〈たの研〉にとどいた〈たのしい教育派〉の先生からの手紙「補充の授業にも とっておきのたのしい教育」

 低学年の担任の先生がお休みした日がありました。私は補充でよそのクラスでの授業も大好きで、頼まれたら喜んで飛んでいきます。声がかからなくても「○○の時間あいてますけど、入りましょうか」と申し出たことが何度もあります。こども達が「もっと勉強したい」とおもってくれるたのしい教育があるからです。そういう授業をすると子ども達と仲良くなれます。

 たいていはお休みする担任の先生が準備してくれた〈学習プリント〉などをすすめるのですけど、それでも5分10分くらいのゆとりはあります。
 のこった時間を利用して「中心にある重さが移動すると?」というお話をして「ホタッテくん」を紹介しました。
 〈たの研〉が開発して全国誌でも紹介され、全国で利用されています。

 お話のあと、ホタッテくんを手に教室を1周しました。
 初めて見る子ども達には、これが生き物に見えてしょうがありません。
1周して見てもらった後に必ずこうたずねます。
「中に何が入っていると思う?」卵・石・ボール・などなど
 その後に、子供たちに「作ってみる?」と尋ねると
「え~、本当に作れるの?やりたーい」と毎回、ノリノリで答えてくれます。
「休みじかにはいってしまうかもしれないけど、それでもいい?」というと「わ~い」と喜んでくれました。
 その時の様子です。みんなとってもいい顔をしています。


「あれ。おかしいな…先生、動かないんですけど…」と困った顔で私に質問してくる男の子がいました。私「これを手のひらに乗せて歩いて見てよ」とアドバイス。そのほかの子供達にも自分の席に座ったままでも楽しめる方法も伝えました。

 ふしぎそうに手でうごくホタッテくんをみている子もいます。

「はーい。みんな。ホタってくんを自分の下敷きに乗せて見てごらん。もっと面白いよ」
こんな感じで、短い時間で作って楽しめるホタってくんは、安定の人気ぶりです。

「先生また来てね~」という声に「先生もとってもたのしかったです、またねぇ~(^-^」とたのしい時間を過ごすことができました。

 

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簡単でたのしい実験ー水の移動実験

 前々回の記事のあとメルマガに「こどもたちに見せてあげたい実験-紙に水が染み込む現象」を書きました。

 赤と青の色水をつくって真ん中の空のコップにキッチンタオルで橋渡しするのです。キッチンタオルは色水のコップ、空のコップ両方の底についている様にしてください。

 そうやってこども達に予想をたててもらって様子をみるわけです。 

 さっそく読者の方から「やってみました、こども達の関心度Maxです」というたよりが届きました。

 

 朝の会などで諸連絡が終わったあと、3分くらいで実験の様子をみせて予想をたててもらい、あとはほっとくだけです。

 知的興味関心の高い子ほど触ってしまいがちなので、水槽などをかぶせておきます。

休み時間など、こうやって熱心に眺めてくれているそうです。

 きっとこどもたちはその日「今日ね、先生がたのしい実験してくれてね、なんとびっくり・・・になったんだよ」という様に話していることでしょう。

 どうなるかというと、朝8:30頃スタートしたとすると午前中にはこうなっています。

 みなさんもやってみませんか。

 自由研究でも使えるでしょう。

 こども達がたのしく賢くなる、それが〈たの研〉の学力向上の取り組みです。

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たのしいPEALカウンセリングー「困難は分割せよ」デカルトの言葉から-哲学もたのしむ

 デカルトの哲学については学生時代に学んだ知識くらいなので心もとないところがあるけれど、デカルトが「あらゆる存在を疑い、幻想ではないかと否定することはできるけれど、それを考えている自分自身が今ここにあることはどうあがいても否定できない、だから自分がここに存在していることだけは確かである」という存在論を確立したのは、今でもいいセンスだと思っている。

