子ども達とのカウンセリングについて

 〈たの研〉のカウンセリングは子ども達へも開かれています。PEALカウンセリングは教育との親和性が高いので、一般のカウンセリングや医療関係のカウンセリングよりずっと相談しやすいと思います。

 

 

 去年カウンセリングした子の保護者の方からお礼の連絡が入りました、詳しい内容は書けないのですけど、「カウンセリング後、みちがえった様に勉強する様になりました」という趣旨の連絡でした。

 個別の問題や課題に関わる話はできないのですけど、カウンセリングを引き受けるにあたって私が伝えておいたことを紹介しましょう。

 保護者の方からカウンセリングの依頼があった時に、いくつかの質問に答えつつ、私が伝えておいた重要なことがこの二つです。

◯保護者主導でカウンセリングを受ける様にともっていくのではなく「たのしくて力のあるカウンセラーの先生がいるんだけど、今こまっている事を相談してみない?」という様におすすめしてみる。あくまで本人が「受けたい・受けてよい」ということになった時に正式に申し込んでください

◯子どもが「これは周りの人たちに伝えないでほしい」という内容に関しては保護者の方たちへも伝えられないので、あらかじめ了解していてください。もちろん〈伝えて良い〉ということに関しては本人の許可をもらってお伝えします。もちろん緊急措置が必要な場合には本人に告げて、お伝えします

 費用を負担するのは保護者なので、内容の全ては教えて欲しいということがあると思うのですけど、私のクライエントは保護者ではなく子どもですから、その子優先で考えなくてはいけません。

 その子は新しい目標を設定し、今げんきに学校生活を送っているそうです。
 自分の可能性に向かっていきいきと取り組む様になったというのはカウンセラーにとって、とても嬉しいことです。

〈たの研〉には力あるPEALカウンセラーが男女複数所属しています。何か困りごとがある時には、ご相談ください。

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思わず笑ってしまう言葉たち/笑いについて考える たのしい発想法入門

 以前、うるま市に〈レクセンター〉という公共施設がありました。そこで仮説実験授業の生みの親 板倉聖宣先生や実践的なアドラー心理学を日本に広めた野田俊作先生を招いてよく講座を開催していたのですけど、入り口にこういう立て看板がありました(記憶図)。

 それを見た野田先生がポツリと「犬は文字、読めないんだけどなぁ・・・」とつぶやき、それに吹き出してしまったことがありました。

 以前、空港でこの張り紙を見たときも笑ってしまいました、「本気か!」

 インターネットを利用しているとこういったチェックボックスが出てくる様になったのはいつからだろう・・・

 人間である私がサイト管理者に「私はロボットじゃありませんので許可してください」といってたのんでいるわけです、実際にそう会話している場面を想像すると笑ってしまいます、他の人はおかしさを感じないのかなぁ…

笑いの定義

 お笑いの人だったか学者だったか忘れたけれど、テレビで
「結局〈笑い〉というは、誰かを下に見る、バカにする時に出てくるものですよね」と真剣に語っているのを聞いて
「一部の笑いを全体に当てはめて定義するなんて困ったことだ」
と思ったのだけど、周りの出演者たちはうなずきながら「たしかに!」と共感していて、さらに困ったことだと感じたことがあります。

 たとえばここに出した三つの笑いはどれも、誰かを下に見ているわけでも、バカにしているわけでもありません。

 好きな落語家だった〈桂 枝雀:かつら しじゃく〉は
「笑いの根底には〈緊張と緩和〉があって、緊張の中でそれが緩和された時にフッと笑いが出るんです」
と語っていました。

 枝雀の落語は好きだったけど、彼の定義も笑いの一部でしかないでしょう、上にあげた三つは、どれも緊張状態がゆるんだ時の笑いではありません。

笑いは感情の一つ

〈笑い〉というのも感情の一つです。

 感情というのは、頭でああだこうだと考えて生み出すのもあるかもしれないけれど、ほとんどは無意識的にパッと出てくるものです。

 そういう感情を定義するというのはとても難しいことです。

 たとえば〈好き嫌い〉を定義しようとしても大変だろうと思うのだけど、どうだでしょう。
 ためしに好きな食べ物について〈自分はこういう食べ物が好きなんです〉という様に一言で説明できるかどうか考えてみてください。
 できますか?

