サボテンの花/自由研究

 財津和夫のサボテンの花という唄(こちら)が好きでよく口ずさんでいます。今回はその〈サボテンの花〉の話です。

 先日、眺めのよいところでワークショップなどの企画を立てようと、スタッフで外に出ました、〈RIDE型働き方改革〉です。 
 そこで見かけたのが〈サボテンの花〉でした。
 みなさんは実際の花を見たことがありますか?

 サボテンの花は、わたしの好きな唄からはイメージできないほど強烈な存在感があります、これです。

 中をのぞくと、雄しべがぎっしりです。

 サボテンの花をしっかり見たのは私も初めてで、一緒に行ったメンバーも驚いていました。
 ドラゴンフルーツはサボテンの実です、こういう花から実になるのでしょうね。

 サボテンは事典にこう紹介されています。

サボテン科に属する植物の総称で,メキシコを分布の中心としてアメリカ大陸の熱帯から亜熱帯にわたる乾燥地帯に生育する多年生多肉植物

 乾燥した地域に生息しているわけですから、昆虫や鳥などをはじめとして生き物は少ない環境です。乾燥地=水が少ない地域、ということですから生き物が生息しにくいわけです。

 以前も書いたことがありますけど、植物は、その花粉を他の仲間に届ける方法として大きく〈風〉にたよるものと〈虫など〉にたよるものとに分けられています。風にたよるものを〈風媒花〉、虫などにたよるものを〈虫媒花〉といいます。

 虫などに頼るためには、その虫たちに発見してもらわなくてはいけませんから、目立つ色や形や大きさをしています。風媒花は風のって花粉をとばすわけですら、軽く小さく、風に乗る様な形状に進化しています。

 サボテンは、生き物の少ないところで育っているので、目立つ花をつくるのですね。

 他の種類のサボテンをみてみましょう。

 虫たちに「こっちだよ」「こっちに来て」とアピールするために、体に似合わないサイズの花もたくさんつけています、色も目がさめるほど鮮やかなものがたくさんあります。

 花に目をつけると、その植物の育つ環境など、いろいろなことが見えてきます、自由研究のきっかけにもなると思います。

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たのしい教育の発想法/板倉聖宣 2002 信用できる知識は信用するのが科学

最新のメルマガから〈たのしい教育の発想法〉をお届けしましょう。板倉聖宣が2002に語った講演の中の一部です。
 メルマガで紹介した内容の前半部です。

 

いっきゅう
 今回は何でもかんでも実験して決めるのではなく、信用できるものは信用してすすめるのが科学であるという話です。
 私にとっては常識なのですけど、ついついその面での整理ができていなくて混乱する人もいると思います。
 お読み下さい、最後に私の解説を加えます。

信用できる知識は信用するのが科学です

板倉聖宣

 

 仮説実験授業は「問題、予想、討論、実験」だと言いますが実はそれだけではありません。

 例えば私たちがいろんな薬を飲む時に「この薬は本当に風邪に効くのか」ということを仮説を立てて飲んでいたりしていません、信用して飲んでいます。
 中には、お父さんや、お母さんや、友だちが「これを飲んだら効いた」という話を聞いて飲んでいます。
 ですから決して自分自身で一つ一つの事実を、問題・予想・討論ということでやっていません。そんなことをしていたらいろんなことが出来なくなります。

 「この医者はちゃんとした医者かどうか」ということは、自分一人ではなかなか分かりません。だから「国家試験を通っているからいいのだ」ということにしているのです。場合によっては国家試験を通ってないほうがいいのかもしれませんけど、私は自分で選ぶ能力はありませんから他人の権威を信頼して使います。

 そこで問題なのは「どういうことが信用出来なくて、どういうことが信用出来るのか?」ということです。

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カブトムシに子ども達の笑顔がいっぱい/なる程こういう手があったか

 たのしい教育研究所のアトラス君はいろいろな学校に出張中で、子ども達や先生たちの笑顔を広げてくれています。
 めずらしいカブトムシなので、カブトムシやクワガタなどに詳しい子どもたちも、おおいに喜んでくれています。

 ここで紹介する写真はA先生のクラスに1週間ほど出向いている時の様子です。

 

 丁寧にお話してあげると、ほとんどの子ども達がアトラスくんにストレスを与えないようにやさしく背中をなでることができるようになります。

 詳しい先生などによく見られるのですけど、こうしてはいけない、ああしてはいけないという様に禁止事項をどんどん伝えたり、こうしなくてはいけない、ああしなくてはいけないという様に、ねばならない事項を重ねたり・・・、まるで飼育ショップの店長さんの様な立ち位置に立つ人がいます。

 しかし考えてみてほしいのです、自分が子どもだった頃を。
 例えばファミレスに入って、同じ様に〈こうしてはいけない〉〈ああしてはいけない〉〈こうしなさい〉〈ああしなさい〉と重ねられていったとしたら、美味しく食事ができないだけでなく、もうファミレスなんて行きたくないと感じてしまうのではないでしょうか。
 いいんです、子どもは失敗しても。
 ファミレスは、子どもが音を立てるのを禁止していませんし、お皿などを下に落とすのも想定内です。お子様セットというのは落としても簡単には割れたりしない食器を使っているはずです。

 
 子どもの可能性をどんどん伸ばしてあげるところであって、学校は子どもを決まった型にはめるところではありません。

 法律で真理が決まるわけではありませんが、教育に関わる法律の源である教育基本法にも〈子ども達の能力を伸ばして、自立的に生きる基礎を培う〉とあるほどです。
 憲法をはじめとする法体系は全て、かつての軍国主義の反省の元に成り立っています。原文を引用しましょう、教育基本法第5章の2節です。
「義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとする」

