たのしい教育が広がる世界|たのしい授業・カウンセリング・応援団

たのしい教育研究所にはいろいろな相談が来ます。

自分の子どもの成績の事/クラスの子どもたちの件/家族こと/学校のこと

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たのしい教育が切り開くのは、単に授業だけではありません。
生き方、組織運営、家族関係 いろいろな問題を解決に導きます。
ですから、個人的な生き方に関わることまで「たのしい教育」の方向で具体的な提案をさせてもらい、「ぜひ」という方にはカウンセリングや授業の相談などを実施しています。

その評価は、たくさんの方たちから届く感謝の気持ちに表れています。
直接あるいはメールでこういう話が届きます。

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授業で勝負|ノミの実験・ゆでガエルの実験(前半)|板倉聖宣から学んだこと

2016年春。連日「授業で勝負」の日々。

研究所に学びに来る若い先生たちに、「仲間と学ぶのもよい」という話題のきっかけに「こういう話を知ってる?」という感じで『ノミ』の話をしました。

ご存知の方もいるかもしれません。
周りの状況から自分で限界を設定してしまうこと、つまり「獲得された無力感」と、それを突破する力についての話です。

わたしの話に感心してくれたたくさんの先生達の中で、ある先生が
「それは誰の実験ですか?」
という質問してくれました。

「そういえば、誰の実験なんだろう? フィクションの可能性はないのかな?」

以前から、それが気になっていたこともあって、わたしがこの『ノミ』の話を出したのは今回がはじめてでした。フィクションなら、訂正が効きやすい上に、このことからも学ぶことができます。

話はかなりさかのぼりますが、板倉聖宣先生が沖縄に来てくれた時のことです。

板倉聖宣板倉先生が沖縄に来る時にはほぼ付ききりでいろいろお話させてもらっていましたから、これまで膨大な量の個人レッスンを受けたことになります。いつかまとめて本にしたいと思っている一つです。

ある時、わたしが喫煙に関する授業プランを作成していた時だったので、それに関して私が気になっていた実験についてした質問に対して
「一回こっきりしか起こらなかった現象に対しては、〈それは間違いかもしれない〉という選択肢も立てて調べた方がよい」という話をしてくれました。

みなさんは「ゆでガエル」の実験をご存知ですか?

インパクトの強い話なので、いろいろなところで紹介されています。読売新聞で紹介されて広まったという話ですけど、わたしはその原点に当たるデータを持っていません。web上で公開されている、某学校の校長先生が二学期に子ども達に向けて出した〈たより〉の中でふれたものがあります、よくまとまっていますから、それを抜粋してみます。

 ここに、ビーカーと三脚、アルコールランプがあります。あと水と生きたカエルが必要ですが、今日は実験ではありませんから、お話だけにします。
このビーカーには水が入っているものと考えてくださいね。
カエルを入れる一つ目の方法です。
あらかじめ水を沸かしてお湯にし、その中に生きたカエルを入れます。すると、その瞬間にカエルは跳び出して逃げます。カエルはお湯の熱さにびっくりするのですね。お湯の入ったビーカーはひっくり返るかもしれません。危険ですからまねをしないでください。
カエルを入れる二つ目の方法です。
生きたカエルを水の入ったビーカーに入れます。カエルは水の中をスイスイ泳いでいます。そこへ、下からアルコールランプの炎でゆっくり熱すると、カエルはどうすると思いますか?
水の温度はじわじわと上がります。でも、カエルは跳び出さないのです。水の温度の上がり方は、とてもゆっくりです。そして、何ということでしょう。ついにカエルはゆで上がってしまうのです。
これは「ゆでガエル」という実験にもとづいたお話です。
ゆっくりした変化にはなかなか気づきにくい。しかし、そのままにしていると、最後には命を落としてしまう場合もあるという教訓です。
私たちの暮らしの中で、このようなことはないかと振り返ることが大事です。急激な変化には誰でもが気づきますが、ゆっくりした変化には気づかず、無頓着に過ごしていることがありそうですね。伸びるためには十分気をつけなければなりません。
ほら、お家でのその姿、「ゆでガエル」になってませんか?

<校長 ○○>

 

板倉先生の話で調べたのが、このことでした。

ゆでガエルの実物は一度も見たことがありません。
残酷とはいえ、簡単にできる実験が、どうして話だけ伝わっているのだろう?