 ・自分は甘いものが好きだ⇨辛いものは?
 ・自分は高い食べ物が好きだ⇨高ければよいの?
 ・自分は肉系が好きだ⇨アイスクリームは?

 恋愛中の人物に「なぜ相手を好きになったのですか」という質問に明確に答えるのも難しいでしょう。
〈背が高いから〉〈目がキリリとしているから〉〈収入が安定しているから〉〈健康だから〉etc. いろいろあげていっても、ではそれに適合する他の人でもよかったのかとなると、かなり怪しい。
「双子なんだからどっちでもいいでしょう」なんていったら人権問題です。
 結局〈好きだから好き〉としか答えられない状態になる気がするのだけどどうでしょう。

感情とは

 感情というものは、理論的に考えをすすめて出てくるものもほんのわずかにあるとはいえ、そのほとんどは、人類の長い歴史の中で蓄積されてきたものたちを刻みつけた〈DNA〉という莫大な量のデータ蓄積があって、さらにその人が人生の中で蓄積していくたくさんの〈知識や経験〉、そこから生まれてくる〈想い〉や〈理想〉などもどんどん重なって、とてつもない量のデータベースからフッと生み出されていくものです。そのとてつもない量のデータベースを元にしたものを「無意識」と名付けることもあります。

 笑いも感情の一つです。
 懐かしい友人と会った時になぜか笑いが込み上げてきたりetc. 説明できない笑いは数え切れないくらいあって、それもその人固有のそういう無意識のシステムの中から生まれてくるものでしょう。

 いろいろなところで授業していると、たくさんの笑いが生まれます。いろいろな人たちの心の奥をゆさぶった証でしょう。
 するとそれを見た私にも笑いが生まれてきます。

 先に紹介した〈他人を見下す笑い〉というものが、ものの数に入らないくらい、そういう気持ちよい笑いを増やしていきたいと思う今日この頃です。

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たのしい教育の発想法〈板倉聖宣〉の発想を丁寧にたどる/楽しい学習・楽しい発想法・楽しい教材・楽しい学力向上

 今週の〈たのしい教育メールマガジン〉の発想法の章で紹介する内容をいろいろにつくろっています。先週はアドラー心理学の師匠〈野田俊作〉先生が著書で語った内容を紹介しました。

野田

 ときどき私の家へ宗教の勧誘が来ます。
「神様に関心はありますか?」と。
 その人たちの顔を見るとたいてい不幸そうな顔をしている。
 ・・・

 という言葉から始まる内容です。大阪人の野田先生は特有のノリがある刺激的な表現も多用するのですけど、その根幹はシンプルです。

 野田先生の言葉にリンクさせて、もう一人の師〈板倉聖宣〉先生の「願うことで真実には至らない」という話にしようかと考えはじめています。

 板倉先生は東京の下町出身で、語り口は野田先生とかなり違うのですけど、同じ様に言葉の根幹にあるものはシンプルです。
 それを私たちが納得できるように丁寧に言葉を重ねてくれます。

 始まりのところを少し紹介しましょう。

板倉

〈科学の大衆化〉というのは、それを望む人がやると科学の大衆化 ができるとは限らない。

「大衆化を望めば大衆化する」というのであれば非常に簡単な話です。

 「人間性豊かな人間になろう」、そう望んで教育すればそうなるということなら簡単なことです。

 自然科学は「そうではない」ということを教えている。

 このサイトでは始まりの部分を少し紹介しただけなので、野田先生の言葉と板倉先生の言葉がリンクする様には思えないかもしれません。

 祈りや願い、救いという部分で両者が結びついていきます。

 願いや祈りが叶ったり、平和になったり、自分が犯した罪を許してもらえるというのが宗教だとすると、たくさんの人たちが宗教を信じているロシアやウクライナで最も悲惨な戦争が続いているのはどうしてだろう。

 宗教と科学が対立するのではなく、〈宗教が人々の心をおちつけ、科学的に確かめられたものに従って淡々とすすめていくプロセスとして二つが結びついていく〉としたらどんなによいだろう。

 そういうことを考えています。

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たのしい春の講座〈出会いも別れもたのしい教育〉の開催が決まりました➡︎ 2023年2月18日(土)!/教育の問題を解決するのは何か?

