たのしい国語ー魚へんの漢字

 たのしい算数で書いた〈計算ではなく図て解こう〉の記事が好評です、中には「たのしい国語について書いてほしい」という要望もあったので、今回は〈国語〉をテーマに書いてみましょう。

「何事も〈原子論〉で考える」というのが〈たの研〉の発想法の重要なキーです。国語の中で〈原子〉的にみることができるものがいくつかあります、漢字の〈部首〉もその一つです。

 今回は〈魚〉に関わる漢字の部首をみてみましょう。

魚へんに〈京〉と書いて何を表すか?

 鯨〈くじら〉です。

 どうしてでしょう?

 京都にも海があるとはいえ、京都でよく捕れたということではないでしょう。クジラは京都でよく食べられていたのでしょうか?

 〈京〉は兆の1万倍、とても大きな数字も表します。

 魚の中でとてつもなくおおきなもの、ということで〈くじら〉は〈鯨〉と書いたと言われています。

 魚編に〈弱い〉と書くと何という魚になるのでしょう?

 鰯(いわし)です。

 なぜでしょう?

 鰯は庶民の魚として親しまれてきたのですけど、釣り上げてあとすぐに弱ってしまうので有名です。色もすぐに変わり、内蔵もどろどろになりやすいそうです。

 弱りやすい魚だというので〈魚へんに弱い⇨鰯イワシ〉です。

 今度は〈へん〉と〈つくり〉ではありません。

 秋+刀+魚⇨〈秋刀魚〉でなんという魚を表すでしょう?

 秋に捕れて、刀のような形をしている魚・・・

 この魚です。
 成長しながら回遊し、成魚となる頃に日本近海に現れます。

サンマです。秋刀魚、刀のような形だといえば確かにそう見えます、小刀ですけど。

では海にいる老(お年寄)と名付けられたのは何でしょう?

 これです、背中が曲がってますね、エビ(海老)です。

 ここでとりあげたのは4つです、〈魚へんに京〉〈魚へんに弱い〉〈秋の刀の魚〉〈海の老人〉それぞれ〈クジラ鯨、イワシ鰯、サンマ秋刀魚、エビ海老〉です、ぜひ子ども達にも話してあげてください。

 これをきっかけに、漢字を本質的にたのしく学んでみてはどうでしょう。〈分数の計算は分子同士、分母同士をかける〉というように記憶による計算処理だけでなく、図で描いて〈分数の本質〉〈かけることの本質〉を味わいながら学んでいくこともとても有効です。同じように、クジラはこう書くというように何度も書いて記憶することだけでなく、漢字の本質をたどってたのしく学ぶことも大切です。
 おすすめします。

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敬愛する野田知佑から学んだこと〈川ガキ〉-アウトドアをたのしく

 敬愛する野田知佑さんが亡くなってもうすぐ二週間ほどになる。

 野田さんが犬のガクと一緒にカヌーで下った〈ユーコン〉を私も旅したことがある。

 ダンディーでニヒルな野田さんはアウトドア派の中でも特異な輝きを放っていたと思う。

 その野田さんが語っていたことで心に残っている言葉がいくつもある。

 「最近、日本で見なくなったものは何か?
  〈川ガキ〉だ」もその一つ。

〈川ガキ〉というのは食べ物ではなく、川で遊ぶガキのこと。

 たしかに!

 それはもしかすると〈大人たちにゆとりや度胸がなくなった〉ということかもしれないな。

 こどもに限らず大人も、自然の中にいるとDNAが騒ぎ出す。
 そして言葉にならない感覚を味わうことができる。

 読者の皆さんで、この記事に心動かされた方は、こどもを誘って、あるいは友達を誘って、あるいは独りで自然の中に入ってみませんか。あ、その時には〈裸足〉になるとよいですよ。

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たのしい算数☆分数を図で解く(3)「賢さとはたのしさ」

 たのしい算数編〈分数を図で解く〉という記事が好評です、特に大人の皆さんの学び直しを含めて「おもしろいです!」というたよりがいくつも来ています、ありがとうございます。

 自分で描いた図を送ってくださる方もいるので、私が描いた図を送っています。もちろんこれ以外は間違いということではありません!

