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板倉聖宣が伝えてくれたこと「理科が嫌いになってこそ人間的だ」

 RIDE( ライド:たのしい教育研究所 )の力強い応援団としてそのスタートの頃から名前を連ねてくださった板倉聖宣先生は文科省(当時は文部省)直属の教育研究所の室長を勤めていたにも関わらず、文科省の思惑を忖度せず、私たち教師に刺激的な話をたくさんしてくれました。その一つが今回のタイトルになっている「理科が嫌いになってこそ人間的だ」という言葉です。

板倉聖宣-講座で私たち参加者に問題を出して挙手で人数を確認しているところ

 科学・理科は人間的でないから、というのではありません。

 科学史を専門とする板倉聖宣は科学に絶大な信頼を寄せた人物でした。その言葉は「今の理科教育を受けて嫌いにならない人の方がへんだ」という意味で、そう語ったのです。

「優等生は、意味が理解できていなくても〈これはこう答えれば試験で点数がとれるんだ〉というのが身体に染みついているから、こんな不思議な説明でも受け入れてしまう。
 こんな乱暴な説明は、科学者たちはしてないんだよ。
 子どもたちが本当に納得してくれる様な教材を創っていく、それが決定的に大切なの」

 そう語ってくれた、ありし日の板倉聖宣のことを思いながら、たのしい教育プランを創っています。

 たのしい感染症対策プランは、おかげさまで形がととのったのでね今度は、風ぐるまが〈残像実験〉をたのしむ教材になるのではないかと、仲間たちと実験をはじめています。

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