ミヒャエル・エンデ「モモ」/たのしいブック・レビュー

 ミヒャエル・エンデの作品にはとてもお世話になりました、エンデの感覚や思想哲学が心の奥深くまで染み入っている気がします。

 最近メルマガの〈映画の章〉で村上春樹に触れた時、本を探している時、エンデの本が目に入り、手に取りました。


 「モモ」は映画化されましたが、それはがっかりする作品で、感動した本を原作にした映画を観るのはさける様になったきっかけにもなりました。

 さてさてみなさんは読んだことがあるでしょうか、「モモ」を。
 少し紹介しましょう。

 ある町のはずれのところに古い円形劇場があります。

 ある時、小さな女の子がそこに住み始めたという噂が立ちます。

 その噂は本当のことでした。

 女の子の名前は「モモ」。

 大人たちは、女の子が一人でこんなところに住むのは危ないと、モモにいろいろな提案をするのですけど、モモはここに住みたいといいます。

 その願いを聞きいれた町の人たちは、モモに食べ物をもっていってあげます。

 モモの得意なことがありました、人の話を聞いてあげることです。モモに聞いてもらうと、なんだか幸せな気持ちになっていくのです。

 そうやって町の人たちとモモはたのしく過ごしていました。

 

 そんな日々の中、町に灰色の男たちが現れるのです。

 灰色の男たちは〈どろぼう〉でした。ただのどろぼうではありません、かけがえのない〈時間〉というものを盗んでいくのです。

 そうしてモモは灰色の男たちとの闘いに入っていくことになるのです・・・

 その時にはモモを助ける〈カシオペア〉というカメがかわいいことかわいいこと。これ以上話すと最後まで途切れない気がするので、とめておきましょう。

クラスの子どもたちへの読み語り本としてもおすすめです。図書館にもあると思います。手頃な文庫もありますから、手に入れておくのもよいと思います。

 まだの方はぜひどうぞ。

 

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たのしい科学/水の力・雨の力

 ある日、車を走らせているとこういう場面を目にしました、崖崩がけくずれです。幸い陽が照って乾いていますから、片付けられる前に写真を撮ることにしました。子どもは真似まねしないでくださいね。

 

 車を停めて上の方をみるとしっかりえぐられているあとがみえます。

 

 それがこうやって下の方まで崩れてきたのです。

 では、誰が・何が削ったのでしょう?

 クマとかパワーのある動物ならできそうかな?
 ユンボなどの機械では?
 人間だって、やろうとおもえばこういう感じで崩せるでしょうか?

 理科でも〈水の力で土地の形が変わっていくこと〉を学ぶので「雨が降ったから」と答える人がほとんどでしょう。

 でも私は子どもの頃から不思議でした、人間がやろうと思えばできるのにどうして〈雨〉なの?

 雨が降り続けた後にこうなっているから?

 確かにそれは力強い理由です。

 では〈その時、カミナリがおちたらこうなる〉ということは成り立たないのでしょうか?

 こういうところをゆっくり考えていくことは大切です。

 みなさんも自分で、どうしてこれは〈雨の力、水の力〉だと言い切って良いのか考えてみませんか。

 その決定的けっていてき証拠しょうこは何でしょう?

 自分で考えるよりも答えを教えて、と思う人は、かなりもったいないことをしていると思います。

 人間は予想を立てることによって賢くなっていくからです、そしてそれはとてもたのしいことだからです。

 

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夏目漱石の英語の実力 たのしい英語教育で夏目漱石ほどの英語力を持った人が生まれるのか。

〈たのしく英語を学ぶ〉ということもたの研のテーマなので、書店どでよく英語の本を手にします。

 ところでかつての日本人は英語を学ぶことで給料をはじめ、社会的な位置もかなり上がっていったので、石にかじりついても的に苦学もいとわない学びが普通でした。

 そうやって英語を学んだ人たちの一人に文学者の夏目漱石(なつめそうせき)がいます、「吾輩は猫である」「ぼっちゃん」「草枕」etc. 日本文学史上に残る作品を数々生み出しました。

 夏目漱石は文豪として有名になる前は東京帝国大学(今の東京大学の前身)で英語の先生をしていました。

 実際かなりの実力者で、ある学生が「辞書を引くと、夏目先生の訳した◯◯の訳は違っていました」と言ったところ、即座に「そんなウソが書いてある辞書は直しておきなさい」と答えたという話も好きなエピソードです。

 もう一つ、知っている人もいると思うのですけど、本当にそうなのかはけっこう怪しい。けれど夏目漱石ならそう言ったかもしれないなと思わせるエピソードがあります。

英語の授業で、ある小説に出てきた
I love you.
という英文の訳を学生にあてたところ、その学生は
〈私は あなたを 愛しています〉と答えた。
 夏目漱石はすかさずこう語ったといいます。
「日本男児はそんなことは言わない、こういう時は〈月がきれいですね〉と訳すんだ」

 その訳にもいろいろな意見があると思うのですけど、そういうエピソードがまことしやかに伝えられるほど彼の実力は、はなはだしく高かったのだと思います。

 たのしい英語学習で、夏目漱石レベルの人たちが生まれるのか?

 石にかじりつくかの様に勉強したからそのレベルに達したのか?

 たのしい教育を人生のテーマにした以上、そういう問いを避けてはいけないでしょう。

 私は、たのしい英語教育の中から、夏目漱石を超える人たちが生まれてくるのだと思っています。
 今はまだ〈たのしい英語教育〉といえる様な体系化された英語教育はありません。たのしい教育を学んだ人たちが、そういう教育を生み出してくれるだろう、そのこともまた私のたのしみの一つです。 

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春の講座は延期となりました

 例年二月〈春の講座〉が実施されており、問い合わせもきているところですが、沖縄の蔓延防止措置延長に伴って開催を延期することとなりました。
 感染する可能性は低くなっても、感染した方の〈濃厚接触者〉となる可能性は低くありませんので、この判断となりました、ご了承ください。
 最有力なのは今のところ五月です。
 ハッキリしたら、またみなさんにお知らせていたします。
 このサイトでも広報しますので、随時チェックしていただければ幸いです。

 少人数での講座は可能ですから「これをやってほしい」などの要望があれば、遠慮なくお申し出ください。〈ものづくり〉や〈お別れパーティー〉のたのしい企画などについても少人数でよければ開催できます、興味のある方はお問いあわせください。

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