一回目の練習問題として出した

〈3×1/2〉はどうして〈3/2〉になるのか

図を描いて解きましょう

です。

一回目に大切なことを書きました。

☆〈かける3〉というのは3倍(3セット)すること
☆〈かける1/2〉は〈2つに分けた一つ分〉にすること  です。

図でみていきましょう。

まずこの正方形が〈1〉だとします。

〈かける3〉は3倍、3セットです。こうですね。

〈かける1/2〉というのは〈それを2つに分けた1つ分〉にすることです。
 この矢印が1/2つまり2つに分けた1つ分(半分)の線です。

色をつけて見てみましょう、左の緑の部分がはじめに示した〈1〉です。真ん中の部分は〈1〉を2つに分けた1つ分、つまり1/2です。

     

 左の1は1/2ずつに分けることができますね。

     

1/2が3枚なので

 

 

図に戻すと、これは1枚と1/2つまり
  と表すこともできます。

                以上。

いかがでしょう。
分母は分母同士、分子は分子同士かけあわせればすぐに計算の答は出せるのに、どうしてこういう面倒なことをしているのか?

〈知恵〉とか〈賢さ〉というのは、こういう本質的なものがわかるということだからです。
 計算の技法に長けて、スピードよくこなすことができることも意味がないことではありません。しかし〈本質はわからないけど解ける〉というのは「それが何を意味しているのかわからないけれど、計算ではこうなる」ということとです。極端にいうと「自分が何かを製造している過程で、身体に良いものを作っているのか、身体に悪いものを作ってるのかイミはわからないけれど、とりあえず製造物は出来上がった」ということにもにています。

 自分がやっているものごとのイミを理解できるかできないか、それは決定的に重要なことなのです。そういう本質の部分が理解できる、その上で簡単な計算方法に則って手早く数処理する、そういうこども達を育てるのが「たのしい教育」です。

 そう、どうしてこういう面倒なことをしているのか、のもう一つの答え、それは「これを読んでくれている皆さんがたのしんでくれているから」ということでもあります。本質的な内容、自分を高めてくれる、自分の可能性を開いてくれる何かを前にした時、人間はとてもたのしいのです。

 たのしい教育に興味関心を持ってくださる方たちが、このサイトを知人に広報してくださることを期待しています。

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たのしい植物入門☆植物たちの賢さは時間をかけて現われる

 たとえばこども達は〈あいうえお〉の読み方・書き方を学んでいくうちに、「あお」とか「いえ」とかいう言葉を書ける様になっていきます。ところが植物たちをみていると周りから何かを学んで変化している様には見えません。

 ところで先日、たの研に豪華な花束のプレゼントが届きました。

 なんていう名前なのでしょう、右際にひときわ大きな花がありますね、カサブランカなどいろいろな種類のある〈ユリ〉の仲間です。

 その花の内側をよ~く眺めてみると・・・

 こういう突起がありました、これはなんでしょう?

 

予想してみましょう!

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予想してみましょう!

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予想してみましょう!

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 これはミツにさそわれて来た昆虫たちが、簡単に花びらの外に出ていかないようにする工夫です。
 この〈より返し〉でジタバタするうちに、昆虫たちは自分の花粉をたくさん体につけてくれます。そして別な仲間のところにいってジタバタするうちに花粉が〈めしべの柱頭〉につく可能性が高まります。そうすると受粉が成功して、新しい生命がスタートするのです、〈タネ〉として。

 もともとは、こういう突起、より返しは無かったのですけど、世代を経ていくうちに、しだいにこういう突起が大きくなっていきました。

 植物は人間の様に人間の様に短期間での変化はみられませんけど、長い時間をかけて形や動きを変えていきます、〈進化〉という形で。

 身近な植物たちをみるとき、それがタンポポでもセンダングサでもバラでも、いろいろな工夫がぎっしり詰まっています。公園を歩く時、あるいは花屋さんの前を通る時、そういう目で眺めてみませんか。「これは何だろう、何のためにこういうものができたんだろう」そういう目でみていると、たのしい発見がいくつも出てくると思います。たのしい教育全力疾走RIDE(たのしい教育研究所)、みなさんの応援が元気の源です。一緒にたのしく賢く明るい未来を育てましょう。このクリックで〈応援〉の一票が入ります!