遠くに住む友人から届いた久しぶりのたよりには近況が綴られ「本を紹介して欲しい」と続いていました。
四冊あげた一冊が武者小路実篤(むしゃのこうじ さねあつ)の『真理先生』です、長く読書から遠ざかっていた私が高校の頃その世界に戻り、感動した想い出の本の一冊です。
紹介した私がまた読み直したくなってしまいました。
家のどこかにあるのだろうけど、見つかりそうもないので、買いに行こうと思っています。
最も忘れられないのは〈馬鹿一/ばかいち〉が先生に
「人を殺してはいけないのですか」
と問いかけるところです。
先生はこう語ります。
「あなたは、自分が人に殺されてもいいと思えることがありますか。もし、あなたが他の人に殺されてよいという場合があるなら、聞かせてください」
記憶で書いているので言い回しなどは違っているかもしれないのですけど根幹はそのままです、先生はこうつづけます。
「自分が殺されてもいい、という場合が考えられないなら、人を殺してはいけないのではないかと思います」
「逆に」という言葉を普通に使う人たちがたくさんいます、〈順接〉にも使う人がいるくらい多いのですけど、これだけ見事な逆質問は聞いたことがありません。
片や馬鹿一も大した人物で、こう続けます。
「では、自分は殺されてもいい、と考えている人なら、他の人を殺してもよいのですか」
それに対する真理先生の答えはなんだったか?
興味のあるみなさんは、ぜひ読んでみませんか。
調べてみたら新本でも手に入ります、私もさっそく本屋さんに行こうと思います。
国語はその人の読書生活の入り口になったり、文章を綴るたのしさを味わう強化になったり、幅広くいろいろな可能性を開いてくれます。
教員採用二次試験の相談がいろいろきているのですけど、沖縄県の今年の模擬授業の課題は「国語」です。点数に差がつきやすいので、ちょうどよいと思います。もうすでに大切な受験生たちをあずかっているので、今回の受講は難しいのですけど「来年はぜひ合格したい」という方はご相談ください。
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