名作『ユンヒへ』いろいろな人たちに観て欲しい名作です

 メルマガでは毎回映画のことを書いています。もちろん理屈抜きに観るでよいのですけど、映画の登場人物たちに感情移入しながらみることで、親として、教師として、カウンセラーとして、一般の大人として豊かな幅も出てきます。もちろんTV番組や読書でも似たような効果はあるでしょうから、それは映画限定ではありません。
「ほんとんど観ないよ」という方は、まずたのしみとして一つ観てみませんか。

 メルマガの次の次に紹介する予定なのですけど、もっとたくさんの人たちと感動を共にできたらと思います、まずこのサイトに書いておきましょう。

 講座が終わってゆとりができて、昨日、のんびり観たのがこの作品です、感動しました。韓国の作品ですけど重要な舞台は北海道の小樽、描かれるのは2人の女性の物語です。

 かつて韓国で過ごし、両親の離婚で北海道の小樽にもどってきた女性〈ジュン〉、今は動物病院の獣医さんをしています。

 韓国に住み、結婚し、その後離婚。高校生の娘を女手一つで育てている〈ユンヒ〉。

 ある日、ジュンと一緒にくらす叔母が、ジュンが韓国の〈ユンヒ〉に当てて、大切に心の中を綴った手紙をみつけます。
 ジュンは都度あるごとにユンヒにあてて手紙をしたためているものの、結局、一度も送ったことはありません。

 何か深く思うところがあったのでしょう、叔母がその手紙をポストに入れて発送してしまうのです。

 物語はそこから動きます。

 二人の女性の心の交流、自分たちが大切にしてきたもの、これまでの人生、そしてこれからの人生、たくさんにことが身にしみいってくる秀作です。

 アマゾンプライムに入っている方は配信で見ることができます、DVDも過去作で安くレンタルできると思います。
 だまされたと思って観てみませんか。

追記)
 映画を観ながらカウンセラーの力を高めたいという方からの問合せがありました、最近こういうアドバイスをすると、腑に落ちたように「やってみます」といってくれました。次回紹介ましょう。

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どうして「私は」と書いて「わたしは」と読むのか?/チコちゃんに叱られるは楽しい

 ほぼ唯一視聴するTV番組『チコちゃんに叱られる』でたくさんの人たちに紹介したいテーマを取り上げていました。

 日本人は普通に「私は」と書いて「わたしわ」と読みます。

 これはどうしてか?

 私の先生は

「昔は〈てふてふ〉と書いて〈ちょうちょう〉と読んでいたり、〈をとこ〉と書いて〈おとこ〉と読んでいて、〈私は〉は昔の読み方が残ってるんです」

と説明していました。

でもよく考えるとそれは「昔の名残り」といっているだけで、どうしてこんなに違うのかをしっかり説明しているとはいえません。

今週の「チコちゃんに叱られる」で、しっかり謎解きしてくれました。

要旨はこうです。

⭐️奈良時代までは「は」を「ぱ」と発音していた⇨「私ぱ」と発音
 そもそも奈良時代までは〈はひふへほ〉がなく〈ぱぴぷぺぽ〉に近い発音だった

⭐️平安時代で「ひらがな」が誕生してた頃は「は」を「ふぁ」と発音していた⇨「私ふぁ」と発音

⭐️平安時代の終わり頃から江戸時代にかけて「は」を「わ」と発音するようになった

「私ぱ」⇨「私ふぁ」⇨「私わ」と変化してきたわけです。

どうしてこんなふうに変化してきたのか?

「楽だから」です。対話していく中でどんどん力がぬけた音に変化してきたというのがその理由。長い歴史の中でどんどん使いやすいものに変化していった、それがまず一つ目の答えです。

「それなら〈私は〉を〈私わ〉と書けばよいのに、どうしてそうしないのか?」という問題が残っています。

 それは「古くからの仮名遣い(歴史的仮名遣い)を現代の仮名遣いに直す時に文科省が表記を残したから」というのがもう一つの答えです。1946年(昭和21年)11月16日、吉田茂総理の頃の「当用漢字表の実施」(昭和21年内閣訓令第7号)の「現代かなづかいの実施」のときです。まだ80年くらい前のことで、それほど古いことではありませんね。
 

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A.I.があるから今までのweb検索技能は必要ないの?

