図形問題は、問題の方から〈ここを見て〉と訴えかけてくる/たのしい教育と試験問題とたのしい先生たち

 研究所に相談に来る先生たちに採用試験問題の解き方をコーチングすることがあります。もちろん子ども達の学ぶ笑顔を真剣に求めている先生たちに限ります。
「今までけっこう頑張って来たのに合格できません」という人たちだけでなく、「これまで子育てに集中していたので◯年間まったく試験問題を見ていません」という人たちもいます。
 「数理の問題がほとんど解けません」という方たちには、心構え的なものだけでなく、具体的な問題を一緒に解いてあげます。
 たとえば
「1辺が6cmの正方形に描かれた模様(斜線部)の面積を求めなさい」
という問題・・・
  このジャンルの問題のバリエーションはいろいろあるので、解法が身についていくと、合格に向けて確実にステップをあげることになります。

 

 私いっきゅうは、こういう問題を解くのが大好きで、疲れ直しに解くことがあるほどです。
 私にとってクイズ、なぞなぞと同じで、「こうかな、ああかな」と考えていくのが大好きです。こういう問題を趣味的に解ける先生たちを育てたいと思っています。

 算数数学は〈計算力〉がある子たちが頭がいいと評価されがちですけど、実は図形的なセンスの高い子ども達もたくさんいます。
 先生が図形問題をたのしみにして解けるようになると、子ども達もその才能を開花させるに違いありません。

 図形問題が好きになって来ると、問題の方から「ほら、私のここを見て」という様に訴えかけて、図が浮かび上がって見えてきます、本当です。

 この問題の場合、たとえばこうです。
 この〈a:緑〉の部分が浮き出て来る。すると反対側の黄色の〈a〉も同じ面積だと気づく。
 おっなるほど、全体の大きな正方形には、このaが8コあるわけだから、aを8倍して、大きな正方形の面積から引けばいいんだ!
 

 はじめは解き方がわからない人たちも、手取り足取り教わっていく中で、自分でも浮かび上がってくるようになります。そうやっているうちに、新しいタイプの問題が出てきても自力で解くことができる様になってきます。

 こうやって具体的に指導していくうちに、これまで採用試験の問題に歯が立たなかったという人たちも60%、70%、80%という様に正答率を高めることができる様になりました。100%解けました、という人も出てきました。
 もちろん100%解けなくても合格できます。
 苦手としていた理数である程度得点できれば、得意なもので合格率を高めていくことができます。

 先日スーパーバイズした時、ある先生がこういう感想を書いてくれました。

「いっきゅう先生から解き方を習って、はじめて、自分は今まで本質的な解き方ではなく、〈とりあえずこうやって切り抜ける〉という勉強の仕方をしていたのだということがわかりました。
 しかもノートに図を描いて、考え方をたどることができる様にしてくれているので、後でまた自分でこの通りといていこうと思います。
 たのしい教育研究所で教えてもらえて、とてもよかったです。

 指導、ほんとうにありがとうございました」

 

 たのしい教育で子ども達の笑顔と賢さを広げていくためには、それを求める先生たちが増えていくことが必須です。

 そして先生たち自身にとっても、たのしい教育を学びながら教師生活を続けていくことが、自分の人生を豊かにしていくことにつながります。

 ゆっくり着実に、たのしく実力ある先生たちを育てていきたいと思います。

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人間関係より優先されるもの/2020合格WSで/最新メルマガから

 最新のメルマガに〈人間関係より優先されるものがあるのだろうか?〉と書いた文章の反響がさっそくいくつも届いています。

合格WS気合いこもる
 RIDE(ライド)で学んで合格していく先生たちは、塾などで学んでいく方たちと実践力だけでなく、ものの見方・考え方もすぐれたものがあります。
 問題の解き方を学ぶだけではなく子ども達に向かうときの構えについても学びます。
 この日「〈子ども達との関係〉よりも優先して教えなければいけないことって何があるの?」
と問いかけてみました。
 教師の仕事は「これをやらなくてはいけない」「あれもやらなくてはいけない」の連続ですから、そういうことをしっかり基本に据えて置かないと、数値目標を追いかける機械的な動きをしてしまうことにもなります。

 という様な話をしていると、ついつい熱がこもっていきます。


 WSの多くの卒業生たちが「合格は嬉しいけれど、きゆな先生の話を毎週聞けなくなることは寂しいです」と言ってくれるのは、こういう話なのでしょう、きっと。

 

 この続きは〈発想法〉の章に書きたいと思います。

 

ということで最終章の〈たのしい教育の発想法〉にこういう続けました。

 始まりの部分を少し紹介しましょう。

たのしい教育の発想法
子ども達との関係より優先させること
いっきゅう2019-11-11

 

 初めの章〈たのしい教育の今日この頃〉に書いた流れです。
 改めて問わせてください。
 教育という営みの中で〈人間関係より優先して教えなくてはいけないこと〉ってどういうものがあるのでしょう。
 そもそも、そういうものがあるのでしょうか。
 立ち止まって考えてみていただけませんか。

