たのしい体育/プールでの声かけ

 夏の暑さで学校ではプール指導真っ盛りでしょう。メルマガに載せたプール指導の声かけ指導を紹介しましょう。

 私は体育系の教師だったので体育の研究授業もたくさん受けてきました。資料もたくさんあったのですけど、大量に処分し、これは貴重だというもののみを残してあります。私が利用していたプール指導の資料があるので、紹介しましょう。
 プールの時間はとにかく「水に親しめるようになること」が決定的に重要です。
 この資料は〈具体的な声かけ〉がまとめられているのでとても役に立ちます。
 何しろたくさんの資料の中の「これは使えた」というものですから、まねてみるとよいですよ。
 水泳に慣れている子たちにも「妹弟とか親類のこども達に〈水慣れ〉の仕方を教えてえげてね」と伝えて、一緒に体験してもらいましょう。

0.水慣れ「シャワーで」

シャワーをあびながら〈おまじない〉をとなえよう。「ジュゲム、ジュゲム、ジュゲム」って唱えてそのままパッと息を吐くんだよ!

 シャワーの中で目をあけてとなりの人とじゃんけんしよう。
勝ったらシャワーから出ていいよ!
 負けたらジュゲム・ジュゲムのおまじないを三回言ってから出るんだよ。

 

1.プールに入る前に

 足に水をかけて、胸に水をかけて、顔をゴシゴシ洗って、最後に頭に水をかけてみよう。頭にかかった水が顔にかかっても我慢して目をあけていようね。
手で顔をふいたらだめだよ、がんばって。

 先生の声かけで安心して、水に親しめる様になるこどもたちが出てくるでしょう。やさしく声をかけてあげてください。

 水が怖くなくなれば、体を浮かせる段階にすすんでいくことができます。泳ぐところまであとわずかです。

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押し付けは〈腑に落ちる〉様に説得できないから起こる/たのしい教育の発想法/仮説実験授業研究会代表(初代)板倉聖宣

 かつて仮説実験授業の夏の大会には旅行カバンに入らないほどの大量の資料が出されたものでした。その中から板倉先生が語ったことを選び出して持ち帰っても、かなりの量になります。それが毎年続くと、保存できな量となり、現在の〈デジタル保存方式〉に移行していきました。メルマガで週一回紹介しているのですけど、毎週取り上げても100年では終わらないでしょう。

 以前「押し付けはどうして起こるのか」ということに対する板倉先生の話がとても腑に落ちたので、そこだけカットして保存してあったデータがあります。紹介しましょう。大会で入手した資料ですけど、残念ながら表紙は消えていて、いつのものだかたどることができません。こういう話は板倉先生が何度も語ってくれていたので、古くからの仮説実験授業のメンバーなら、出典をたどることができるかもしれません。ご存知の方はおしらせください。

 板倉

 押しつけということはどうして起こるのか?
 相手を説得することができないからです。
 相手を十分納得がいくように説得できなければ、無理やり押しつけるほかない。

「成績が悪くなりたくなければこれを覚えなさい」
「意味がわからなくても覚えなさい」という形で押しつける。
「これができなければ入学試験が受からないぞ」といって押しつける。
 相手が納得していなくても、そういう形でいく、これが押しつけですね。

 そうやって押しつける必要のあるものは科学ではありません。
 まずそのことを信じなければいけない、そういうものは科学とは言わないのです。
 信じたくなくても、実際そうなってしまうから仕方がない、信用しないわけに行かない、それが科学です。

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コロナとカウンセリング/たのしいカウンセリング入門

 ひさしぶにカウンセリングのことを書きましょう。

 直接対面式のカウンセリングしかやらないカウンセラーは、その違いの大きさをあまり知らないと思うのだけど、私は対面式もオンラインも両方引き受けるので、その差が大きいことを何度も体感しています。

 皆さんは直接対面式のカウンセリングとオンラインでの、つまりお互いがパソコンやタブレットなどの画面を通して対面しているカウンセリングのどちらが、よりうまくすすむと思いますか?

予想
ア.直接対面式がうまくすすむ
イ.オンラインカウンセリングがうまくすすむ
ウ.どちらも大差ない
エ.時と場合による

どうしてそう思いましたか?

