たのしい教育の発想法@板倉聖宣先生(たのしい教育研究所の設立期からの支援者/日本で最もたくさんの科学絵本を出した人物)の話から

 このサイトで人気がある一つが「たのしい教育の発想法」です。

〈たのしい教育メールマガジン〉から少し紹介しましょう。「仮説の会」を開催していた頃、伊良波さんがコピーして持って来てくれたものがあります。
 私は同じような話を、全国大会のナイター(夜の部)で直接聞いて、とても興味を持ちました。
「自然の科学と社会の科学は別々ではない」という話でもあります。

 今回の話は多くの方たちに嫌われている〈数式〉が出てきます。
 それを中学一年生段階で読むことができるようにわかりやすく手をいれました。
 きっと板倉先生も「うまい」と評価してくれると思います。
 ちなみに、生前、板倉先生が私のまとめた板倉先生の発想法の本(研究会向け)を気に入ってくれて「自分の話を取り上げてわかりやすく構成してよい」と了解をもらっています。

💫 ⭐️ 💫 ⭐️ 💫


板倉
ガリレオやニュートンの力学になぞって作り変えたらどうか? 
それを考え直すことによって「社会の力学」がこれまでより少しはよく見えてくるのではないか。
「すべてとは言いませんが、いろいろ見えるのではないか」というのが、私の提案です。
「アリストテレスの力学」があります。

P(動力)=w(動かすものの重さとか慣性とか動かしづらさ)・ v(速度)

です。 ※「・」は「かける(×)」
 これで考えると2倍の力(動力)があれば2倍のスピードが生まれることになります

「みんなで団結して動かそう」と力を合わせると見事に動きますよね、2倍の力を出すと2倍動く。

アリストテレスの力学では説明できないことをニュートンさんが明らかにしました。
ニュートンの力学は F=m・a です。
 それで社会を見るとどうなるか?
質量(m)がそうとう大きいと、力(F)を大きくしても、加速したようには見えません。
質量(m)が大きいと速度の変化はなかなか起こらないのです。
 少しの時間くらい力(F)を加えたのでは加速したように見えない。
 アリストテレスの力学公式「P=w・v」では力(P)が加わると速度がすぐにあらわれることになって下図Aのように変化するはずだけれど、ニュートンの「F=m・a」では下図のBのように動くと説明します。

 もちろん現代のわたし達は一般にニュートンの力学を利用しています。
 Bのグラフを見ると、はじめの方では速度の変化は見えません。
 しかしそのまま続けていくと、グッと変化していくことがわかります。

 もしも社会がアリストテレスのいうように「P=w・v」の世界なら、力を大きくすればその分すぐに動きますから、みんなで押す気になれるでしょう。
 しかし「F=m・a」の世界ではすぐに速度(v)が見えてきません。
これをことわざでどういうかというと「継続は力なり」です。
「動いていないように見えていても実は動いていることがある」のだから、相手は「動いていない」からと簡単にあきらめないことです。
動いているように見えなくても動かしつづけると、加速してきて「動いてるな」とわかります。
教育でいうと「子どもが良くなって来た。子どもがすごく学力が増えて来た。子どもが賢くなった」というのが加速です。
賢くなったのがどんどんわかる状態になる。
ニュートン力学から明らかになる「力×時間」というのは「力積」といいます。「力の継続は力なり」ということです。
もしも社会力学や政治力学といったものがニュートンの式と同じような式で表されるとすると「初めは動いたように見えないけれども、ずーっと押しつづけたり力を加えていると、いつかは動いているのが見えてくる」ということがいえるのです。
「社会の変化というのはそういうものなのだ」というふうに見る見方があったら一味違う社会の見方ができるかもしれないでしょう。
これが、ニュートン力学の第一法則を社会に応用したものです。
それではいつも「継続は力なり」が成り立つのか?
第二法則
どんなことでも力を加えれば、“継続は力なり”で効果を現すか?
「馬鹿を言ってはいけない」
 いくら頑張っても巨大な岩を一人で押しつづけていく、「継続は力なり」で10年押しつづけたって動きません。
これは体を傷めるだけです。

ニュートンの第2法則は「抵抗の法則」です。

P(力)- R(抵抗) = w(重さ)・v(スピード)

ニュートンの第2法則を社会力学に応用すると「原理的に動かないものの継続は馬鹿げている」ということです。
実はこのことはアリストテレスが非常によく知っていました。
アリストテレスは
P(動力)=w(動かすものの重さとか慣性とか動かしづらさ)・ v(速度)
が成り立つには〈動力が抵抗力より大きくなければいけない〉と書いています。
抵抗力より大きくないと、まったく動き出さないことがある、だからあらかじめ「P-R(抵抗力)=w・v」といっているわけです。
こんなことは当たり前ですね。
あまり相手の抵抗力が大きいときには、休むに似たりです。
「継続は力なり」といってそそのかされて〈力をずーっと加えていく〉のは無駄なだけです。

                ⭐️

 問題なのは「いま我々が変えようとしている、動かそうとしているその社会というものが、なぜ動かないのか」です。

つづく

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「どう言えば子どもたちに伝わるのか」の答え探し:たのしい教育のプロが実践する原理@子どもの居場所&教師

「子どもたちが話を聞いてくれません、どうしたらよいでしょうか?」という相談をたくさん受けててきました。
 今のようにSV(スーパーバイズ)をするようになってからでも1000の桁でかぞえるくらいだと思います。

