寺田寅彦の科学の話「茶わんの湯」もキンドル(kindle)・青空文庫で無料で読むことができます

 以前の記事「Kindle(キンドル)や青空文庫で無料で読める」で、いろいろな方たちが試してくれたようです、少し追記させてください。

 Kindleには有料版が多いので値段がついたものはその費用を負担しなくてはいけません。無料のものは〈0円〉と記されています。また〈kindle unlimited/アンリミテッド〉というサービスに加入すれば無料で読めるというものもあって「それは無料とはいえないでしょう」と思うのだけど、それはちゃんと〈kindle unlimited/アンリミテッド〉と書いてありますから分かると思います。

 たのしい教育メールマガジンで紹介した寺田寅彦の名著「茶わんの湯」というエッセイも無料で読めます。

「茶わんの湯」は寺田寅彦が科学入門として〈ロウソクの科学〉風に書いたものです。

 短い話ですから授業でも利用できると思います。
 学力向上の話を今もたくさん耳にします。
 それがこういう名文を語り継ぐ様な活動と一緒になるといいなと思います。

 

青空文庫「茶わんの湯」

https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2363_13807.html

 名文を広め継ぐ、青空文庫の仕事に敬意を込めて。

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たのしい教育メールマガジンから 山本正次先生の言葉

 たのしい教育メールマガジン〈最新号〉に書いた「山本正次」先生の話への反響がいくつも届いています。

 山本先生が

 学級崩壊についての集まりにいくと「こういう事実がある」「こういう実態がある」という様にどんどん話が進んで、授業についての話に進まない。「それは授業以前の問題だ」ということになるのだが

と語った内容です。

 このサイトを読んでくださっている方の多くは山本正次先生のことを知らないと思うので、メルマガの〈発想法の章〉を少し切り取って紹介しましょう。

 

いっきゅう

 教師時代の頃から苦手だったのが職員室とかで出る「全くあの子は…」とか「あの保護者はどうも…」という様な話でした。

 時には「このクラスは…」「この学校は…」といって全体にレッテルをはる様な話が聞こえることがあります、大抵、クラスがうまくいかい授業がうまくいかない時に出る言葉です。

 そういう話はまとめていえば「授業以前の問題があるから私の授業はうまくいかないのだ」ということになると思います、「私はちゃんと授業したいのにクラスが乱れているから」という様に。

 極力そういう渦に巻き込まれない様にしていたのは、どっちに転んでも、つまり〈そうだ〉ということになっても〈そうではない〉ということになっても苦しいことがわかっていたからです。

 ところで何度か書いたことがあるのですけど、沖縄に来ていただきたかった人物に山本正次先生がいます。たのしい授業で国語といえば山本正次先生と言われるほどの方でした。

 その頃すでに高齢だったので、沖縄まで来ていただくにはどうしたらよいかと伊良波さんが考えてくれている矢先に帰らぬ人となりました、残念なことです。

 山本先生の本はたくさんあるのですけど『優等生教師からの脱却をめざして 子どもに向かって歩く』は、おそらく最も売れたと思います。

 

 さて山本先生が今から20年以上前にこういう話をしてくれています。以前、大阪から来てくれたT先生がくれ資料です、紹介しましょう

 

山本正次

 学級崩壊という言葉が行き交うようになりまして、今ボクの一番に言いたいことは、学級崩壊の現状を語り合うような催しに行ってみましても、あまり授業のことを問題にされないということです。