 昨日のChatGPTの記事に反響が届いています。そのように書いたつもりはないのですけど「これまでの検索は古くさい、これからはA.I.検索だ」と考えた方もいるようです。
 いえいえそうではありません。
 これまでの検索技法はまだまだ有効ですよ。
 具体的に見ていただきましょう。
 大好きな映画「がんばっていきまっしょい」の主題歌の意味を知りたくて、30年近く、何とかならないかなぁと思っていたのですけど、講座も終えてゆとりが出たので調べてみました。
 
わたし)
これから動画を送ります。大好きな映画「がんばっていきまっしょい」の主題歌です。訳してもらえませんか。
 
ChatGPT)申し訳ありませんが、動画の内容を直接翻訳することはできません。もし歌詞やその他のテキストについて翻訳が必要な場合は、具体的なフレーズや節をご提供いただければ、その部分についてお手伝いできるかもしれません。また、全体のテーマやメッセージについての説明が必要であれば、それについてもサポートできます。
 
わたし)では、映画「がんばっていきまっしょい」の主題歌を文字情報で紹介してしているサイトを探していただけませんか。

ChatGPT)映画「がんばっていきまっしょい」の主題歌は「オギヨディオラ」で、アーティストはLee-tzscheです。詳細な歌詞やその他の情報については、Wikipediaのページにさらなる情報があるかもしれません​​。

わたし)オギヨディオラ は韓国語ですか? 意味はなんでしょう。

ChatGPT)「オギヨディオラ」が韓国語であるかどうか、またその意味については、提供された情報からは確認できませんでした。Lee-tzscheが韓国のアーティストであるか、またはこの曲が韓国語である可能性がありますが、具体的な意味や背景については、アーティストに関する追加の情報や歌詞の翻訳を確認する必要があります。この曲に関する詳細や意味を知りたい場合は、アーティストの公式サイトや音楽配信サービスの説明を参照するとよいでしょう

わたし)韓国語だとしたら何と訳せますか?

ChatGPT)申し訳ありませんが、「オギヨディオラ」という表現についての情報は提供されていないため、その意味や翻訳について具体的な回答をすることができません。もしこの表現が韓国語であれば、正確なスペリングや文脈に基づいた解釈が必要になります。一般的に、韓国語の単語やフレーズの意味を知りたい場合は、韓国語辞書や翻訳サービスを利用するか、韓国語が理解できる人に相談することをお勧めします。

と、意地悪されているかのようにどんどんはぐらかされてしまいました。

「韓国語が理解できる人に相談することをすすめます」って言われてもさ、「それができないから自分で探してるんですけど!」って言いたくなりますね。

 いずれ機能が向上するのだと思うのですけど、まだまだ時間がかかりそうです。

 ではweb検索で探してみましょう。

 まずこう打ちました⇩

 いろいろあがる中の筆頭が、大好きな曲です。いい曲ですよ、聴いてみてください。

 私が知りたいのは、韓国語で歌われている歌詞の意味です。

 

 こう打って検索してみましょう⇩ 

 たくさんのサイトがヒットします。

 それぞれサイトの概略がありますから、それらしいサイトをクリックして開いていきましょう。

 上から8番目に〈歌詞がすばらしく〉という言葉が見つかります、これかな⇩

お~、訳してくれています、すばらしい、サイトを綴ってくれた方に感謝!
そのまま引用しましょう。

蛇足1.)

主題歌の「オギヨディオラ」の歌詞がすばらしく,姜 信子 さんの対訳を得たので付記します。(著作権上まずかったら mail ください。削除します)

 

 黒く透きとおった あなたの瞳   額を伝う 汗のしずく

 私の背中は 虹の上   種をまいてみようか

 陽はのぼり 沈む 月ものぼり沈む   流れ流れて どこに行くのやら

 陽はのぼり 沈む 月ものぼり沈む   その天球を 漕ぎ渡ってゆく

 オギヨディオラ   オギヨディオラ

 動きをとめた風 雨もあがった   さあさあ 船をこげ

 天空の星も 大地の花も   ひそやかに わが道を 生きてゆくように

 ふと気がつけば 河が微笑みかけている   私たちも 微笑みがこぼれる

 捨てて 捨てて 忘れて忘れて

 風が動きはじめる 雨がおちてくる   さあさあ 舟をこげ

 風が動きをとめる 雨もあがる   さあさあ 舟をこげ

 オギヨディオラ   オギヨディオラ

 

