たのしい出前授業の様子から/スピードCDごま

 たのしい教育研究所が月に5日間、地域の公民館で実施している〈出前児童館〉は無料自由参加型の親子でたのしめる講座です。

 今月7月のメニューの一つは〈スピードCDごま〉です。

〈ビュンビュンごま〉をご存知でしょうか。
 ボタンや牛乳パックなどをヒモでむすんでビュンビュン回転させます。


 こんな感じです。

 それをCDで作ったのがスピードCDごまです。
 CDをびゅんびゅん回してから床に置くとびゅーんと走っていきます。

 「いっきゅう先生、回せない~」といっていたMくんも一緒に練習するうちに上手になって、走らせることができるまでになりました。

 この写真ではスピード感はつたわりにくいのですけど、回転が早いCDごまだと、はじめのうちは空回りしながらその場にとどまってからゆっくり前にすすんでいくんですよ。

 うまくヒモが通らない、という子どもたちにもスタッフが丁寧に教えてあげています。ただし、代わりにつくってあげるということはありません。

 今回、たのしいシーンをいくつも目にしました。
 この写真、おばあちゃんと男の子が一緒に〈CDごま〉を回しているほのぼのするシーンです。

 おばあちゃんが男の子に教えているとおもいきや、逆でした。

「はじめはこうやって回してから、こんな感じで・・・」と丁寧にみせてあげている男の子に、初参加のおばあちゃんが「こんな感じ?」というように懸命に教えてもらっています。
 きっとおばあちゃんはボタンでつくったビュンビュンごまなら回せるのでしょう。ところがCDごまになると要領がちがうのでしょうね。

 出前授業では、こういう楽しいシーンが満載です。
 学校でも、たのしい教育をすすめていく中で「この子すてきだなぁ」と思える場面の連続になるのだと思います。

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自由研究のすすめ方②/手紙の後半

 今回は前回からの続き〈昨年の自由研究の講座を受講してくれた方たちへ書いた手紙〉の後半です、未読の方は前回に戻ってお読みください。

 今回の講座でみなさんとたのしんだ内容は〈自由〉研究です。

 すると〈自由でない研究〉というものがあるのでしょうか?

 あるんです。
 〈やらされ型の研究〉というものがあるのです。

 キミはこれを研究しなさい、あなたはあれを研究しなさい、という様に命じられてがんばっていく研究です。

 そういう研究は、まだ研究とは何かを学びはじめている時、あるいは未熟な研究で、大きな成果は期待できません。
 そういう研究は、自分がやりたいと思っているわけではなく、仕事の一つとしてやらされていたり、成果があがったら給料があがるという様なほうびをあたられてやっていることが多いので、大きな成果は期待できませんし、やっている本人の幸せや豊かさに繋がるとも思えません。

 人間の歴史を見ても、大きな成果をあげた研究というのは「これをやりなさい・あれをやりなさい」と命令されてやっている研究ではありません。

 自分が「こういう研究をしたい」と考えて、どんどんその研究をすすめていった人たちが、大きな発明や発見をしているのです。

 やらされ型ではなく自分の興味関心にしたがってすすめていく研究、それが〈自由研究〉です。

 自由研究していった人たちは、何しろ熱意が違います。
 周りの人に「やめろよ」と止められても、自分のやりたい研究を進めて行きました。

 時には、困ることもおこって、研究を中断することがあったかもしれません。しかし状況が良くなったら、また研究をはじめていきました。

 科学のもっとも基本である〈原子〉も、そうやって研究していった科学者が発見したのです。

 太陽が地球を回っているのではなく、地球が太陽を回っていることも、そういう人たちが発見しました。

 大きいものと小さなものを落としてもほとんど同時に落ちることも、自由に研究していった人が発見したのです。

 たのしい教育研究所(RIDE)の授業を受けたみなさんが、いつか自分で「これを研究したい」というものが見つかったら、それはすばらしいことです。自由に研究するたのしさは、みなさんの生活をたのしく豊かにしてくれることでしょう。