 子ども達との人間関係をさしおいても〈かけ算九九〉は教えなくてはいけないのでしょうか。
〈食事の時にしっかり感謝の言葉を伝えること〉は教えなくてはいけないのでしょうか。
〈漢字の書き順〉はその子と関係が悪くなってもいいから、ケンカしてでも教えなくてはいけないのでしょうか・・・

私にはそうは思えません。

 ところが日々のあまりの忙しさの中で、関係よりも教える題材を優先してしまう、たとえば子どものプライドを傷つけていることも忘れて「Cくん、まだ覚えてないの?」と言ったりすることがあります。
 子どものプライドを傷つけたという反省は私の中にもあります。
 そもそも、そういう失敗を認識できない教師が魅力的な授業ができる様になるとは思えません。

 私がカウンセラーをしているからということで言っているのではありません。

 教育というものは人間を人間たらしめる、人間の明るい未来を切り開くものです。教育に力を注がないところに明るい未来は来ないでしょう。
 そういう人間的な営みであるはずの教育の中に非人間的なものが入り込んでしまう怖さがある。それは全ての教師、そして親が知っておく必要のあることです。

 

 それは例えば、この街の美しさを味わってもらうために山頂まで登ろうと計画したのに「とにかく登れ、足を休めるな」となっている様なものです。
 それでも登った子ども達の何人かは「街が美しい」と言ってくれるかもしれません。
 しかし「もうこんな思いをしてまで登りたくない」とか「街が美しいなんて感じるゆとりはない」という子ども達がたくさんでるでしょう。
 いったい何のための山登りなのか・・・

 

そう前置きしておいて、初めの問いの私の答え
「人間関係を差し置いても優先して教えなくてはいけないものがあるか?」

 私は「ある」と思います。

ここまでにしておきましょう

 

 たのしい教育研究所(RIDE)で学び、本務の教師となる先生たちは、単なる問題を解く技法だけでなく、たのしい教育の思想・発想法を身につけてもらいたいと思っています。
 そうでなくては、教育はいつまでもかわらないでしょう。

 

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プラトンボ(竹とんぼ)づくりが楽しい!/楽しいから賢くなる

 今月の出前児童館のメニューで大好評の一つが(プラトンボ〉です。柔らかめのプラスチック素材で羽を作って(竹ひご〉に通し、瞬間接着剤でとめるとできあがります。

 これがことのほかよく飛んでいくので子どもたちは大喜びです。
 ビュンと飛んでいくので、なかなか写真に写せないのですけど、ここには右側の女の子の上の方に上がっていくのがわかると思います。

 竹とんぼを飛ばすのは初めてだという女の子が「いっきゅう先生おしえて!」というので、簡単に飛ばし方(回し方)を見せてあげると、すぐに飛ばすことができる様になりました。

 これは、その子のVサインです。

 いくつかのチームに分かれて飛ばし競争をしました。

 そうやってたのしんでいる中、新しい技に挑戦する子も出て来ました。
〈上下を逆にして飛ぶか〉という実験です。

 竹ひごが上でハネが下です。
 飛ぶと思いますか? この場合の〈飛ぶ〉というのは「上に上がっていくのか」ということです。
 それともこういう向きでは飛ばないのでしょうか?
 クルッと回って、ハネが上の普通の向きに戻って飛んでいくとか・・・

 何枚も写したのですけど、うまく写った画像がありません。

 このAくんのバンザイの様子から推測してみてください。

 
 今回おばあちゃんが、ひ孫さん2人を連れて参加してくれました。
 評価感想の時に、こういうことを話してくれました。
「わたしは戦争の時に子どもだったので、とても辛い経験をしてきました。だから、こういうたのしいことをもっといっぱい経験したいです。来月も参加します(^-^」
 ニコニコしながら語ってくれたのですけど、とても深い言葉でした。

  たのしい教育研究所でとりあげる内容は、単なるお遊びではありません。
 そのたのしさの中から、もっともっとと深く学びたくなります。
 教育にたのしい夢を取り戻す、ということを目標に、これからも元気に取り組んでいきたいと思っています。
 みなさんの応援を、よろしくお願いします。
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たのしい教育cafeの準備会がたのしい

 今月末に迫ったたのしい教育cafeの準備会がたのしくすすんでいます。たのしい教育研究所には〈こどもの様な先生〉たちが集まってくるので、準備会もとてもたのしい時間です。
 こういうたのしい教材研究が学校でもできる様になるのがRIDE(ライド)の目指す教育改革の一つの姿です。きっとそこから子ども達の笑顔もたくさん広がっていくからです。

 これは低学年の子ども達もとてもたのしんでくれているメニューの一つです。

 
 これは身体のバランスをたのしむのためのRIDE(ライド)教材です。準備会に参加したM先生は、このまま持って帰って自分でたのしみたいと、とても気に入ってくれました。


 他にも身体運動をたのしむいろいろなメニューを研究開発しています。

 子ども達を教える先生たち自身がたのしみとして教育内容の研究を深めていく、あたらしい時代に向けた教育は、先生たち自身にとってもたのしいものでなくてはいけません。

 興味のあるみなさんは、たのしい教育cafeスペシャル〈スポーツたのcafe〉をお申し込みください、親子でも参加できます。

 

 細かい部分を拡大しておきます。

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