人体に備わったみごとなセンサー/教育・学力の重要なテーマの一つ

 公式サイトの記事に書き始めた〈リュウキュウイチゴ〉の話をストップして「すばらしき人体センサー」と題してメールマガジンに書いたところ、大きな反響がありました。こういう話は聞いたことがなかったからでしょう。

 自然に生っているもので〈これは食べても大丈夫・これはダメ〉ということは、知っている人に教えてもらったり本などで学ぶ領域だと思っている人が多いと思うけれど、私たちの身体にはもともと安全・危険センサーが備わっているという話です。

 初めてこういうキノコをみた人が〈美味しそうだ〉と感じることはないでしょう。

 

 これはドクツルタケでとても危険なキノコです。

 赤い実はリンゴの色で、紫はぶどうなど美味しい木の実の色だとはいえ、山で出会ったことういう実を美味しそうだと感じる人はいないと思います。

 これはマムシグサの実で毒があります。

 これも食べる気は起こらないでしょう、最近みつけたクワズイモの実です。

 山道で出会った野生のリンゴやみかんなどをみると「美味しいかも」と感じる人が多いのはどうしてでしょう。

 当たり前だといえば当たり前なのかもしれません、でも不思議だともいえるでしょう。

 これは私たち人間がサルと同じ祖先だった時代から身につけてきたもので少なくとも何千万年という歴史をもっています、とても長い経験が繰り返されていき、私たちのDNAの中に「美味しそうだぞ」という大切な情報として刻まれています。

 こういう〈見た目から来るセンサー〉は、100%正しいわけではありません、しかしとても有効です。
 手を出さない方がよいものを瞬時に教えてくれるからです。

 しかし見た目センサーだけで私たちは食べようとするわけではありません。
〈香りセンサー〉や〈手触りのセンサー〉も備わっています。

 さらに強力なのが〈味わいセンサー〉です。

 こういうこともいつか〈たのしいアウトドア入門〉としてフィールドワークしたいと考えています。

〈たの研〉には、食べられる野草をたのしく味わう授業ブック「サバイバル入門 食べられる野草」があります、こういうことも〈教育〉〈学力〉の重要なテーマだと思っています。興味ある方はお問い合わせください。

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言葉を綴るたのしさ 三省堂「新明解国語辞典」山田 忠雄に心動かされる

 公式サイトの記事はたいてい1日の仕事が終わって日付が変わるギリギリあたりに書いて公開するので、誤字脱字などを丁寧に校正しているゆとりがありません。文字変換ミスがけっこう起こって〈指導要領〉の説明をしている中で〈容量〉と書いてしまったものもありました、すみません。

 心苦しく思いつつ、何事も目標は

〈100%は他人にも自分にも求めない、目標値は85%オーバー〉いっきゅう

です。熱心に読んでくださっている方たちが間違いを指摘してくれるので、感謝しつつ訂正作業しています。読者の皆さんで間違いに気づいたら

○月○日の記事の中段の写真の下あたり〈容量〉は変だと思います

という様に送っていただけると訂正がはかどります、可能な方はご協力よろしくおねがいします。

 ということで、毎日いろいろな文章を綴っている人間の一人として「この人はすごい」とあこがれているのが〈山田 忠雄/ただお〉という人物です、〈たのしい教育メールマガジン〉には詳しく紹介したのですけどこのサイトに書いたのかチェックするゆとりがないまま、すすめます。

 山田忠雄は三省堂〈新明解国語辞典〉の編集代表をつとめた人物です。

※私の愛読書「辞書になった男」文藝春秋社のおびの写真から

 山田忠雄の編んだ「新明解国語辞典」は革命的な辞書です。

 その頃の辞書というのは「できるだけ文句が来ない様に」とまとめていくお役所仕事的なところがあって、別な辞書同士なのに〈似た様な定義〉がいくつもありました、それは今もあります。お互いが影響しあってそうなることもあるでしょう。

 「暮しの手帖」が1971年早春号の「国語の辞書をテストする」という特集で〈別な辞書の定義を真似ているのはハッキリしている、ある辞書の間違いを間違いのまま真似ている辞書がこんなにある〉と明らかにして、辞書づくりに関わる人たちを騒がせたことがありました。

