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一生懸命が評価の基準であってはいけないと思う/たのしい教育の発想法①

 先日車を走らせているとラジオから「成功するまであきらめなければ必ず成功する」という話が出て、「そうですよね」と深く納得していた相手役がいました。
 それは今まで何度も耳にしてきた言葉です、私がフリーになってたのしい教育研究所(RIDE)を立ち上げる時にお世話になった方たちからかけてもらった言葉の中にもありました。
 いろいろな名言集にも載っているので勇気づけられる人たちも多いことでしょう。

 

  みなさんはこの言葉を聞いてどう思いますか、あるいはどう感じましたか?
 一緒に考えてみませんか。

 

 たの研には保護者、一般の先生たちだけでなく管理職の方たちからの相談も持ち込まれます。

「がんばっている」「一生懸命とりくんでいる」というのは日本人の美徳の一つなのでしょう、管理職が先生たちを評価する時よく耳にするのが「あの先生はがんばっている」「一生懸命やっている」という言葉です。

 しかしたとえばストーカーだって一生懸命がんばっているのです。

「一生懸命やることがいいことだ」という道徳的な発想は克服しなくてはいけない思考の一つだと思います。

 そういう視点で見ていると、ラジオから流れてきた「成功するまであきらめなければ必ず成功する」「がんばり続ければ成功する」という言葉はキケンなことの様にも思えるのですけど、どうでしょうか。

 確率的に考えてみましょう、たとえばみなさんがギャンブルでひと儲けしようと考えたとします、一生懸命頑張れば、勝つまでがんばれば必ず成功するのでしょうか?

 借金やギャンブル依存症などに関連した〈たのしい教育授業書〉を作成しようと考えて集めた資料の一つに国立病院機構 久里浜医療センターがまとめた「ギャンブル障害およびギャンプル関連問題の実態調査」報告書があります、公的な調査結果をまとめたもので、いろいろ興味深いデータがはっきりと数字で示されている貴重な資料です。

⇨https://www.ncasa-japan.jp/pdf/document41.pdf

 この中にあるデータから質問させてください。

質問:日本人の何パーセントくらいが、ギャンブルの経験があると思いますか?

 ギャンブルとは次のものです
 ア) パチンコ  イ) パチスロ  ウ) 競馬    エ) 競輪    オ) 競艇    カ) オートレース   キ) 宝くじ(ロト・ナンバーズ等も含む) ク) サッカーくじ  ケ) 証券の信用取引,先物取引市場への投資,FX  コ) インターネットを使ったギャンブル(競馬,競輪,競艇,オートレースを除く) サ) 海外のカジノ  シ) その他のギャンブル

 

予想

 ア.0~5%

 イ.10~20%

 ウ.30~40%

 エ.50~60%

 オ,70%以上

 

どうしてそう予想しましたか?

 

前述の資料22pから抜粋します。

【問 12】あなたはこれまでにギャンブルをしたことがありますか。

(複数選択) ギャンブルを生涯において経験したことがあると回答した割合(生涯ギャンブル経験あり)は,全体 の 74.5%(男性の 84.1%,女性の 65.7%)であった。

 過去 1 年間にギャンブルを経験した割合は,全 体の 33.6%(男性の 45.0%,女性の 22.9%)であった。

 

 日本人の74.5%が人生の中でギャンブルを経験していて、男性のみにしぼってみると84.1%にのぼります。

 過去1年という期間限定でみても全体として33.6%がギャンブルを経験しています、男性のみでは45%です。

 繰り返しになりますが、ギャンブルをしているたくさんの人たちは、あきらめさえしなければ成功する、儲けることができるのでしょうか?
 みなさんの考えを聞かせてください。

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