Hinaさんの「たのしい読み語り」新春


新しい年があけました。

今年もステキな本たちとたくさん出会えたらいいなと思います。

今回は絵本ではなくて、定期購読している月刊誌「たのしい授業」の紹介をさせてください(写真)。

スクリーンショット 2015-01-02 1.14.11 新しい年にふさわしく表紙がひつじさんです。
表紙からたのしいのです。
「一筆書きできない羊探しクイズ」付きなんです。

新年に親類とやってみましたが、簡単そうに見えて、何名も間違えていました。
もりあがりましたよ。
ご家庭で、学校で、職場でやってみるとたのしいと思います。

ページを開いてみると口絵があり、たのしいネタがいろいろあります。
IMG_5354 IMG_5355先月は子供会のイベントでも活躍しました。

1月号の最初の記事は「生きがいとは何か」です。
自転車屋さんのおじいさんと三木さんとの、バイクの修理をめくってのやり取りが書かれています。
自分の仕事に誇りを持っているおじいさんがとてもステキです。 バイクの修理を終えて帰る時、三木さんがおじいさんにかけたさりげない言葉に、感動で胸がいっぱいになりました。

その他、書ききれない内容が盛りだくさんです。
この雑誌のおかげで考え方や生き方までいい刺激を受けています。
みなさんも手に取ってみませんか。

私は教師ではありませんが、毎月届く「たのしい授業」で元気をもらい笑顔いっぱいです。

関連した本も今度紹介したいと思っています。

☆☆☆ 仮説社の「たのしい授業」紹介文より 抜粋 ☆☆☆

 【授業をたのしくするプランの宝庫】
小・中・高校の各教科にわたる授業記録,仮説実験授業, ものづくりプランのほか,テスト,暗記,生活指導などといった, 授業をとりまく様々な問題についても, 原点に立ちもどって新鮮な議論を展開します。

【みんなで作る雑誌】
原則として執筆依頼をしません。
各地のサークルなどで発表された「書かずにいられなかった原稿」, つまり「ぜひみんなに知らせたい楽しい話題」 「多くの人によって検証された授業プラン」などが原稿候補です。だから迫力があります。

2014年の活動を振り返って感謝の言葉を伝えさせてください

rp_ffd588bdc702a97676d95e78089050d6-150x150111111.png2014年があと数十分で終えようとしています。
第一研究所で一息ついて、この一年の事を想っています。
NPOの設立が2012年10月。
それから数えるとまだ2年と2ヶ月の歴史しかない「たのしい教育研究所」ですが、おかげ様で、本当にたくさんの活動をすることができました。
「たのしい教育で子どもや大人、おじいちゃんおばあちゃん達に感動の笑顔を広げる活動」は最も大きな成果をあげることができました。
「子ども達の学ぶ笑顔を求めて教師になった頃の先生達の思いを守り育てる活動」についても予測を超える成果となりました。
教師力UP講座、指導力向上講座など、いろいろな処に呼んでもらい、評価・感想をもらいましたが、言葉や表現はまちまちですが、「教師になった頃のことを思い出し、もう一度子どもたちの笑顔の方向に歩いていこうとおもいました」という感想をほんとうにたくさんいただきました。

教育界には相変わらず問題がたくさんあると言われています。
たのしい教育を広げる活動がそれらを全面的に解決できることはないでしょう。
しかし地味ではありながら、着実に成果をあげてることは、この二年の活動で実証できたと思っています。
当初はわたし一人のスケジュールのやりくりでなんとか回ることができた日々が、今年に入り、わたしが二〜三人必要な程のスケジュールになってきたからです。
来年はこの動きを、もっと確かなものにするために、腰を落としてしっかり地面に足をめり込ませて、進んでいきたいと思っています。

皆さんのご声援、ご協力をよろしく御願いいたします。

たのしい教育研究所代表 喜友名 一(いっきゅうハカセ)

琉球新報掲載原稿シリーズ第二回「先生おれたち頭よかったんだなぁ」

琉球新報の教育欄に今年書かせていただいた内容の「テキスト掲載版」第二回です。
今回は「先生、おれたち頭よかったんだなぁ」です。
スクリーンショット 2014-10-25 8.13.26
まだ教師数年。
たのしい教育活動・仮説実験授業に本格的に魅了されて、いろいろな授業づくりを本格的にはじめだした頃のことです。

新聞の文字制限や語句使用の決まりごとを少し緩和させて書き足します。

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 恩納村の学校に赴任していた頃の事。
「小学校に新しい先生がやって来たぞ」というので元気者の中学生たちが数名、私の理科室に遊びにやって来た事があった。
しばらくはたわいのない会話が続き、彼らが学んでいるという空手を見せてもって後、授業のはなしになった。
はじまりは、けっこうらんぼうな言い方だったのを今でも覚えている。
「弟から聞いたけどさ、理科って、おもしろいわけ?」
「うん。だってねぇ、科学はさ、この地球が、ジェット機より速く太陽を回っている、って信じられないような事をどんどん明らかにして来たんだから、たまらないよね」
「これ虫眼鏡だろ?」と一人が手に取る。
「そうだよ。小学校の時に使った?
ところでさ、今ちょうどその準備しているところなんだけど、虫めがねで、外の景色がこの紙に映しだせるって知ってた?」
と私。
「普通は太陽の光を紙にあつめたりするでしょ? 向きを変えて、外の景色を紙に映すのさ」
※近くに虫めがねがあったら、みなさんも部屋を暗くして外の景色を虫めがねで白い紙に集めてみませんか。
昼でも可能です、虫めがねと紙を10cm〜30cmくらいに調整すると映ります。

私が、外の景色をまるで映画の様に白い紙の上に映し出すと、
「お〜、マジかぁ」と彼らの声の調子が明らかに変わった。
そして我先にと実験を始めた。
「すごい!」と中学生たち。

一息つくと、「ねぇ、先生、前から思ってたんだけど、何で逆さまに映るわけ?」
もう一人が「分かった、先生。虫めがねが一本だからだよ。二本の虫めがね戻るんじゃない?」
「おもしろい。さっそくやってみよう」と私。
「問題…一本のレンズでは逆さまだった像は、二本のレンズで正しい向きに戻るでしょうか?
予想 ア 逆さまのまま イ 上下が正しく映る 」

皆さんも一緒に予想してみませんか。

お互い予想を出し合って討論して後、の実験で更に盛り上がった。
やってみると、逆向きはそのままに、とてもクリアな像が映し出されたのである。「お〜」というさらに大きな歓声があがり、その後も虫めがねの実験は続いた。

帰る時に彼らが語った言葉が今も忘れられない。
「先生、おれたち、頭よかったんだなぁ…」
彼らの言葉が今も忘れられない。
その言葉に感動して、今も教育の世界にのめり込んでいるのかもしれない。

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写真は仮説実験授業「光と虫めがね」