自由研究〈咲きまち〉花の開花ーノボタン(2)

 前回からの続き「知識技術を身に着けさせれば〈たのしさ・意欲〉が高まるのだから〈学力向上はテストの点数を上げることに視点を当てた指中心〉でよいと思う」という読者からの便りを起点にした内容です。まだの方は一つ前に戻ってお読み下さい、予想することは賢さのキーポイントです。考えてみると、そのことに関わる内容はたくさんあるので、可能な方はこのサイト全体に目を通していただけると嬉しいです。
※手違いで1時間半ほど〈下書き〉状態で公開してしまいました、すみません。少し手を入れていますので二度目の方もお読みいただければ幸いです

 摘んできた野の植物たちは開花しないのか、するのか。するとしたらそれは何日くらい先だろうかと予想を立てて実験する〈たのしい教育ワークブック〉づくりの途中研究の様子です。

 今回は〈ノボタン〉の実験です。

 ノボタンは草の後ろ側で咲いていたりするので、野山を車で走っているだけではなかなか見つけられないと思います。ゆっくり歩きながら草花に目を慣らしていってください。
 今の沖縄の野山なら、小一時間かからずに見つけることができると思いますよ。

 摘んできたノボタンの枝に芽がついたものがありました(葉が多いと水を大量に使うのである程度カットしてあります)。

 

 3日後、少しツボミが開いて中から紫色がみえはじめました、下側の芽です。

 それからしばらくの間変化があまりみられず、7日目、梅雨の雨に打たれながら初々しい花を見せてくれました。

 

 スタッフ一同、感動。

 その日、新しいタイプの講座の話し合いがあったので飾りました。

 みんなも喜んでくれました。

 ノボタンの枝を摘んできて芽が開くまで今回は〈一週間〉という日数でした。

 これを学校に務めている時に、こどもたちみんなで予想を立てて、教室に飾っておくと、さらに感動も大きいものになったはずです。

 以前の学校では〈一番ザクラ大会〉を開催していました。校庭にある桜の木が開花する日時を予想しておくのです。「こんなに植物をわくわくしながら見つめたことはなかったです」という声が先生たちからもこどもたちからも聞こえてくる盛り上がるイベントです。誰かが「見つけた~」と連絡すると、たくさんのこどもたちがそれを確認しにいって、「ほんとだぁ~」と「すご~い」と声を上げていたのを覚えています。

 ノボタンに限らず、草花の開花は心が弾みます。私たちのDNAに深く刻まれている感覚に違いないでしょう。野の植物に興味関心が高まっていくと、結果として、自然の大切さを感じ、環境問題にも関心をもつこども達が増えるでしょう、自然に対する自分の感覚が以前より高まっていることを感じる様になると思います。

 これからいくつか実験を重ねて、まとまったら、いろいろなこども達、先生たちに紹介したいと思います。それで「いろいろなこども達が喜んでくれる」という結果が揃ってきたら〈たのしい教育ワークブック〉としてまとめようと思います。「生活科」「理科」「総合」「学校行事」「国語で植物がテーマの授業の予備時間」その他、特別支援学級などでも利用できる様にしたいと考えています。
ご期待ください。

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たのしい教育入門-教師10年目の授業研究

 たのしい教育研究所には若手だけでなく中堅の先生たちも学びに来ます。これは教師十数年の先生が授業SVを受けている一コマです。〈たのしい教育授業ブック〉を手に、こども達に問いかける様に、こども達と一緒に不思議さを味わう様に、みるみる授業の腕が高まって来ました。

 こども達を引きつける授業の修行をすることは、自分のこれまでのスタイルに新しいものを加えていくことです、話を聞いたり資料を読んで身につくものではありません。

 私は空手の指導者でもあります、イラスト入りの資料を渡したら強くなるかというと、そんなことはないことは実験済みです。空手が強くなりたい人は、そんな風に空手を指導しようという指導者の元にはあまり近づかない方がよいでしょう。

 授業がうまくなる、こども達を引きつける授業内容は〈たの研〉にたくさんあります、ただし教師側の意欲が必須です。
 そして〈たの研〉には意欲いっぱいの先生たちが何人もいますから、それを見て学ぶことができます。

『初夏の講座』が終わったら〈たのしい教育入門〉をシリーズで実施できる準備が整ってきました。〈たの研〉で育った先生たちがメインで授業します。日程や会場などがはっきりし次第、このサイトでも公開する予定です。

