前回のジョロウグモの話から続いています、未読の方は一つ戻ってください。
以前勤めていた学校で農業をしていた保護者の方から、ジョロウグモの糸に鳥が引っかかっていたと聞いたことがあります、私は見たことがないのだけど…
クモの系もシルク(絹)の一種です、カイコの糸より強いのでスパイダーシルクと呼ばれています。
これなら機能的な良質の繊維になるのに、どうしてカイコのシルクように商品化しないのでしょう、不思議です。
みなさんはどう思いますか?
「カイコは飼い慣らして繭を利用すことができたけど、クモ類は飼い慣らすことができなかったから」というのが答えのようです。
たしかにクモは難しそうだ。
そもそもたくさんの動物(昆虫を含む)たちの中で、イヌやネコ、牛やウマのように、人間が飼うことができた生き物がごくわずかなのです。
商品化は無理にしても、クモの系はどのくらい強いのでしょう。
芥川龍之介が『蜘蛛の糸』という作品で、地獄に落ちた人間たちが天上から降りてきた〈クモの糸〉を手に上っていくシーンを描いたのですけど、もちろんクモの糸にそんな力はありません、赤ちゃんの力でも、クモの糸を切ることは簡単です。
でも束ねたら、人間の体重を持ち上げるくらいにはなるでしょう。
人間の身体を支える登山用のロープは1cmくらいです⇨https://amzn.to/4bMFR8q
ではクモの系で人間の体重を支えるとしたら、どのくらいの太さあったらよいのでしょう、予想してみましょう。
ア.登山ロープと同じ1cmくらい
イ.2~3cm
ウ.5mmくらい
エ.その他
どうしてそう思いましたか?
ChatGPTに計算してもらいましょう。
ChatGPT
人間の体重を支えるためには、複数のクモの糸を束ねて太くする必要があります。例えば、以下のような計算が考えられます:
人間の体重:平均的な成人の体重は約70 kgと仮定します。
必要な引張強度:体重70 kgに対して、必要な引張強度は 70kg×9.8m/s2=686N70 \text{kg} \times 9.8 \text{m/s}^2 = 686 \text{N} です。
クモの糸の強度:クモの糸の引張強度が1.5 GPa(中間値)と仮定します。
つまり、単一のクモの糸ではなく、クモの糸を束ねて直径が0.76 mmになるようにすれば、人間の体重を支えることが理論的には可能です。ただし、これは理論的な計算であり、実際には他の要素(糸の劣化、結び目の強度など)も考慮する必要があります。
なんと1mmに満たない太さでOKということです。
私の予想を超えている強度です。
とはいえ、ChatGPTが間違っていることもあります。
調べてみると、所さんの目がテンという番組で実験したようです⇩
https://www.ntv.co.jp/megaten/archive/library/date/04/08/0808.html
スパイダーシルクで糸をつくって、どれくらいの重さのものを吊り上げることができるか、自由研究で調べてみるとたのしいと思います。
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