 けれど彼の〈神の存在証明〉については今も自己矛盾だと思っている、こんな証明。

デカルト

1. 人間は『不完全』な存在である。ゆえに、『不完全』な認識しか持たず『不完全なもの』しか知りえない
2. しかし、人間は『神』という概念を知っている。不完全な人間が、完全な存在である神を知っているのはおかしい
3. この矛盾を解決するには、人間は神から『神の存在』を何らかの方法で教えてもらったと考えるしかなく、ゆえに、神は存在する

      以上、神の存在証明終わり

 自分の考えの中で組み立てた〈完全なる神〉は存在することになるというのなら〈完全なる悪・悪魔〉を想像したら、それも存在することになるし〈完全なる宇宙〉を想像したら、それも存在することになる。

デカルトB

1. 人間は『不完全』な存在である。ゆえに『不完全』な認識しか持たず『不完全なもの』しか知りえない
2. しかし、人間は『完璧なる悪魔』という概念を知っている。不完全な人間が、完全な存在である悪魔を知っているのはおかしい
3. この矛盾を解決するには、人間は悪魔から『悪魔の存在』を何らかの方法で教えてもらったと考えるしかなく、ゆえに、悪魔は存在する     

 以上、悪魔の存在証明終わり

 これは「あらゆるものを疑って疑い尽くしていったけれど、この疑っているという変なことをしている私という存在がここにあるというのは疑いようがないな」という帰納的な帰結とは向きが違って、どんどん〈完全なる○○〉が増えていくではないか、センスがないな。

 その後、師の板倉聖宣に出会って「哲学や論理ではなく〈予想・実験〉によってのみ真理に至る」ということを感動的に学んで以来、論理だけで結論に至った様に主張する人たちには「それは一つの予想ですね」という見方をする様になったのだけど、その予想、考え方には〈おもしろい〉というものがいくつもあります。

 PEALカウンセリングを提唱するあたりに〈これはいいセンスだ〉と感じたデカルトの言葉があって、それがタイトルの

困難は分割せよ!

です。

〈なんでこんなに不幸な人生なんだ〉とか〈私は勉強が苦手だ〉とか〈何をやってもうまくいかな〉という様な時に、まずその困難を分割して小さな部分にして考えていこうというのはPEALカウンセリングの基本前提です。

 私たちの脳が漠然と結論付ける〈全体〉を細かく分割して考える、それは解決方法を探す時のルーティーンです、おすすめします。

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たのしい実験・こどもたちに伝えたい実験/たのしい教育メールマガジンから/たのしい学力向上

 こどもの頃、近くに住んでいる上級生が魚の水槽(すいそう)の水を、その後、名前を知ることになる〈サイフォンの原理〉を利用して、水を下のバケツに移しているのをみて、とても驚いた。何しろ普通のホースを利用しているだけなのに勝手に水が移動しているのだから、何がどうすればこうなるのかワケがわからなかったことと〈これはすばらしい〉という感動とがかけ算になっていたと思います。

 去年書いた〈たのしい教育メールマガジン439号〉でペットボトル二つで見せてあげる実験を紹介しました。

  ペーットボトルを二つと台、そして小さな管があればOKです。

 実はその時に〈紙〉を使うアイディアもあったのですけど、いわゆる〈毛細管現象〉のネーミングに違和感があってパスしました。

 毛細管現象と呼ばれているのは細い管を水面に立てると細ければ細いほど水が上に上がっていく現象のことです。

 それはそれでおもしろいのですけど、紙に水が染み込んでいくものも毛細管現象だと言い切っている人たちが多くて困ります。

 この自然界の現象を小学生から感動してもらえる授業ブックも作成したいと考えています。

 最新号の〈たのしい教育メールマガジン〉は、その第一歩の実験を載せようと考えています。

 特別支援のクラスの子どもたちから、テストの点数がよいと言われている子どもたちまで、みんなが身を乗り出してくれる様な授業が増えていくこと、それが〈たのしい学力向上〉です。

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