〈たのラボ〉にはそれに応える何千の方法・教材・プログラムがあります。

 そういう具体的なものをたばねる理論的なもの、見方・考え方に関わるものを身につけておくと、自力でもうまくいくかもしれません。

「それがつまり〈たのしい教育〉です」と書くと具体的に何をどうすればよいのかイメージがわかないこともあるでしょうし、「おもしろおかしい教育」をする〈お笑い的に笑わせる〉とか〈ディズニー映画を観せる〉というように違う方向にすすめてしまうことも起こります。

 方向的には『相手の〈腑(ふ)心の奥〉に落ちるように魅力的に組立てる』ということです。

 たとえば〈磁石は鉄に吸い付く〉と知っている子どもたちに〈磁石〉の本質をどう魅力的に伝えるか、です。

 その舵の向きに自分の知恵をフル稼働してみてください。

 そうやって少しずつ少しずつ、振り向いてくれる子どもたちの数を増やしていくことです。

〈たのラボ〉には具体的なプログラムはたくさんあります、いずれ〈たのしい教育Enjoy-Cafe〉でもそのプログラムをとりあげる話が出ています。

 子どもたちは本来学びたがり屋です。
 いろいろな疑問を持って、たくさんの質問をしたいのが子どもたちです。

 残念なことにたくさんの子どもたちが、その知的好奇心の成長を摘み取られてしまっているのです。

 ぜひ、みなさんの周りの子どもたちの知的好奇心を育てていってください。

 大人になっても、それがきっと大きな力になるはずです。

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梅雨の晴れ間に野山を歩けば@沖縄「ああそうか、もう◯◯の季節か…」(1)梅雨の長さ

 いつの間にか梅雨に入り、アウトドアワークに傘が必須の季節です。

 沖縄の梅雨は1ヶ月半くらいあります。

気象庁が定めている「平年値(1991年〜2020年の30年平均)」では、沖縄の梅雨入りは5月10日頃、梅雨明けは6月21日頃となっており、長さは約42日間です。
直近の10年間は、この平年値よりもわずかに短い傾向にあります。

 沖縄の〈秋〉は短くて、体感1ヶ月くらいです。
 梅雨といっても秋より長い、つまり一つの季節といってよいほど長いわけです。

 ところで前から気になっていたことがあります。

 南の沖縄と比べて〈九州〉〈関西〉〈関東〉〈東北〉〈北海道〉の「梅雨」の長さは違いがあるのでしょうか?

 皆さんはどう思いますか?

全国的にみた梅雨の長さは

 ア.北に行くほど梅雨が長い

 イ.北にいくほど梅雨は短い

 ウ.南北は梅雨の長さと関係ない

 エ.その他

 どうしてそう思いましたか?

予想してからね

 私の予想は「北に行くほど梅雨は短い」です。

 そもそも北海道に梅雨がある感じがしません。

 北に行くほどどんどん短くなって北海道では梅雨がない、という予想はどうでしょう。

 A.I.に調べてもらって驚きました。

福岡(九州地方): 6月4日頃〜7月19日頃(約45日間

大阪(近畿地方): 6月6日頃〜7月19日頃(約43日間

東京(関東地方): 6月7日頃〜7月19日頃(約42日間

岩手(東北地方): 6月15日頃〜7月28日頃(約43日間

北海道に梅雨はない

という結果でした。

 梅雨が存在しない北海道以外では、ほとんど同じくらいの長さです。

 北に行くほど秋や冬が長くなっていくのに梅雨は同じ長さだというのは不思議に思えるのですけど、どうでしょうか。

 さて、前日に警報級の大雨が降った翌日はみごとな晴空でした。

 しばらく歩いていると「あ~そうか、もうこの花の季節か」と立ち止まって眺めていまました。

 つづく

 

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問題「コップの中に水は入るのか?(仮説実験授業の授業書:空気と水)」@たのしい授業スーパーバイズの様子

 仮説実験授業の『空気と水』を授業にかけたいということでスーパーバイズの申し込みがありました。

 久しぶりに授業スーパーバイズの様子をおとどけしましょう。

 勤務後もこうやって熱心に授業の力を伸ばそうという先生たちがいることは、登校を拒否する子どもたちが増加していく深刻な教育界の明るい輝きです。

 板倉聖宣が創った仮説実験授業の『授業書』は、たのしい教育の強力な教材です。

『空気と水』という〈授業書〉は、低学年の子どもたちからたのしめる本格的な内容です。私は幼稚園の子どもたちにも授業したことがあります。

 その問題の中に「水槽の水の中にカラのコップを逆さまにして入れると、コップの中はどうなるでしょうか?」という問題があります。

 こんなふうにして水の中にどんどん入れていくわけです。
 さて、コップの中はどうなると思いますか?

予想してからね

 ではやってみましょう。

 ズブズブズブ

「え、どうなったの?」

 水は入っているのでしょうか、入っていないのでしょうか?

 みなさんにはどう見えますか?

 光の進み方についての知識があると、詳しく見る前にわかるのですけど、仮説実験授業はそういう知識がなくてもたのしめます。

「空気が入ったままだ」という子どもたちも「水が入っている」という子どもたちも出てきます。

 みなさんはそういう時にどうするでしょうか?

 こうやって授業スーパーバイズは進んでいきます。

 たのしいですよ、興味のある方、自分の授業の力で子どもたちと仲良くなりたい、教室に笑顔を増やしたい、自分が元気になりたい、そういう方はお申し込みください。

 もちろん教師でなくても受講可能です。

 

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