見える現実から出発せず予想・仮説から出発するのが原子論つまり科学/たのしい教育メールマガジンから

 第3たの研のホワイトボードの上の方にこういう言葉が掲げられています。

算数も理科も社会も国語も医学も宇宙も人生も
あらゆることを「原子論」で考えることが基本中の基本!

 それはたのしい教育研究所の基本スタンスで、大切な時に立ち返る大切な原理です。
 目には見えなくてもそこに物質が存在すること、そしてそれには重さがあること、それを元に予想を立てて確かめることが原子論、つまり本物の科学です。
 宗教は〈信じること〉から始まりますから科学とは全く異なります。
 たのしい教育は宗教ではなく科学です。
 仮説実験という科学に基づいて考えていくのが〈原子論〉です、そして原子論を考える基本にして生きているのが〈原子論者〉です。
 1986年に師の板倉聖宣がこう語っています、「歴史の見方考え方講座」第一回目の内容からです。

板倉
「原子論的な」という時には2つの意味があります。
 1つは「原子論」というのは唯物論の元祖で〈ものの根源が原子にある〉という考え方です。
もう1つは〈目に見えない原子というものを見るにはどうしたらいいか〉という時に仮説を立てるということです。仮説を立ててはじめて見ることができるからです。
「実証主義」という言葉があります。
 歴史学者が「実証主義」という時には、だいたいほめ言葉で使います、しかし自然科学では悪口に使います。
〈実証主義というのはものに従って判断する〉ことです。ということは〈事実に基づいて判断する〉ということです。
「自分の考えだけで考えるような観念論的なものと比べれば遥かにいい」という考えがあると思います、実際に証拠があってそれを基に判断するというわけですからね。
 すると実証主義者からは原子論は目のカタキになります、原子というのは目に見えないですから。
 実証主義者から見ると〈神と原子とは同格〉です。神は目に見えないし、原子も目に見えないのですから。
 つまり〈原子が存在する〉と仮定して話をするのは実証主義ではないのです。
 1870~80年ぐらいまで実証主義者にとって原子というのは存在しないものでした。「原子がある」と考えるのは非科学的なことでした。
 今となってみれば明らかに原子はある。
 仮説実験的な認識方法を基にすると原子は存在しているわけです。実証主義者というのは〈実際に見えるか見えないか〉を重んじるだけで、仮説実験的な認識方法を重んじないのです。

 今朝起きてみると太陽が昇っている。昨日もそうだし、一昨日もそうだった…
 毎日毎日見ていると東から出て西に動いている。
 何回見たってそうなのです。
 事実をもとにする、つまり実証主義でいくと天動説が正しいことになります、実際にそう見えるからです。
 ところが実際にはこの地球が回っていた。
 目に見えないものを考える時には、必ず仮説が重要になるんです。
 進化論も目に見えませんね。
 目に見えないものを主張するためには、どうしても仮説がなくてはなりません。
 そうやって確かめていくのが原子論です。

 
 これは〈たのしい教育メールマガジン〉の最新号のほんの一部です。この公式サイトにも、たのしい教育の発想法をとてもたのしみにしてくださっている皆さんがいます。今年も発想法を綴っていきたいと思います、ご期待ください。

 

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季節の移ろいにたのしく心動かされる日々

 これは数日前に撮った〈たの研第一研究所〉近くの公園の梅の花です。まだ2022年に変わる前で、12月に梅が花開いたというので、県外の友人知人から「それはすごい」という便りがいくつも届いています。

 一年前はいつ頃、梅の開花を知ったのでしょう?
 カメラの画像をたどればわかると思うのですけど、それより何より、季節のうつろいと同時に、自然の花たちが開花していくのをみるのは、心の奥から嬉しさがこみ上げてきます。

 清楚できれいな花です。

 そうやって梅の花たちをたのしんでいくうちに、今度は桜の蕾たちがふくらんできます。

 こうやって沖縄の真冬の季節もとてもたのしむことができます。

 春には春のたのしみが、夏には夏のたのしみが、そうそう去年は恩納村の海岸で〈もずく〉の収穫をたのしむことができました、あの季節もやってきます。

 秋は外を歩くことがとても気持ちいい季節ですから、ますますたのしさが増えていくでしょう。

 人間は季節ごとの移ろいに、とても幸せを感じることができます。
 忙しい日々かもしれません、もしかすると体調がよくないということがあるかもしれません。そういう時でも少し時間があったら、そして少し外を歩く元気があったら、ぜひ外に出てみませんか。
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ふうせんスライムをたのしむ子ども達ーたのしさが未来を拓く

 感染症対策と同時並行して実施できる「たのしい教育キャラバン」はとてもたくさんの子ども達、保護者のみなさんの大きな後押しを受けてどんどん広がり、準備する教材を増やしているにも関わらず途中追加しなくてはならない状況も出ています。

 これは最近実施した〈ふうせんスライムづくり〉です。

 本当に嬉しそうな笑顔でたのしんでくれました。

 こうやって心動かされたこどもたちが、自分でもいろいろな工夫を重ね、自由研究をすすめてくれるでしょう。それが未来を切り開く基礎の一つになっていくでしょう。

 たのしい教育研究所のメンバーは私をはじめ全員が教員免許を持ち、教育現場での高い実績を持っているエキスパートばかりです。

 いろいろな講座でも一人で講師を務める様な人物が何人もいます。

 

 自粛が続く中でしたけど、教育キャラバンを4つのフェーズに分けて、緊急事態宣言下であっても、子ども達にたのしい教育を届けることができる様にシステム化してあります。

 さらに磨きをかけて、いろいろな子ども達に笑顔と賢さを届けたいと思います、みなさんの応援をよろしくお願いします。

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教員試験に合格したい! 数学・図形問題

 来年の合格をめざす先生から「この問題が解けません」と相談がきました。ある県の教員試験で出題された問題とのことです。
 図形問題はパズルを解くようなたのしさがあって大好物です。

 これも何度も話していることですけど、小中学校では計算問題が得意な人を頭が良いという様に評価することが多いのですけど、計算は好きになれなくても図形問題のたのしさを伝えることで才能を開花してくる子どもたちはたくさんいます。その意味でも算数・数学はとてもたのしい教科です。

 こういう問題です。

 まずこの図形をジーッと見て図形がフワ~という感じで浮かび上がってくるようになっていくことが大事です。
 こうです。
 △ABCを 頂点Cを軸にして右にいくらか回転したのが
 △A'B'C ということ
つまり△ABCと△A'B'Cは同じ三角形だというのが目に見えてくる様になってくる必要があります。
 この左側のピンクの三角形と右側のブルーの三角形が同じ三角形だということです。

 

 その三角形に赤形の角度aの三角形が重なった・・・
 こうです。

左のピンクの三角形からaを引いた角度が48° だとすると・・・
右のブルーの三角形からaを引いたbの角度も48°です。
 これが見えてくるようにSVでは実際の図形を使って光に透かしてイメージしてもらいます。
bが48°だとわかったらゴールはもうすぐです、
A'は 180° - 82° - 48°=50°  合同な三角形同士ですからAはA'と同じです。問題の ∠xは ∠Aのことですから、こたえは50°です。

 このサイトでとりあげたことのあるロイドさんのパズルなどと比べると、難しくはありません。

 個別のSV(スーパーバイズ)は予約が必要です、グループでのSVも可能です。ただし〈子ども達の笑顔と賢さ〉を求める方たちのみ受け入れています。希望する方はお問い合わせください。

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