『ふゆめがっしょうだん』 富成忠夫・茂木透 写真 長新太 文 (福音館書店)

ふゆめがっしょうだん

今回は、冬になるとページを開きたくなる本
『ふゆめがっしょうだん』を紹介します。

1990年にかがくのとも傑作集として出たのでロングセラーの本ですね。
表紙を見たときから「なに?・・・これってかお?・・・」と、
思わず見入ってしまいます。

人によって何に似ているか違って見えたりしてたのしいです。
ページを開くと一つ一つの木の芽が大きく拡大されて
いろんな顔の表情に見えてくるから不思議です。
ふゆめがっしょうだん
木の芽たちを見ていると何かを話しているような、
話しかけたくなるような、
なんだかたのしくて幸せな気持ちになります。

写真にそえられた長新太さんの短い言葉もいいですね。
春を待つこの時期におすすめです。

***本のあとがきより***
顔に見えるところは、実は落葉した葉の柄がついていた跡です。
その中に目や口のような模様がありますが、
これは葉に養分を送っていた管の断面です。

この顔の上にある円形や円錐形をした部分、
これが冬芽でこれから葉や花になるものが
中に小さくたたまれていて春を待っています。
( by hina )

 

『ひつじちゃんみんなにいいおかお』きむらゆういち作 (ポプラ社)/たのしい読み語り

ひつじちゃん
ひつじ年にちなんで今回は羊の出てくる
『ひつじちゃんみんなにいいおかお』きむらゆういち作 (ポプラ社)という絵本を紹介します。

ひつじちゃんは、いつも友だちの気持ちを優先して、
自分の本当の気持ちはがまんしてしまいます。

どんなしつもんにも、にこにここたえるし
トイレに行きたくなくても一緒に行ってあげるし
たのまれたことはことわりません
その他いろいろ・・・だから時々とてもつかれてしまいます。

ある日、音楽会がひらかれる事になり、ひつじちゃんは、
うしくんにも、いのししくんにも、ねこさんにも、他、
何人にも隣に座ろうとさそわれました。

そして、みんなに隣に座る約束をしてしまうんです。
大変な事になってしまいました。
さて、どうするんでしょう・・・

眠れないまま朝を迎えますがいいアイディアを思いつきました。
この事をきっかけに、ひつじちゃんはちょっとづつかわっていきます。

自分の気持ちをちゃんと言えるようになるって
たのしく生きるためには必要なことですね。

この絵本は「12支キッズのしかけえほん」シリーズのひつじちゃんの絵本ですが、
ねずみくんが出てく る「ねずみくん ぼくもできるよ!」もよかったです。
(  by  hina )

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『dear サンタさん』 ふくだすぐる作・絵  (岩崎書店)

 

今日は『dear サンタさん』 ふくだすぐる作・絵(岩崎書店)を紹介します。

dear サンタさん

もうすぐクリスマスですね。
なんだか、こころもうきうき気分の日々です。
そんなクリスマスに一冊。

今日は小さな絵本の「Dear サンタさん」です。

いつもはプレゼントをあげるサンタさんですが、
この絵本の中では、プレゼントをもらうんです。

ねこさんは、一緒に寝てあげるプレゼント、
たぬきさんたちは音楽のプレゼント
こうもりさんは「サンタさんすき」のプレゼント、

他いろいろ出てきますが
中でもとてもおもしろくて笑ってしまうのがあらいぐまさんのプレゼントです。

子どもたちにもとてもうけていました。
なんとなんと、サンタさんがきているものをぬがせて・・・

それでもうつぶせでスヤスヤ寝ているサンタのところに
ねずみさんがやってきて、すっぽんぽんのおしりにチュー
なんともほのぼのとした気分になる絵本です。
ステキなクリスマスを・・・
( by hina )

 

『Gus & Me(ガス アンド ミー)』 ガスじいさんとはじめてのギターの物語

今日は、『Gus & Me(ガス アンド ミー)』
ガスじいさんとはじめてのギターの物語
キース・リチャーズ/作 セオドラ・リチャーズ/絵 奥田 民生/訳
を紹介します。
*キースが朗読したり演奏するCDもついています
ガス アンド ミー
ローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズが
娘と一緒に作った絵本です。

キースのおじいちゃん(愛称ガス)がキースにギターを渡し、
キースが音楽人生を歩むようになるまでの、
魔法のような時間を描いた物語です。

最後のページのキースの言葉が心にジーンときます。
「何年経ったってじいさんを思い出すんだ。

ステージの上でも曲を作るときも。
孫たちの前でギターをジャカジャカやるときも—-そして
心の中で言うんだ。

「サンキュー じいさん サンキュー ガス 」
「キース・リチャーズについて」のページには
いくつかの写真が載せられていますが、
写真を見るだけでキースの想いが伝わってくるようです。

そこにも、「子どもと祖父母の絆っていうのは特別なものさ。
とっても大切なんだ。この本は、
そんな魔法のような瞬間の物語だよ。

おれも孫たちにとっていいじいちゃんになってみたい…
ガスがおれにとってそうだったようにね」
とあります。

ガスじいさんとキース、そして子ども、孫へと、
すてきな特別な絆がつながっているんでしょうね。
( by hina )