本当かもしれないし、板倉先生がいうように間違いかもしれません。
そうやって調べてはじめて、その話はかなり怪しいということがわかりました。どこにも、その実験の根拠が示されていないことが、そもそも怪しいのです。

 ウィキペディアにこうあります。https://ja.wikipedia.org

 2002年、ドイツの科学ジャーナリスト (enクリストフ・ドレッサー (de:Christoph Drösserは、ドイツ国内でコンサルタント活動家が盛んに使用する茹でガエルの話を疑わしいと感じながらも、証明するためにカエルを茹でたくはなかった。
困ったドレッサーがアメリカの爬虫両生類学者に質問したことを発端として話が学者仲間に伝わり、ホイット・ギボンズ (enから話を聞いたオクラホマ大学教授の爬虫両生類学者ハッチソンは「その伝説は全てが間違っている。動物学臨界最高温度 (Critical thermal maximum調査で、多くの種類のカエルは調べられており、手順として1分間に水の温度を華氏2度ずつ上げるが、温度があがるごとにカエルはますます活発になって温度の上がった水から逃れようとしたことから、蓋が空いていたり器が小さければ逃げる」と回答した[2]

 

以前「水は言葉を知っている」という話をめぐって、学校の先生たちがそれを授業にかけ始めたことがありました。道徳や理科の授業で取り上げ始めたのです。いよいよわたしの知っている先生たちもそういう授業をする人が出てきたので、「科学的とはどういうことか」という50ページくらいの冊子を書いたことがあります。興味のある方はお届けします(送料込み650円)⇨こちら

このゆでガエルも、それに類する話なのです。そして教育をめぐっては、こういう一見感動的な作り話がたくさんあります。

さて、最初に書いたノミの話はどうなのでしょう?

みなさんは本当のことだと思いますか? それとも、ゆでガエルと同じで、つくり話なのでしょうか?

予想を立てていると確実に賢くなることができますよ。

つづく

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授業の腕はいっきゅう品。とどけているのは「笑顔」と「元気」と「力」です!

たのしい教育&映画はやめられない 第200号

毎週一回お届けしているメールマガジン「たのしい教育&映画はやめられない」が、今日20160422発行号で200号になりました。
充実した内容をお届けするために、毎日時間を見つけて書き綴っているのですけど、計算すると約1400日書き続けていることになります。
書くことが好きな私にとっては幸せなことです。

たのしい教育研究所メルマガ

今週号のメニューは
⭐️たのしい教育研究所の今日この頃
⭐️たのしい授業「ハート型ゆで卵」
⭐️グーグルマップで映画のロケ地めぐり N.Y.編
⭐️板倉聖宣「出世できなくて本当によかった」
です。

たのしい教育研究所メルマガ2

板倉聖宣「出世できなくて本当によかった」の中では、「板倉先生自身が国立教育研究所の中で出世できなかったおかげで管理職的な仕事をしなくてすむ、という非常にいい状況でした」と語っています。

興味のある方はお申し込みください。

毎週金曜日発行、月800円、年まとめ9600円でPDF版をメール発信しています。

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熊本地震 熊本を中心とした震災と「たのしい教育研究所」

熊本で地震があった日に、メールマガジンに書いた文章です。

熊本で大きな地震がありました。
震度7というのは、かなり大きな揺れです。
はっきりとした数は出ていませんが、死者行方不明も出ているということですから、とても気になります。

幸い、東北大地震のような被害規模ではないようですが、少しでも被害が少なくて済むことを思っています。

熊本の地震

テレビを観ていると、東北大地震の映像に衝撃を受けてテントを背負ってボランティアに向かった時の感覚が沸々とこみ上げてきます。熊本に飛び立ちたい気持ちを抑えて、たのしい教育の普及に全力を尽くそうと思っています。

「たのしい教育」を推進することは、一見、災害とは関係のないようなことにも思えるかもしれません。
しかし人々を元気にし、笑顔を広げることですから、災害時にも元気に活動できる人たちを育てることでもあります。
そしてそれは賢い人たちを増やすことでもあります。

熊本の方達のことを思い、ますます元気に活動をすすめようと思う、今日この頃です。

たのしい授業・たのしい教育を通して届けたいのは
「力」と「勇気」と「笑顔」です!