 はじめに書いた様に、科学者になる人たちが必要なことではないのですよ。

 ごく普通の暮らしの中でも、音楽が好きな人はスピーカーの置き方などで「もっとよく聞こえる音の研究」ができるでしょう。

 先生になる人たちは「もっと子ども達がたのしく授業してくれるものを探す研究」ができるでしょう。実際、たのしい教育研究所には、そうやって、いろいろな研究をしている人たちがたくさんいます。

 夏休みは終わりますけど、みなさんが、これから好きなことを見つけて、自分で予想を立てて確かめていくことができる様になることを、たのしみにしています。

 何か、たのしい実験がみつかったら、たのしい教育研究所にも教えてくださいね。

 では、また会えることをたのしみにしています。

 もしかすると、また10月に、親子で参加できるたのしい講座を開くことができるかもしれません。その時には連絡しますね。

以上

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自由研究のすすめ方①/昨年のたのしい自由研究の講座を受けてくれたみなさんへの手紙から(前半)

 たのしい教育研究所(RIDE)にも自由研究の相談や講座の依頼がかかえきれないほど届く季節になりました。今回はその自由研究について書こう思いながら下書きの部屋を見ると「これはすでに公式サイトにUPした」と思っていた文章がいくつもそのままになっていました。

 まず〈自由研究のすすめ方①〉として「昨年のたのしい自由研究の講座を受けてくれたみなさんへの手紙」の前半に少し手を入れてお届けします。
 前半はア~ルに実験してみたことを中心に書いてあります、本来は写真もあったのですけど、その写真を探すことはできません、いつか見つかったら紹介しますね。

 RIDE(ライド:たのしい教育研究所)の「たのしい自由研究(じゆうけんきゅう)」の講座を受けてくれた皆さんへ

 習っていない漢字が出てくるかもしれませんから、プリントして、大人の方が代わりに読んであげてくれませんか。

 先日は「たのしい自由研究」の講座に来てくれてありがとうございます。

 みなさんから「とてもたのしかったです」「来年も必ず参加したです」という様な感想を読んで、講師・スタッフのみんなでとても喜んでいます。

 そして、これだけ喜んでくれたみなさんに、自由研究についてもう少しお話しをしたくなっています。

 すこしつきあってくれますか。

 今回のテーマは〈自由研究〉でしたけど、みなさん「研究」というのはなんでしょう?

 時々〈いろいろ調べることが研究だ〉とかん違いしている人たちがいます。

 しかしそうではありません。
 研究というのは〈予想を立てて確かめていくこと〉です。

 研究は、将来、科学者になる様な人にしか役立たないのでしょうか?

 いいえ、そうではありません。

 研究は、ごく普通のわたし達の暮らしの中でも、とても大切です。

 そして、研究はわたし達の生活を豊かにしてくれます。

 たとえば、たのしい教育研究所には、ウェルカム(いらっしゃいませ)担当のア~ルというネコがいます。道でバスにひかれそうになっているところを助けられて、一ヶ月くらい前に研究所に引き取られてきました。生後4ヶ月くらいです。正式な名前は〈アルキメデス〉ですけど、長いので普段はみんなア~ルと呼んでいます。

 ネコは犬ほどではないけれど鼻がよいという話があります。

 本当でしょうか?

 スタッフのメンバーで予想を立てて実験をしてみました。

 研究所のメンバーが外の仕事に出る時に、食べ物を、いつもの場所に加えて合計4ヶ所においてみたのです。

 ア~ルは育ちざかりで、たくさん食べます。
 普通だと全部を一回にペロリと食べてしまうくらいの量を4ヶ所に分けてみたのです。
外出してもどる時間は2時間くらいでした。

 さて、ア~ルは何ヶ所の食べ物を食べるでしょう?

 そんなに難しい場所においているわけではありませんが、部屋はそれぞれ分かれています。中身はア~ルの大好きなカンヅメの肉を使いました、普通の固形の食べ物よりずっとにおいが広がるはず、鼻が良いならカンタンに見つけることができるのではないでしょうか。

 研究所のメンバーの予想は

  ア.全部食べる

  イ.三ヶ所食べて一ヶ所残す

の二つに分かれました。

 みなさんはどう思いますか?

