相変わらず〆切ものに追われていて日付が変わってから帰宅する日が続いています。こういう日々を強制されたら訴えられるでしょう。けれど自ら価値を感じてそういう日々を送ることができるのは幸せの形の一つです。
さて前前回の〈たのしい学力向上〉で書いた〈かけざんの本質〉の話の反響がいくつも届いています。〈クランボルツ理論〉も好評です。
今回は「自分で描いてみました」という人たちへの答えとして書かせていただきます。
学校で「頭がいい」と言われている子ども達には「計算スピードの速さ」によってその評価を得ている子もたくさんいます。
しかしそういうことで評価され日本の一流大学を受験する人たちも例えば
「1/2✕1/4 を図で説明して答えを出してください」という問題を出すと解けなかったという話を書きました。出典を思い出そうとしているのですけど、安野光雅の〈算私語録〉だったのか、森毅のエッセイだったのかなかなかはっきりしません。見つけ次第紹介します。
それにしても優等生として育った学校の先生たちの多くも、同じ問題を出したときに、子どもが納得していくれるような答えを示すことが難しいということからも、その話信憑性が高いでしょう。
前々回の練習問題として出した
1/2×1/4を計算ではなく図で描いて解答してください
を解いてみましょう。
かけ算の本質については、前の項にもどって読み直してください、それがもっとも基本になります。
まず1/2とはなにか?
1つのセットを2つに分けたその一つ分です。
これを〈1〉とすると
この左の部分が1/2です。
それに1/4をかけるというのはどういうことか?
4つにわけた一つ分にするということです、この赤の部分が1/2を4つに分けた一つ分です。
この赤の部分は全体としてみると、どうなっているのか?
1を8つに分けた1つ分になっていることがわかりますね。
これが 1/2×1/4=1/8 の答えです。
分子は分子にかけて、分母は分母同士かけるから1/8だと計算するのは早いのですけど、図で説明できる子は、さらに賢くなります。
いろいろな問題を根本的に考えて答えを導き出そうという力が高まるからです。
計算ではこうなるけど、本当にそうなのか?
それを答えをみて確かめるのではなく、自分で図を描いて確かめることができる、それはかなり賢い作業です。
今度は 2/3➗1/2 を図で解く方法を考えてみませんか。
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