 アトラス君は、子ども達の可能性をどんどん伸ばして、笑顔を広げてくれています。

 この女の子の笑顔をご覧ください。

 ところでこの女の子はカブトムシどころか、虫そのものが大の苦手な子とのことです。アトラスくんを紹介すると「先生お願い、遠くに持って行って!」と大きな声を出すほどだったといいます。

 その子が二日後にはこうやってアトラスくんを持っているのでしょうか?
 なかなかそんなことは起こりませんよね。

 実はその子が持っているのは、これ、私がアトラスオオカブトの身体のつくりをみてもらうために一緒に渡したゼンマイのおもちゃです。けっこうリアルに動くんですよ。

 

 男の子たちが、ケースの中のアトラスくんを観察している間、このくねくね動くアトラスのゼンマイおもちゃを捕まえて「やったぁ~!」と喜んでいるのです。「先生遠くに持って行って」と騒いでいたはずのアトラスくんのすぐそばでニコニコしているのがわかりますね。

 苦手な子はこうやってたのしむ方法があるのだということを、A先生のクラスの子ども達から教えてもらうことができました。

 いいんです、こんな元気で力の強い昆虫を持つことができなくても。持つことができる子が素晴らしくて、持てない子は素晴らしくないなんてありません。
 でも地球上の生物のいくらかとでも親しくなれたら、それがたのしさを広げ、可能性を伸ばしてくれます。カブトムシが一つのきっかけになるかもしれませんし、カブトムシと親しくなれなくても、ネコさんと親しくなれるかもしれませんし、鳥が大好きになるかもしれません。他の生き物と仲良くなれなくても、友だちと過ごすことで楽しさを広げてくれるでしょう。

 いろいろな方法で子ども達の笑顔と楽しさと可能性を広げていくのが、たのしい教育研究所です。

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前例が無いから実験する/起業スーパーバイズで時々語ること

 今回は「起業したい」ということでスーパーバイズを受けに来る方たちに時々語ることを紹介したいと思います。私は起業する気はない、という方たちにも役立つことだと思います。

〈ハングリーでれ愚か者であれ〉と語ったスティーブ・ジョブス、〈私には夢がある〉と語ったマーティン・ルーサー・キング、ドイツの戦争責任を直視したヴァイツゼッカーほか、名演説・名スピーチと呼ばれるものがあります。

 ずいぶん前のこのサイトにも書いた記憶がありますが、もしかすると削除してしまったかもしれません、教師を早期で退職してフリーとなって活動しようと考え始めた時に、法人設立に関わる諸々の事を学びつつ探し回ったのが、私の様に〈早くに教師を辞めて自分の求める活動を展開している方たち〉でした。


 たくさんのツテをたどって探しましたが、残念ながら、そういう人物にたどりつくことはできません。
 教師を辞めたという方たちの多くは、体調などの問題で、ということでした。
 小中高の教師を辞めて大学に入ったという方がいるから会ってみないか、という話はありましたが、それは組織を辞めて組織に入ったということで、私の求めているスタイルとは全然違います。
 カウントダウンが始まった頃、自分の大切なミッションを実現したいという宗教上の理由で辞めたHさんという男性と会う事ができました。私は全くの無心論者ですし、活動モデルとしては違うのですけど、夢をもって活動している姿を見てほっとしたことを覚えています。もう何年も会っていませんが、今もきっと元気に活動していることと思います。

 ところで、前例が無いという時たいてい、人の心はゆらぐものです。
 サッカーをプロ化する中心にいた川淵三郎という人物がいます。ちなみにサッカーのプロ化は1993年5月に実現しましたから25年ほど前のことです。
 低迷するサッカー界の中にあって〈プロ化〉のプロジェクトチームを指揮した川淵三郎に対して日本サッカー協会の幹部から「時期尚早」「前例が無い」と待ったをかける声がかけられます。
 その時に川淵三郎の語った言葉は世界に出しても十分通用するものだと思います。

 時期尚早と言う人間は、 100年経っても時期尚早と言う。

 前例がないと言う人間は、 200年経っても前例がないと言う。

 そもそも時期尚早と言う人間は、やる気がないということなんだ。でも、私にはやる気がありませんとは情けなくて言えないから、時期尚早という言葉でごまかそうとする。

 前例がないと言う人間は、私にはアイデアがないということなんだ。でも、私にはアイデアがありませんとは恥ずかしくて言えないから、前例がないという言葉で逃げようとする。

 

 大体仕事のできない者を見てみろ。自らの仕事に誇りと責任を持てない人間を見てみろ。次から次へと、できない理由ばっかり探し出してくるだろう。

 仕事というものは、できないことにチャレンジをして、できるようにしてみせることを言うんだ。

こちら

 何か大きなことに挑戦しようという場合だけでなく、自分のこれまでの人生の中で新しいことに挑戦しようという時にも心に刻んでおきたい言葉です。

 新しいことことに挑戦しようという時、かならず不安がめぐってくるでしょう。
 たとえば

・教員免許は持っているけれど、これまで採用試験に合格するくらいの勉強をしたことがないから本務にな
るのは無理だろう
・これまで子ども達が喜んでくれる様な授業をしたことがないから、たのしい教育なんて無理だろう

 そういう不安が起こった時「時期尚早と言う人間は、 100年経っても時期尚早と言う。前例がないと言う人間は、 200年経っても前例がないと言う」という川淵三郎の言葉が突破口になるかもしれません。

 又聞きで原典に当たっていないのですけど、私が学んだアルフレッド・アドラーは「死ぬ3日前くらいまでなら人生を変えられる」という言葉を語っているといいます。
 遅いことは全くありません。
 何にしろ、その人生を生きているのは自分自身なんですから。

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