 私が30年くらいずっと知りたかった知識が記されていました、書いてくれた方にお礼の品を送りたいほどです。

 A.I.がもてはやされ「何しろそれはすごいぞ」ということになっているので、これまでの技術は古くて使えないと考える人たちも出てくるかもしれません、それは間違

 どれだけスマホの地図アプリが精度を挙げてきても、近くを通る方に尋ねてみた方がずっと的確だったりします。
 電子書籍がどんどん普及しても、実体としての〈本〉の読書は格別な喜びです、それはぜんぜん古臭い、使えないものではありません。

それらと同じですね。
 

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セーガン暦の地球バージョンを劉慈欣(リュウジキン)が圧倒的筆力で綴る、みごと!

 敬愛するカール・セーガンが名作『コスモス(TV番組)』の中で「宇宙の歴史を一年の流れで表すと」という素晴らしいアイディアでビッグバンから現在までの歴史をとてもわかりやすくみせてくれました。⇨ https://starwalk.space/ja/infographics/entire-universe-in-1-year

 「この流れでみると、地球が誕生したのは何月何日でしょう?」というのは知的好奇心をくすぐる問題です、ぜひ子どもたちに出してあげてください。一緒に調べるとたのしさが深まりますよ。

 セーガン暦に刺激を受けて、いろいろな人たちが「地球のこれまでの歴史を1日24時間で表すと」というアイディアで語っています。

「地球が誕生した時に24時間時計をスタートさせると、人間が誕生したのは何時何分でしょう?」というのも、たのしく学ぶきっかけになる問題です。

 さて〈劉慈欣〉という人物をご存知でしょうか、中国のSF作家で「りゅう じ きん」と呼びます。

 SFというジャンルにとどめず「これまでの読書経験でとても心を動かされた作品を選びなさい」と言われたら、アゴタ・クリストフの『悪童日記』を含めて、四作の中に劉慈欣の『三体』を入れるでしょう。素晴らしい作品を送り出してくれた一人です。

 彼の新作が『白亜紀往事(はくあき おうじ)※往事:過ぎ去った事がら』です。今回の主人公は「恐竜とアリ」です、さすがに劉慈欣の腕はみごとで、すぐにのめりこんでしまいました。

 彼はその小説のはじまりで「地球の歴史」を1日24時間で表現しています、図ではなく言葉の力で。
 すばらしい迫力です、読む価値十分ですよ。

プロローグ
 地球の歴史全体を一日とするなら、一時間は二億年、一分は三百三十万年、一秒は五万五千年に相当する。
 生命が誕生したのは午前八時か九時ごろ。 人類文明は一日の最後の一秒の、最後の十分の一秒になってようやく出現した。
 古代ギリシャの神殿の前で哲学者たちが最初の議論を交わしたとき、奴隷がピラミッドの最初の石を積んだとき、あばらやの蠟燭のもとで孔子が最初の弟子をとったときそれらの時点から、あなたがきょう、この本の一ページめを開くまでに流れた歳月は、時計の秒針がカチリとひと刻み進むのに要する時間の十分の一に過ぎない。
 では、この十分の一秒に至るまでの十数時間、地球の生命はなにをしていただろう?
走ったり泳いだり、 交配して繁殖したり、いびきをかいて眠ったりしていただけだろうか?
 数十億年の歳月、その脳はかたくなに無知な状態を保ちつづけていたのだろうか? 進化という大樹の無数の枝の上で、知性という光を発しているのはわたしたちだけだろうか?
 そんなはずはない。けれど、知性の萌芽が壮大な文明に成長するのは容易なことではない。それには多くの条件が満たされなければならない。数万年に一度あるかどうかの偶然だ。

 劉慈欣著『白亜紀往事』

 ところで、日本のSF作家〈光瀬龍〉が『百億の昼と千億の夜』で生命の誕生の歴史を圧倒的な言葉の力で表現してくれています。

 この劉慈欣の文章に勝るとも劣りません、見つけたら紹介しましょう。

 私は映画も好きですけど小説の魅力も大きく感じています。温泉につかりながらのんびり読んでみたいと思います。

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