たのしい教育研究所の授業の様子が新聞に掲載されました/

2015年7月15日(水)の琉球新報に、たのしい教育研究所の授業の様子が掲載されました。

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うるま市ボランティア団体支援助成事業の第一回サイエンスクラブが7日、具志川東中学校で開催された。
NPOたのしい教育研究所の喜友名一代表を講師に招き、「科学で賢くたのしく」をテーマに講演した。
喜友名さんはハンマーと紙、鳥の羽が同じ高さから落下した場合、どちらが早く地面にらっかするかを生徒らに問い掛けながら講演した。

アポロ15号が月面上で実験した映像などを交えながら、ガリレオ・ガリレイが示した「落下の法則」を開設した。

喜友名さんは「予想を立て、本当の姿を確かめることが科学。予想が当たっても外れても、学ぶことはたくさんある」と生徒らに語りかけた。

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 テーマの「科学で賢くたのしく」は、子ども達の感想を読む限り、十分成功したと思います。

 予想を立てて確かめる。
原子の目でみつめる。
科学は、複雑そうでいて、とてもシンプルな体系です。
そして何より、わくわくするたのしさをたくさん含んでいます。

その流れの中でたのしく賢い学力が高まっていくのです。
授業を受けたい方は遠慮なくご相談ください。

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たのしい学力向上に全力投球の「たのしい教育研究所」です。

エピクロスの学校「私たちが最も大切にしているのは たのしさ です」

わたしは原子論者です。
原子論者とは、原子を元にいろいろな現象を考えていくもの達です。

科学者=原子論者
であってほしいのですけど、残念ながらそうともいえません。
科学の最も拠り所とするのが原子論です。
それを否定する科学は科学とはいえません。
原子論ではなく超常現象的なものを信じていては、科学とはいえないのです。超常的な現象、たとえば「水は人間の言葉を理解する」ということを本気で信じる科学者もいるようなのですから。

原子論者の「源」にギリシャのエピクロスがいます。
紀元前341年 に生まれ 紀元前270年没。72年間の人生をみごとに生ききった人物です。

epicure
彼は「快楽主義者」というレッテルを貼られましたが、それは彼が
「死によって人間は感覚を失うのだから、恐怖を感じることすらなくなるのであり、それゆえ死を恐れる必要はない」ということを主張したからです。

しかし「死によって感覚すらなくなる」ということは、まさに原子論的な発想です。

エンサイクロペディアの「エピクロス」の項にはこうあります。

    ===========
エピクロスの自然思想は、原子論者であったデモクリトスに負っている。つまりそれ以上分割できない粒子である原子と空虚から、世界が成り立つとする

    ===========

https://ja.wikipedia.org/wiki/エピクロス

 

ところで、京都に吉田さんという方がいて、この「たのしい教育研究所」をとても応援してくれています。その吉田さんが電話でこういう話をしてくれました。

喜友名さんのたのしい教育研究所は、まるでエピクロスの作った学校のようだ。エピクロスの学校の入り口には、こう書かれていたのですよ。
「はじめてお会いする方へ。
この学校で少し休んでいきませんか。
ここで私たちが最も大切にしてることは たのしさ です」
と。

セネカ著「セネカ道徳集」東海大学出版会 73p にその言葉が出ているそうです。

「私たちがもっとも大切にしていることは たのしさ です」

わたしはごく普通にそう語っていますし、それを看板にして「たのしい教育研究所」を設立しました。

今から2300年前に、どうどうとそれを主張し、人々に たのしさを伝えていった哲人エピクロス。
ますますその偉大さを感じます。

そしてエピクロスの守り伝えた伝統を沖縄の地で大切に育てたいと思っています。

吉田さんが、たのしい教育研究所を応援に来てくれるということで、10月10日に一日コースで講座を開催することになりました。
ものづくりや、エピクロスの原子論のお話をたっぷりしてくれるそうです。
とてもたのしみです。
興味のある方は、今からスケジュールを調整していてください。

たのしい教育の普及が豊かな人生につながる
たのしい教育を実践する実力ある教師が増えていくことで
沖縄の教育がさらに元気に豊かになる
その考えの元に毎日全力投球の「たのしい教育研究所」です

中学生たちからのメッセージ

いろいろなところで授業をさせてもらい、たのしい教育の普及に時間のほとんどを費やすことができる、幸せな人生を送っています。

そんな中、ある中学校で科学の授業をしてきました。
テーマは「科学はたのしくてすごいぞ!」
石や紙など、簡単な材料を使って、ガリレオの発想のみごとさを感じてもらうことをねらった授業です。