 

 お話「カウンセリングは言葉を媒介にしているだけではない」

 私が師の野田俊作(日本に実践的アドラー心理学を普及させた医者でありカウンセリングの名人)から強く教えられた一つが「相手の表情、身体の動きに合わせてカウンセリングを組み立てていくこと」でした。
「きゆなさんは長年空手をやっているから、そこがうまい」と何度かほめられたことがあって、確かに、同じ様に学びにきている人たちは、相手の発する言葉一つ一つに反応するあまり、その人全体から出てくる感覚をつかみかねていたのを覚えています。

 時どきカウンセリングの説明に

カウンセリングとは、専門知識やスキルを持ったカウンセラーとの対話によって、クライエント(相談者)が抱える悩みや困りごとを解決できるよう導くプロセスです。

という様な説明があるのだけど、言葉を超えたもっと大きな情報、かくされた意図、本人が気づかない目標といったものがあることを、この人たちは学んでいない、知らないのでしょう。実際「◯◯カウンセラー」というのはかなり多くて、〈◯◯カウンセラー資格3ヶ月〉とかいう広告も目にするので、本当に〈言葉のやり取り〉しか学んでこなかった人たちなのかもしれないなぁ。

 では実際のお医者さんのカウンセリングがよいのかというと、そうでもないらしく、「お医者さんはすぐに薬を使う」ところがあって、私のところには「薬の処方を減らしたい」ということで相談にくる人たちもいます。

 やはり口コミで「このカウンセラーはいい」というのを体験者たちが語っていくのが一番なんだろうと思います。とはいえ、自分が困っていた話をどんどん周りの人たちにする人は少ないので、そういう少ない情報をたどっていくということになるのでしょう。

 さて本題、実はここ二、三年は直接対面式より〈オンライン〉が効果的にカウンセリングがすすむことの方が多くなってきました。

 なぜだと思いますか?

 マスクです。

 もちろんマスクを通しても相手の表情は読み取れますし、身体の動きもあるので、私のカウンセリングで路頭に迷うことはないのですけど、それでも顔全体が見えた方がよいのです。

 PEALカウンセリングは、一緒にいろいろな可能性・選択肢をさがしながら、たのしくすすんでいきます。希望する方はお問い合わせください。三回くらいセットで受けることをおすすめしているのですけど、単発でも可能です。
 別流派の方でPEALカウンセリングを学びたいという方は「自分のカウンセリングをスーパーバイズしてほしい」とご要望ください。

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予言が的中しない理由/カーネマン「ファスト&スロー」から/たのしい教育の発想法

 みなさんは「正しい予言」というものが存在すると思いますか? 「人間はいずれ死ぬ」という様なことではなく「10年後の◯◯年◯月に戦争が起こる」という様な。
〈ノストラダムスの大予言〉は外れたけれど〈◇◇の大予言〉は当たるとか。

 久しぶりに「たのしい教育の見方考え方・発想法」を紹介しましょう。以前メルマガに取り上げた〈ダニエル・カーネマン〉の「ファスト&スロー」ハヤカワノンフェクション文庫 からです。著者のダニエル・カーネマンは経済学と認知科学とを統合した理論で〈ノーベル経済学賞〉を受賞しています。


 過去は容易に説明できると感じられるため、大方の人は〈未来が予測不能だ〉とは考えようとしない。
 ナシーム・タレブが『ブラック・スワン』の中で指摘したように、私たちは過去についてつじつまの合った〈後講釈〉をし、それを信じ込む傾向がある。
 そのせいで、自分たちの予測能力には限界があるとはなかなか認めたがらない。
 あらゆることが後知恵で見れば意味を持つ。だから金融評論家は毎晩、その日の出来事について説得力のある説明を披露できる。
 ところが私たちは「今日後知恵で説明がつくなら昨日予測できたはずだ」という直感をどうしても拭い去ることができない。
〈過去をわかっているという錯覚〉が〈未来を予測できる〉という過剰な自信を生む。
 私たちは大きな社会的事件や文化・技術の発展に注目したり、一握りの偉大な人物の意図や能力を分析したりすれば、過去を説明できると考えている。だが重大な歴史的事件を決するのは運にほかならない。
 この見方はひどく衝撃的かもしれないが、しかし冷厳な真実である。
 社会が劇的な変化を遂げた二〇世紀の歴史は〈ヒトラーやスターリンや毛沢東〉の果たした役割を抜きにしては語れまい。
 だが考えてみてほしい、卵子が受精する直前のほんの〈一瞬〉、後にヒトラーとなる胚が女の子になった可能性が半分はあったのである。
 この三人の分を合計すると二〇世紀に〈彼ら三人がそろって存在しなかった可能性〉は〈1/8〉あったことになる。「いや、彼らがいなくても二〇世紀の歴史はほとんど変わらなかった」と主張することはまず不可能だろう。
 たった三つの卵子の受精が重大な結果をもたらしたのだから、長期的な歴史の流れを予見できると言い張るのは物笑いの種でしかない。

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