虹を追いかけてたのしもう②

前々回の続きです。
虹の色は孤の内側が青系、外側が赤系でした。
もう少し眺めてみましょう。
これは前々回と同じ時の写真です。

 よ~く眺めてください。
 何か気づいたことがありませんか?

 実は二重の虹になっているんです。

 目立つ虹の上に薄い虹がかかっています、確認してみてくれますか。

 視点を左側に寄せてみましょう。

 見えたでしょう。

 上側に視点を移しましょう。

 
 慣れてきたら、もう一度全体を眺めてみますよ、二重の虹が見えていますね。

  さて色に注目してみましょう。

 薄くて確認し辛いかもしれません、でも上の虹は内側が赤系、外側が青系です。
 逆になって見えています。さっきの写真をもう一度ご覧ください。

 めだつ虹を主虹(しゅこう)、薄い虹を副虹(ふくこう)と呼んだりするのですけど、そういうことは大した問題ではありませんし、それを知っているからどうだというものでもありません。

 それよりも実は「虹をみつけた時にはたいていもう一つのうすい虹が見えている」ということの方がずっと大切な知識だと思います。

そして
「今度出る虹も同じ色の並びかな」
「いつでもダブルの虹が見えるのかな?」
「薄い虹がめだつ虹と同じ様な色の並びになることもあるのかな?」
そうやっていろいろな予想を立てていくことでたのしく賢くなっていきます。

「そういうことは、いちいち実物を見なくても、インターネットで調べればいいんだよ」と考える人がいるかもしれません、先生たちの中にもいるかもしれませんね。でも、海岸に行ってみごとに染まった夕焼けを眺めて感動するのと、インターネットをみて夕陽ってこういうものなんだ、確かにきれいだな、と感じるのと、どちらが幸せなのか、どちらが心動くことなのか、それは自ずと答えがでると思います。

 虹の話は、また機会があれば書きましょう。

 ではまた明日。

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たのしい教育メールマガジン2021年始動

 今年もたのしい教育メールマガジンがスタートしました。さっそくいろいろな便りが届いています。2021年新年号の目次をご覧ください。

 たのしい教育メールマガジンは教育関係者だけが読んでいるのではなく、起業した方、地域でボランティア活動をしている方、医療関係の方などいろいろなみなさんが読んでくれています。

 このサイトの読者のみなさんも、興味があればぜひご購読ください。年間12000円で毎週手元に届きます(PDF版)。

  今回はその中から〈みむら先生の手編みプラン〉の一部を紹介します。

 冬のクリスマススペシャルで実施したものの一つです。
 みむら先生の手編みプランは、編み棒など使わず、毛糸を自分の指に巻いていきながら編み上がっていくたのしい教材です。
 小さなものならものの数分で出来上がります。

 みんなが作った作品でRIDEを形取りました。
 RIDEの笑顔担当〈ア~ル〉も一緒に記念写真。
 ちなみにア~ルのマフラーも指編みでつくった作品の一つです。 

 おかげさまでたのしい教育研究所(RIDE)には実力派の若手・中堅メンバーがどんどん育ってきています。
 今年はさらに、その人たちの力を伸ばしていきたいと思っています。

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たのしいファーブル研究〈パリの自然史博物館やルーブル美術館よりも野原が好き〉

 このサイトにもメルマガにも書いたのですけど、年末からファーブルの研究に没頭しています。師の板倉聖宣が語ったファーブルの科学読み物の研究を元に、実際にファーブルが残した本たちを紐解いて、いろいろなことが見えてきました。
 板倉聖宣がファーブル昆虫記をあまり評価していない理由も、こういうところにあるかもという予想もたってきました。

 板倉聖宣の評価は別にして、ダーウィンも高く評価した〈たぐいまれなる観察者〉であるファーブルは昆虫たちの生態を、いろいろな実験を通して解き明かしています。それを新しい教育プランにできないかと模索中です。
 ファーブルが没頭した虫たちと同じものたちに沖縄・日本でも簡単に触れることができます、アリやちょう、バッタたちです。
 わたしのアイディアはいろいろな人たちに吸い取られていく様で、それはそれでよいのですけど、〈押し付け〉的な教育や〈これもわからないの?〉的な話題として取りあげる人がいる様ですから、注意しなくてはいけません。