 というよりも〈それは授業以前の問題〉と切られてしまうんですね。

「こういう事実がある」「こういうことがある」「こういうことがある」と次々行きます。

 ところが『たのしい授業』の1月号に、東京の高島茂登子さんという女の若い先生が「リターンマッチは楽しい授業で」という題で自分のことを書いてなさる。

 自分がこうやっていくらやってもだめで、もう鬱陶しくなったり、学校に行くのがいやになったりしてね、教師が。

 それで、どうしようかと自分自身が考えているときに本屋で『たのしい授業』というあの本を見つける、それではっと気がついたというんです。

 そうしてこうこうこういうふうに道が開けていったというんですね。

ボクは非常に典型的な例だと思うんです。

 ある意味でいうと普通の先生が、普通にまじめにやっていてぶつかる問題、それをどんな風にして乗り越えていったかということが書いてあるんです。

 最後はやっぱり授業なんですよ。

 問題は授業なんですよ。

 もちろん 特殊な事例で学級崩壊していることもあるでしょう。そういう場合でも、この言葉は無視できないと思うのですけど、どうでしょうか。

 たのしい教育研究所は学級崩壊を立て直すためのスーパーバイズや病休からの現場復帰プログラム(4回コース)も準備しています。必要な方はお問い合わせください。

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チベット旅行記/青空文庫・Kindleで読めます

 知人とkindle(キンドル:電子書籍サービス)の話になり私のアウトドア系の座右の書 河口慧海(かわぐち えかい)「チベット旅行記」を紹介しました。

 実際の本は講談社学術文庫と旺文社文庫の二つを持っているのですけど、講談社の本は4分冊

 旺文社文庫の本は一冊で上の四冊本の厚みがあります。もう一冊買っておこうかと調べてみたら古本で5000円近くの値がついています、いつの間にか貴重な本になっていました。

 

 河口慧海は明治期のお坊さんです。

 当時の日本にある仏教の本は、漢語つまり中国経由のものばかりでした。慧海はそれらの仏教の経典が、同じ箇所所を訳しているはずなのに本によって異なる意味になっていたり、訳されてなかったり、順序も違っていたりしているのが気になり、本来の仏典、古代インドのサンスクリット語で書かれた仏典を求めに旅立つことを決意します。

 原書はブッダのふるさと仏教の生まれたインドに渡ればよいと考えるところですけど、インドに行っても原書はほぼ手に入らないらしい。今はネパールやチベットにそういう経典が残っていて、特にチベット語に訳された経文は文法の上からも意味の上からも中国訳より確かだという。

 そこで彼はチベットに入ることにします。

 当時のチベットは鎖国していて日本から行っても捕まるに決まっています、そこでいろいろな知恵を絞って入るのですけど、その道程は並大抵のものではありません。登山の本や映画を数々手にしてきたのですけど慧海さんのチベット旅行記は、その作品の中に入れてもトップクラスに読み応えがあります。

 登山などのトレーニングなど積んでいないはずなのに、30キロほどもある重い荷物を頭の上に束ねてチベット氷河から流れ来る身が切られるほど冷たい川を渡る。

 渡ったはよいものの、あまりの冷たさに身体の震えが止まらず動かすことができない、そのまま死んでしまうのではないかというようなレベルの話が何度も出てくる、アドベンチャーものとしても優れものです。

 さてさて古本で5000円の値がつくチベット旅行記ですけど青空文庫とkindle(キンドル/電子書籍サービス)で無料で読めます。登録でお金がかかるわけでもないので、興味のある方は入手してみるのをお勧めします。ちなみにKindleも青空文庫が作成したデータを利用している様なので書きづらいのですけど、レイアウト的に読みやすいのはKindleです。

青空文庫「チベット旅行記」

https://www.aozora.gr.jp/cards/001404/files/49966_44769.html

Kindle「チベット旅行記」※この本をクリック⬇︎

 朝日新聞社の記者に語ったものを文字起こししたものなので全体は読みやすいのですけど、はじめの本人が書いた文章は読みにくいです、飛ばして良いと思います。

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たのしい教育に全力投球の日々がたのしい/こども達に大人気のものづくり実験教材づくり進む

 安定した教師という仕事を辞め〈NPO法人たのしい教育研究所〉を設立してからほぼ10年、忙しい日々が続き、コロナの中では少しその忙しさも緩やかになるだろうという感じがあったのだけど、ぜんぜんそういう時は訪れません・・・

 これはワークショップルームを利用してリモートで若い先生たちに、たのしい教育を伝えているところです。

「これはねぇ、すぐれもので、子どもたちがいろいろ実験しながらたのしんでくれるんだよ・・・」

「たとえばこうやって、ほらね!」
「お~!」

 と賑やかにやっている隣の部屋では
 静かにセッセと教材づくりがすすんでいます。
 もちろん、たのしく語り合いながら。

 完成した教材がどんどん積み重なっていきます。

 その下では、できあがった教材やその遊び方、実験の仕方、資料、石鹸・マスクセットなどをパッケージする作業が続いています。

 できあがったパッケージが箱詰めされています。
 ところがこれでも1週間で使い切るものの中の1/5くらいです。

 コロナの中でも「こども未来キャラバン」の活動をやめることはないので毎週毎週、数百人分の教材をどんどん作っていく必要があります。

 それをいろいろ工夫しながらコツコツすすめてくれるスタッフはかけがえのない人たちです。

 ボランティア活動したい方がいたら、ぜひお声がけください。
 各自ですすめられる作業がいろいろあります。

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