 具体的な質問などにもどんどんこたえていく形式にしたいので15名程度の募集になると思います。興味のある方は、ひんぱんにチェックしていてくださいね。

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子ども達のやる気を高めるのが教師、先生たちのやる気を高めるのが管理職

 4月5月は不登校に関わる相談が多いという話をしたことがあります、保護者の方たちからだけでなく、教師からの相談もあります。※ここで書いている内容は全てRIDE( ライド:たのしい教育研究所 )の強い個人情報保護規定で本人の特定ができないように脚色されています、ただし本質的な内容は伝わる様に書いています
 
 その中でいろいろな先生たちからの相談を受けながら、学校は子ども達だけでなく、先生たちのやる気が高まる方向に変わっていかなくては、変えていかなくてはと強く感じてしまいます。

 転勤し新しいメンバーの中でスタートした日々が、教師にとってやる気を削いでいくものになる、それは不幸なことです。教師本人にとってももちろん、その先生が受け持つこども達にとっても。

 かつて教育行政の重要なポストにいたT先生と語らっていた時「管理職はがんばっているが先生方のやる気が高まらない」という話が出ました。それについて私はこういう話をしたことがあります。

「たとえばA先生が新しく担当したクラスの中で、Bくんのやる気が失われてきたとする。それはもしかするとその子特有の事情があったのかもしれないし二人の相性が悪かったということも考えられます。
 けれどクラスの中のいろいろな子どもたちの〈やる気〉がなくなっていったとしたらどうでしょう。
 まずそのA先生のやり方を変えていく必要があると思うのですけど、どうでしょうか?」

 もちろんT先生は同意です。

「先生では、ある学校が新しい管理職の体制でスタートした。
 そこである先生のやる気が失われてきた、それはもしかするとその先生特有の事情があったり、相性であったりする可能性があるかもしれない。
 しかしその学校のいろいろな先生たちのやる気がなくなってきたら・・・

 それは学校のリーダーである管理職のやり方を変える必要があるのではないでしょうか」

 T先生は「ん~」と言いながら困った顔をしていました。校長、教頭を指導してきているわけですから、管理職が変わらなければという話に対して、簡単に肯定できなかい気持ちが伝わってきます。

 教師はこどもたちの授業に責任をもつ、こども達のやる気を高め、可能性を高めてあげる。

 校長は先生たちのやる気を高め、可能性を高めることに責任がある。

 ある年、新しい校長がやってきて担任の先生たちが次々と病休をとり、とうとう教頭も病休をとっていったという悲惨な学校で勤務したことがあります。結果的に、毎月の様に病休をとる先生たちが続いていく状況は止まりませんでした。今でもその頃のメンバーとはつながっていて語りあうことがあります。

 そういう学校の状況とは逆に「校長が変わって去年より先生たちの活気が高まってきた」という学校が増えていくことが沖縄の教育に限らず日本全体、世界中で求められていることでしょう。学力向上を目指す教育委員会にとっても文科省にとっても切実な問題だと思います。

 その意味でも〈たのしい管理職の日々〉を送る先生たちが増えていく、そのためにできることに力を注いでいこうと思います。

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授業の腕をあげる 表情と身体の動き

 同じ話をしている場合でも、喫茶店で友だちと語りあっている時と、授業でこども達に語っているときとでは、身体の動きは大きく異なります。

 これは〈たの研〉に学びに来ている先生が
「朝、花壇を観たときにはまだ芽が出てなかったんだけど、昼休みに見たらね、こ~んなに小さな芽がでてたんだよ~」
と語っているところです。

 写真からは伝わらないかもしれませんけど、マスクに隠されていても分かるくらい、とてもいい笑顔をしています。

 その表情でこども達に語りながら、こういう指の動きと・・・

 この指の動きとの違いを体感してもらっています。

 こういう中で、自分自身でいろいろことをカンジていくでしょう。

 〈たの研〉に来る先生たちは、こういう修行を続けていくなかで、とてもうまくなってきました。
 学校がどんどん魅力的なところになっていくためにも、こういう魅力的な先生をどんどん学校現場に送っていきたいと思います。指導している側もたのしくてなりません。
 指導を希望する方は気軽にお問い合わせください。
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