 さて、ファーブルさんのお話を少し紹介しましょう、私の好きなエピソードの一つです。

 ファーブルが何とか貧しい暮らしを脱したいという思いも重ね、科学そして虫たちの研究に没頭していた頃は、ちょうどフランスの〈近代公教育〉が確立されていく頃と重なっています。
 フランスの公教育を託されていた文部大臣のデュルイさんは先見の明のある人物でした、教育史の世界でもっと注目されてよい人物だと思います。彼は才能のあるいろいろな人たちを見いだして直接会いに行きます、その一人が教師をしていたファーブルです。
 才能ある人物たちをもっと引き立たせたいデュルイは、ファーブルをはじめいろいろな人たちに勲章授与の機会を与えました。
 その頃、アカネの染料の研究でお金を設けて貧乏な暮らしから脱しようと考えていたファーブルは、その授賞式を何とかパスしようと思っていたのですけど、半ば強制的にパリに呼び出されます。
 勲章をもらってすぐに帰ろうと思っていたファーブルだったのですけど、翌日は皇帝との懇談の場も設定されているというので困ってしまいます。逃げかえろうとするファーブルの気持ちをよんだデュルイはファーブルを説得し、何とか皇帝との懇談までがんばらせます。
 すると文部大臣デュルイは今度は「何だって君はパリの博物館やいろいろなコレクションも見ないつもりなのか」とさらにファーブルを引き止めます。前後の流れから読み取ると〈自分が案内しよう〉という勢いです。パリ自然史博物館やルーブル美術館などのことを言っているのでしょう。私も行ってみて驚いたのですけど、パリの博物館・美術館は世界的にみても最高グレードです。もちろんファーブルさんのいた1900年前後にもすでにありました。

 ファーブルさんはどうしたでしょう? 皆さんが文部大臣にそう言われたらどうしますか?

 ファーブルはこう言いました。

「よく知っております、閣下。しかし、野のたぐいない博物館の方が、もっとわたしの気に入っておりますし、居心地もよいのです」

 そして翌日にはアヴィニョンに戻っていきました。

 野のたぐいまれなる博物館の方が・・・

 私もその気持ちはとてもよくわかります。

 先日、私がニューヨークを模して名付けた〈リバーサイドパーク〉を歩きました、何と梅が開花していたんですよ。
 まさに〈野のたぐいない博物館〉です。

 近々それを紹介しましょう。

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寒い風の中でも熱い想いを

〈あっという間の一年〉という使い古された言葉があるけれど、たとえば今日という日さえあっという間に感じることはありません。ほんとうにたくさんのことをしてきました、それが365日、とても密度の濃い一年でした。

 たのしさという方向に伸びていくたのしい教育研究所(RIDE)のメンバーはおかげさまで今年も元気にたくさんの活動を進めることができました。
 暴れまわるコロナも、私たちのたのしさを妨げることはありませんでした。

 RIDEの〈たのしさ〉は、自分一人だけがたのしいと感じる様なものではなく、社会的なものです。いろいろな人たちがたのしいと感じるものごと、そしていろいろな人が周りの人たちの笑顔を見ることによってたのしくなっていくもの、そういうものが対象です。感染症対策もたのしい教育の重要な対象です。そうやって日々、いろいろな活動を重ねてきた一年でした。

 やむなくサイトをストップして引っ越し作業に2~3ヶ月費やしましたけど、こうやってまたみなさんに気軽に読んでいただけることも嬉しい一つです。

 2021年は2020年の続きということではなく、新たな展開を考えつつたのしく活動していきたいと考えています、ご期待ください。

 さてたのしい教育研究所(RIDE)の第三研究所に掲げていた、いろいろな人達の2020年の願いを寒い夜、雨と雨の合間に〈原子分子〉にして夜空に舞上げ灰を土のなかにしみたらせました。

 全て叶うわけではありませんけど、だいたい7割以上の確率で願いは成就しています。

 炎を見ていると、寒い冬の中でも熱いものがこみあげてきます。

 今年もお世話になりました。
 2021年も応援よろしくお願いいたします。

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