沖縄には生息していないとはいえ、アウトドア派の私に「熊」は無視できない相手です。はじめに野生でその姿を見たのは星野道夫の旅を追ったアラスカでした。
ベリーを食べている若いグリズリー(ヒグマ)は、数十年武道を学ぶ人間の感覚で一瞬にして「これは勝てない」と感じる相手でした。
〈熊用スプレー〉を持っているとはいえ、風の流れによっては実にたよりないツールです、自分がやられた時のために相手の写真を撮っておこうと、まずカメラに手を伸ばしていました。
 熊スプレーには「自分が風上にいることを確認してから使用してください」とあります。突然クマに出会ったときは、立ち止まって様子を見るか、ゆっくり後退りすることが基本です。相手が気づいていないかもしれないのに、わざわざ風上に移動するなんて考えられません、自分の方に風が吹いていると自分の目を痛めてしまい、逃げ道を失ってしまうでしょう。雨が降っていたら、ますます効果がなくなってしまいます。
 
アラスカ以来、熊スプレーを持って入ることはやめました、もちろん個人の判断です。
とはいえ出張などで県外に出ると、近くに魅力的な山があれば入ります。
ある時「これだ!」と閃いたのが『熊撃退ツール』です、これです。
以前、山で偶然出会ったご夫婦に問われて説明するととても感心してくれて「自分たちもすぐに作ります」と言って喜んでくれました。アウトドア派の知人は私がつくったものを入手しています。

何でできていると思いますか?
「酢」と「塩」と「唐辛子」をたっぷり混ぜた液です。
 ガスではなく液体をそのまま熊の顔にかけるので、風に左右されることはほぼありませんし、雨が降っていても大丈夫です ※台風とかだときびしいか…
スーパーでも百均でも素材は簡単に入手できますし、はじめてでも10分もあれば制作できます。
残念ながらというか幸いにというか、山に入る時は必ず持っているのですけど、まだ一度も利用する機会はありません。とはいえ唐辛子のスプレーが効果をあげるなら、液体直撃が効果がないわけはありません。
鼻にかかったり口に入ったりしても効果があることは十分期待できます。
 かわいそうなので動物実験などできませんから、自分の目の白いところに、綿棒でほんの少しだけつけてみました。※絶対やってはいけません
 針の束で刺され続けているような激痛が走って、水でずっと洗っていても痛みはなかなか取れませんでした。※再度注意:絶対やってはいけません
 捉えた熊がいたら、かわいそうですけど、試してみてもらいたいところです。
閑話
ちなみに〈熊を打つべき VS 打たないで山に逃すべき〉という両派の方たちの激論が戦わされているのですけど、私のアイディアは『島流し』です。
山のある無人島を熊島に指定し、近づいた誰でもらわかるようにしておいて、そこに放す。
「お金がかかる」とかいろいろ文句がきそうです。でもそれは解決できますし、両派の危惧や目標も昇華するいいアイディアだと思っています休題
準備するもの
🟢 口広の500mlのボトル(飲み物用:液漏れしないタイプ) ※体力のある人は1Lでもよいと想うかもしれませんけど、その場合でも500mLのボトルを二つ準備した方がよいと思います、失敗しても二度目があるからです。
🟢 塩100g、酢400g、一味唐辛子(粉)百均2袋
作る前に練習
ボトルに水を入れて風呂場や庭で熊を想定して目鼻にかけましょう。走ってくる状態なら1.2~1.5mくらいの高さ、立ち上がった状態なら1.7~2.0mくらいの高さを狙ってかけてください。4回くらいはやっておきましょう。
作り方
🔵 酢と唐辛子と塩を入れてフタをして強く20回くらい振る、以上!
 しばらくすると下に塩や唐辛子の粉がおりてきます、飽和状態なのでそれでOKです。
※もし1/3くらい粉がたまっていたら塩が多すぎです。一度洗面器などに出して真っ赤な上澄みをおたまなどですくって入れてください。その後、酢をボトルの8割くらいになるまで足してから洗面器に残った塩&唐辛子をおたまですくって液がボトルの9割くらいの高さにくるあたりまで入れて、強く振りましょう これでOKです。
実際に使う時
🟢熊を発見したら、ツールを取り出してまず4~5回振って中身をシェイクしてください
🟢熊を向き、ゆっくりあとずされながら、離れましょう。不幸にも熊が向かってきたら、3~2mくらいの距離でかけて、横によけてください。目にかかれば一時的に視力を失いますから、後ろ向きににげても大丈夫だと思います。鼻や口でも痛みを感じますから、そのうちに、後退りで離れましょう
私はアウトドア派の一人としてこの熊撃退ツールに信頼を寄せているのですけど、あくまで個人の責任として参考にしてください。
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