 メンバーが用事をすませて研究所にもどると・・・

 なんといつもの一ヶ所だけ食べて、残りはそのままでした。

 鼻がきくならカンタンに見つけて食べているだろうという予想はみんな外してしまいました。

 もちろんこの実験一回だけで、ネコの鼻の良し悪しを決めることはできません。

 食べ物のにおいがしなかった

 ア~ルの鼻が悪かった

 ア~ルが、いつも決められたところ以外には無いと思い込んでいた

などいろいろな理由が考えられますからね。

 ア~ルの鼻が悪いというのは、散歩を続けているかぎりでは、違うと思います。草や土の匂いをかいで、その匂いの強い方へとどんどん進んでいったりしますから。

 一回の研究ではわからなくても、こういう様にいろいろな実験を重ねていくことで、あることがはっきりとわかってきたりするものです。

 それは大切なア~ルのこと、言葉で話してくれるわけではないア~ルのことをもっと深く知ることにもなります。

 そういう研究の進め方で、わたし達人間は、これまで治らなかった病気を治したり、これまでできなかった道具を作ったりすることができる様になるのです。

 みなさんも身近なことで、いろいろ予想を立てて実験し、研究をすすめていくことは、みなさんの身近な暮らしも豊かにしていきまし、研究をすることが普通にできる様になると、将来大きな発見・発明をする様にもなるでしょう。

 今回、自由研究の講座でとりあげたものは、どれも科学のとても大切なものをとりあげています。

太陽系の正しいイメージモデル

空気が粒であることを〈空気てっぽう〉で確かめる

遠く離れていても、周りの音を集めることによって、ささやき声でも聞こえる様になる

研究に役立つ本の話

化学の基礎:身近なものを組み合わせることによって個体と液体の中間の物質をカンタンに作り出すことができる

友達と仲良くなることは研究にとっても重要なこと   ほか

どれも本格的な研究です。

みなさんがそれをたのしんで、さらに自分でも研究を深めていって欲しいと思っています。

 話したいことは、まだあります。 つづく

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たのしい教育研究所(RIDE)の机の上にはたくさんの笑顔のタネ/全て自由研究のなせる技

 夏休みが近ずく今日この頃、たのしい教育研究所(RIDE)の机の上には、たくさんの人たちの笑顔のタネがいっぱい。
・出前児童館
・沖縄県グッジョブフォーラム
・親子教師でたのしく自由研究
 etc.
 同時並行で教材作成、プログラム作りの準備がすすんでいます。

 今回は〈自由研究〉のプログラムの写真を中心に紹介しましょう。

 これは折染め、自由研究の講座のブログラムの一つです。

 ピラミッドライトも講師全員から大人気です。

 教材素材も大量購入して机の上にたくさんならんでいます。

 リーフも届きスタッフの手早い発送作業で、すでに発送済み。

 予備実験やものづくりの改良の合間に、甘いものをとりながら一休み。
 〈何かやってるな〉という時にはたいていア~ルがそばにいます。

 やらされ型、押し付け型の教育では、もう新たな課題を突破することはできません。〈未来の教育〉はこういう充実したたのしい内容を伝えることが中心になってすすめられていくはずです。
 がまんして、辛い思いをしながら学ぶのではなく「これを学びたい」「これをもっと研究したい」という、自分自身の快感としてまなんでいく姿が未来を拓くのです。
 学ぶこと自体が自分の笑顔に結びつく、それが学ぶことであり、そうでない学びから、成熟していく形なのです。

 小さな沖縄の小さな活動がしっかり強く大きくなり、リーフが完成して配布される前からたくさんの人数が集まるようになってきました。
 そしてRIDEで学ぶ先生たちが、着実に増え、学校現場で活躍する様になってきています。

 たのしい教育を一時的なブームにするのではなく未来を拓く確かなものにするためには、地道に仲間、賛同者を増やしていくことが必需です。

 このサイトを読んでくださっているみなさんが周りの人たちに「たのしい教育研究所のサイトいいよ、講座も大人気みたいだよ!」と広めてくれることが、その活動を支えます。よろしくお願いいたします。

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