 そんな中で「これが辞書の進むべき姿だ、真似られるなら真似てみろ」とばかりに送り出したのが『新明解国語辞典』でした。

私のもっている「新明解国語辞典」第四版を開くと
たとえば〈新入り〉の説明に

「新しく・仲間(刑務所・留置所など)に入ること。また、入った人」

とあります、なんでまた「刑務所、留置場など」と具体的に例示したのか・・・、〈会社〉でも成り立つのに、笑いました。これは他の辞書では書けないでしょう。

 魚の「鱈/たら」の語釈について、こんな話が残っています。

 編集会議で「鱈」の語釈を巡って辞書界の巨頭〈金田一春彦〉のインタビューにこうあります。※『明解物語』

「タラ」というのが出てきたとき、山田君(引用者注:山田忠雄先生、『新明解国語辞典』主幹)がタラは美味だと書けって言うんです。

 タイならいいけど、ほかの魚に美味と書かないのにタラに美味はおかしいだろうと言ったら、富山県ではタラがいちばんおいしいんだそうです(笑)。「それじゃあ『富山県では』と書こうか」と言ったら、彼、怒り出しましてね。僕はどうも山田君とはしっくりいかなかった(笑)

 そうやってもめたからなのか、辞書に〈鱈〉の説明は出てきません。

 山田忠雄、魅力あふれる人物です。これからも後を追っていこうと思います。

 同時に、この辞書を会社の看板として出してくれた〈三省堂〉もすごいと思います。結果的に「新明解国語辞典」は日本でもっとも売れた国語辞典になりました。
 それについては、いずれまとめて書きたいとおもっています。

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簡単でたのしい実験ー水の移動実験

 前々回の記事のあとメルマガに「こどもたちに見せてあげたい実験-紙に水が染み込む現象」を書きました。

 赤と青の色水をつくって真ん中の空のコップにキッチンタオルで橋渡しするのです。キッチンタオルは色水のコップ、空のコップ両方の底についている様にしてください。

 そうやってこども達に予想をたててもらって様子をみるわけです。 

 さっそく読者の方から「やってみました、こども達の関心度Maxです」というたよりが届きました。

 

 朝の会などで諸連絡が終わったあと、3分くらいで実験の様子をみせて予想をたててもらい、あとはほっとくだけです。

 知的興味関心の高い子ほど触ってしまいがちなので、水槽などをかぶせておきます。

休み時間など、こうやって熱心に眺めてくれているそうです。

 きっとこどもたちはその日「今日ね、先生がたのしい実験してくれてね、なんとびっくり・・・になったんだよ」という様に話していることでしょう。

 どうなるかというと、朝8:30頃スタートしたとすると午前中にはこうなっています。

 みなさんもやってみませんか。

 自由研究でも使えるでしょう。

 こども達がたのしく賢くなる、それが〈たの研〉の学力向上の取り組みです。

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たのしい実験・こどもたちに伝えたい実験/たのしい教育メールマガジンから/たのしい学力向上

 こどもの頃、近くに住んでいる上級生が魚の水槽(すいそう)の水を、その後、名前を知ることになる〈サイフォンの原理〉を利用して、水を下のバケツに移しているのをみて、とても驚いた。何しろ普通のホースを利用しているだけなのに勝手に水が移動しているのだから、何がどうすればこうなるのかワケがわからなかったことと〈これはすばらしい〉という感動とがかけ算になっていたと思います。

 去年書いた〈たのしい教育メールマガジン439号〉でペットボトル二つで見せてあげる実験を紹介しました。

  ペーットボトルを二つと台、そして小さな管があればOKです。

 実はその時に〈紙〉を使うアイディアもあったのですけど、いわゆる〈毛細管現象〉のネーミングに違和感があってパスしました。

 毛細管現象と呼ばれているのは細い管を水面に立てると細ければ細いほど水が上に上がっていく現象のことです。

 それはそれでおもしろいのですけど、紙に水が染み込んでいくものも毛細管現象だと言い切っている人たちが多くて困ります。

 この自然界の現象を小学生から感動してもらえる授業ブックも作成したいと考えています。

 最新号の〈たのしい教育メールマガジン〉は、その第一歩の実験を載せようと考えています。

 特別支援のクラスの子どもたちから、テストの点数がよいと言われている子どもたちまで、みんなが身を乗り出してくれる様な授業が増えていくこと、それが〈たのしい学力向上〉です。

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