赤ん坊の世話などに時間がとれらて、なかなか教材研究する時間がとれない先生たち〉も、無理せず、たとえば教材をプリントして準備すれば、子どもたちの笑顔や賢さを生み出すことができる教材を提供することです。

 それが、研究であって、そういうものが社会をよりよくしていくのだと思っています。
 たとえば〈薬〉だってそうなのです。熱で苦しんでいる人に〈無理な要求〉をしたり、〈特別がんばった人にだけ効果がある〉というのではなく、〈この薬を朝昼晩に飲めば楽になりますよ〉という、とても簡単な方法を提供してくれているのです。それが専門家たちの研究というものです。

 たのしい教育研究所の研究もそうありたいと思っています。

 最近開発した教材〈たの式顕微鏡〉もそうです。〈なぞなぞチョコレート〉もそうです。〈ウサギとカメとわたし〉もそうです。そういった中で「たの作」は全国にもっとも広がっている、たのしい作文プランです。のちのちは書籍化して広めたいと考えている教材のひとつです。

 最近は「植物が苦手な先生・保護者の方たちが植物に親しむ〈植物カレンダー〉 」をつくり初めています。

 わずか12の植物で、まず植物の魅力を味わってもらうという教材です。もちろん、子どもたちと一緒にたのしむことができます。
 次回の講座では発表できると思います。おたのしみに。1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=