 年が明けて〈たの研〉の活動も活発になってきました。
 すでにお伝えした様にカウンセリング系の〈Purify2〉を1月に開催し、2月は恒例の〈出会いも別れもたのしい教育〉を開催します。

 別れの春に子ども達と思い出に残る授業をする、出会いの春も子ども達が「先生に受け持ってもらえてよかった」と感じてくれる、そういう授業ができたら、別れの時も出会いの時もいい思い出に彩られます。それは子どもたちと先生の関係だけでなく、保護者との関係もよくなるきっかけになるでしょう。
  ※Purify2は予定人数に達しました

 近々、事務局から案内が届き次第、こちらにも広報させていただきます。

 さてこれは、日頃からたのしい教育を実践してきた先生たちが集まって、こういう授業はどうだろう、こういうものづくりはどうだろうというアイディアを寄せ合っているアイディアミーティングの様子です。

 これはその中で私いっきゅうが構想している授業書のスタートのところをみんなにみてもらっているところです。

 一人ひとり測定したり、外に出てのワークも含むので一時間の流れとしてまとめられるのか、少し流れを整理してから決めることになるのですけど、いずれにしてもこれまで子ども達がたのしんでくれた内容はたくさんあります。

 〈たの研〉が実施する授業は「こども達が笑顔になって〈もっとこういう授業をしたい〉」と感じてくれるという実験結果がハッキリしているものばかりです。

 参加希望の方は、期日を空けていていただけると嬉しいです。

 教師がたりない、不登校のこども達が増える、いわゆる問題行動と呼ばれるものも増えている、クラスでじっとできずに特別支援のクラスに行くことになる子ども達も増えているetc.

 そういう問題は、沖縄なら沖縄の子ども達の「達成度得点」が上がっていけば解決するのでしょうか?
 たとえば〈達成度得点が全国一位〉になったらそういった問題は解決するのでしょうか?

 そうではないことはたくさんの人たちが気づいているでしょう。
 それでも教育界全体がなかなか変われないのはどうしてなのか?

 そういう原因論的なものを云々するより、本質的な解決である(子ども達が笑顔になって自ら勉強にのめり込んでいく様な教育〉の普及をはかる、それができる力ある先生たちを増やしていく、それがたのしい教育研究所の考え方です。

 達成度得点が上がって、全国トップレベルになると、県外の有名大学に入る子ども達も増えていくでしょう。そういう人材が一定数出てきて中央官庁にも沖縄県出身者が入っていく、それは政治的にも経済的にもメリットがあることかもしれません。

 では〈たのしい教育〉をすすめていくとどうなるのか?

 たくさんの子ども達の目が輝き、可能性が伸びていく。
 今まで学校を休んでいた子どもたちも「どうも学校にいくとたのしい勉強を教えてもらえそうだ。家にこもってゲームするのもいいけど勉強もたのしそうだ」という様にして、不登校のこども達の数も次第に減っていくでしょう。
 そうやって広く全体としての教育を押し上げる突破口になるのが〈たのしい教育〉です。
 そうやって子ども達の興味関心を高めるのはよいけれど、有名大学に入る子どもたちが減っていいのか? という人もいるかもしれません。

 いいえ、たのしい教育で子ども達の学力は確実に伸びていきます。
 以前、〈たの研〉で学んだ子ども達のほとんどが東大ほか、県外の大学に進学していった話を書きました。そういう様にして、知的な楽しさや可能性を求めて有名大学に入る子ども達も増えていくでしょう。すると今より中央官庁・省庁に進む人たちも増えるでしょう。

 たのしい教育をしたいと考えていても、それだけではたのしい教育はできません。講座などで、具体的に体感して、その方法を学ぶことが近道です。
 〈たの研〉の講座は、はじめての人たちが明日にでも真似て授業できる様にプログラムしています。
 ぜひご参加ください。

 新年なので少し大風呂敷を広げた話をしてみました。

 賛同してくれるみなさんが増えていくことで、〈たのしい教育〉で自分たちの周りのこども達の笑顔と賢さを高めてくれる先生たちが増えていくことは間違いありません。
 地道な取り組みですけど「このサイトいいよ、読んでね」と周りの人たちに広めてくれることを期待しています。
 可能な方はメルマガを購読し、それを自分たちの周りで実践してください、自分の力で笑顔と賢さを増やしていく取り組みになります。

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