時間は中学生達が疲れているであろう6校時。
約200名一斉の授業でした。

授業後、わたしの授業の評価を子ども達に書いてもらい、その結果が先日、わたしの元に届きました。

たのしさ度を
「とてもつまらなかった」
「つまらなかった」
「なんともいえない」
「たのしかった」
「とてもたのしかった」
の五段階で評価してもらい。

理解度は
「まったくわからなかった」
「わからなかった」
「なんともいえない」
「わかった」
「よくわかった」
の五段階で評価してもらいます。

これがたのしい教育研究所のいつもの評価方法です。

よく評価してくれたこども達のものだけでなく、とにかく全員の評価で、授業の良し悪しを確認したいのです。

主催者の方達が約200枚の感想用紙を集計してくれていました。

たのしさ度の肯定的評価が 94%
理解度の肯定的評価は  95%

いろいろな仕事の合間をぬってかけつけた授業だったのですけど、その結果に満足しています。

評価に合わせて自由に書いてもらった感想文を掲載させていただきます。

このサイトのポリシーで個人が特定される部分は可能な限り削除していますのでご了承ください。

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科学は、自分で予想をたてることが大事で、間違っていても当たっていても、誰でも賢くなることがわかった。

なのでまず自分なりの考えをもっていこうと思います。

今回の実験で学んだことは他にもあります。

ものは1度に一緒に落としても同時に着地する、ということをガリレオから学びました。

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今日の話を聞いてびっくりしたり、おもしろかったことは、
「人は予想し、その予想したことを確かめる」
そうやって人の頭は成長していくのかなと思いました。
ハンマーと紙を丸めたものは同時に落ちる、というふうに考えたところがすごい。

今日は、宇宙の話を聞くこともできて、とても感動しました。
もしぼくが、もっと子どものころに先生から教わっていたら、宇宙飛行士が夢だったかもしれません。
今日はおもしろくて、とてもいい勉強になりました。
ありがとうございました。

こういった感想が約200枚、研究所のわたしの机にどしりと乗っています。
これからゆっくりもう一度読もうと思います。
最初の話にもどりますが。
幸せな人生だと感じる日々です。

感動を伴う「たのしい教育」が沖縄を変える
たのしい教育を伝える教師を育てたい
たのしい学力向上で沖縄を元気に
その思いで全力投球の日々です

応援してくださる方が一人でも増えてくれることを
たのしみにしています

たのしい教育こそ子どもの自殺の抑止力!

研究所を訪ねて来てくれる方達がいて、時々は長話しになることがあります。

最近、「岩手県の中学二年生の自殺」という悲しい事件を巡って、担任の先生の対応、管理職の方の対応について憤りと哀しさとを持って熱く語った方がいました。

たのしい教育研究所は批判ではなく、提案をする組織です。
その時にわたしが語ったことを、今回、書いてみたいと思います。

はじめに断っておきますが、わたしはその事件の詳細を知らず、テレビに出ていたという管理職の方の言葉も聞いていません。しかしそれは「関係ない」と思ってのことではありません。そういう悲しい事件が起こる、そのたびにますます「たのしい教育」に力を注ぎたいと本気で思っているのです。

これから、学校や学校教育に対する批判はたくさん出てくるでしょう。
担任・管理職・教育委員会等への批判が収まる頃、今度は、いじめた側の責任が強く問われてくるはずです。

わたしは、そういう「責任の追及」とは別に、そういう悲しい事件が確実に減っていく教育に取り組んでいくことが大切だと思っています。

おそらく文部科学省の方達も本気で対策を考えているでしょうから、例えば子ども達のサインを見逃さない、というような取り組みもさらに強化されていくでしょう。しかしわたしがここでいう「悲しい事件が確実に減っていく教育」とは、そのサインをキャッチする事も含んだ形の、もっと大きな取り組みです。

それが「たのしい教育を展開していくこと」です。

「たのしい教育」を〈おもしろおかしいもの〉だと勘違いする人は、幸い、少なくなってきましたが、そういうイメージを持つ人は、今回のタイトル「たのしい教育は自殺の抑止力」という言葉にピンとこないかもしれません。 しかし、これまでのカウンセラーとしての経験、教師としての全経験をもってなお、そう思えるのです。

子ども達がたのしく賢くなる教育に本気で取り組む先生のもとでは、そういう悲しい事件が起こる率はとても少なくなるはずです。 わたしも3〜4年前まで公立小学校、小中学校で教師をしていましたから、子ども達の様子は身にしみてわかっています。
出会った初めの頃、憎まれ口を投げかけてくる子ども達はたくさんいます。 教師とそういう人間関係を続けてきた子ども達が、パッと変わることはないからです。
教師に気持ちを明かさないこども達もいます。 しかし、子ども達が目を輝かせてくれるような授業を続けていくことで、ハッキリと違いが出てきます。
わたしの経験上、遅くとも3ヶ月ではそれが見えてくると思います。

たのしい教育を続けていくことで、子ども達が先生の教育を喜んでくれるようになります。
そして保護者の方達が担任の先生の取り組みに興味を持ち、いろいろなことを話してくれる方達が増えてきます。いろいろと話してくれないまでも、困った時には、教師を信頼してそれを事前に伝えてくれる様になります。

何より教師が、たのしい教育を続ける中で、子ども達と深く結びついていく中で、一見憎たらしそうに見える子ども達も可愛く思えてくるのです。
子ども達が書いてくれる授業の感想や日記の交換がたのしくてならなくなってきます。
興味のある方は、その具体的な方法を少しずつで良いので、ぜひ実技研修などを受けていただけたらと思っています。

たのしい教育を通して、子ども達の明るい未来と賢さを応援する
たのしい教育研究所です。