たのしい社会〈サトウキビ〉が最も採れるのが沖縄なのに〈砂糖〉を最もたくさん作っているのは〈北海道〉、何で?/最新メルマガたのしい教育実践の章

 最新メルマガの〈たのしい社会〉の反響がいろいろ届いています。わたしがやっていた〈都道府県 生産高ランキング〉の様子です。いずれわかりやすいネーミングにして〈たのしい教育授業ブック〉の一冊にしようと考えています。シンプルな流れで盛り上がる上に、こどもたちはそれぞれいろいろな〈問題意識〉をもってくれるので社会的な見方考え方がアップしていきます。

 全体的なものはメルマガに譲るとして、ここでは「これは意外でした」という声がいろいろ届いている〈項目〉について紹介します。

 サトウキビの生産量が最も大きい県は?

 沖縄県です。

 ちなみにサトウキビの生産量がランキングできる県はのこり1県しかありません、鹿児島県です。他の県で作られていても、実験的なものであったり、ごく少量で日本の生産量に入れられるものではないということです。

 では〈砂糖〉が作られている都道府県をランキングするとどうなるか?

 予想してみてください・・・

 すでにタイトルにその答えがあるのですけど、それ以外にトップ10ということで考えてみて下さい。

 授業の流れと違ってここでは〈答え〉を出しましょう。
 砂糖を生産している都道府県の順位をみるとびっくりする人も多いと思います。
 サトウキビ全国一位の沖縄が〈6位〉、どういうことでしょう?
 ダントツは北海道です。
なんと東京や大阪は沖縄より砂糖が作られている・・・

都道府県番号

県名

出荷量

割合

割合

順位

1

北海道

583,740kl

813.2億円

34.9%

01位

12

千葉県

236,360kl

342.0億円

14.7%

02位

23

愛知県

211,110kl

303.2億円

13.0%

03位

13

東京都

87,370kl

142.0億円

6.1%

04位

27

大阪府

101,237kl

111.4億円

4.8%

05位

47

沖縄県

6,723kl

10.8億円

0.5%

06位

46

鹿児島県

3,821kl

6.8億円

0.3%

07位

36

徳島県

744kl

2.6億円

0.1%

08位

4

宮城県

X

X

X

X

9

栃木県

X

X

X

X

18

福井県

X

X

X

X

22

静岡県

X

X

X

X

24

三重県

X

X

X

X

25

滋賀県

X

X

X

X

28

兵庫県

X

X

X

X

29

奈良県

X

X

X

X

37

香川県

X

X

X

X

38

愛媛県

X

X

X

X

40

福岡県

X

X

X

X

45

宮崎県

X

X

X

X

2

青森県

3

岩手県

5

秋田県

6

山形県

7

福島県

8

茨城県

10

群馬県

11

埼玉県

14

神奈川県

15

新潟県

16

富山県

17

石川県

19

山梨県

20

長野県

21

岐阜県

26

京都府

30

和歌山県

31

鳥取県

32

島根県

33

岡山県

34

広島県

35

山口県

39

高知県

41

佐賀県

42

長崎県

43

熊本県

44

大分県

 

 はなしはここからです。

 どうして沖縄ではなく北海道が砂糖生産量のトップか・・・

 そういう問題意識でこどもたちが調べていったり、教師が予め調べて授業化する流れもあるでしょう。

 それにしても東京や大阪が沖縄よりたくさん砂糖を作っているというのはおかしくないだろうか?

 これはもしかして外国から原料を買ってきているかもしれないぞ!

 というテーマで調べていく。

 メルマガで紹介した授業はこういうものに発展していく可能性が高い授業です。

 今月予定されている〈初夏の講座〉では、テラ先生が社会の教科書でクイズを作成するプログラムを紹介してくれます。

 社会科もたのしい教育の可能性が満載の教科です。

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たのしい教育の授業研究会の様子

 これは若い先生たち向けの〈授業研究会〉の様子です。「学校には行きたくないのになぁ」と思っているこども達もいます。辛い気持ちをおさえて何とか学校に来るこどもたちもいます。そういう子ども達も含めてたくさんの子ども達の可能性を生き生きと高めていく、それが教師です。
 とすると、魅力的つまり、こどもたちが身を乗り出してくれる様な授業・教育方法を学び、提供していかなくてはならないでしょう。もちろん、そういう教育ができることは教師自身の喜びと同一でもあります。

 今回は小学校4年生の社会科、〈災害〉をテーマにした授業です。

 集まったメンバーがいろいろなアイディアを出して授業してくれました。
 経験から入る人、学校の避難訓練のことから入る人・・・

 こども達が〈もっとこの先生と勉強したい〉と感じてくれる様な授業を目指して、すこしずつすこしずつ学び初めています。

 同時並行的にいろいろなことを学ぶので、この授業づくりについても少しずつ学んでいくことになります。そうやって積み上がっていった先に、子ども達も先生自身も〈たのしくてやめられない〉という状態に高まるでしょう。

 日頃の授業やこども達との関係でステップアップしたい方は、お問い合わせくださ。たのしい教育のエキスパートが支援します。

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絵本から広がる世界(たのしいブックレビュー)「あっ、ひっかかった」オリバー・ジェファーズ作・絵 青山南訳 (徳間書店)by Mie.

 学校でも、こども未来キャラバンでもとても喜ばれる絵本の一つに「あっ、ひっかかった」オリバー・ジェファーズ作・絵 青山南訳 (徳間書店)があります。

 その絵本をたのしんでくれた子どもたちのお母さんから最近、素敵なお便りをいただきました。

 休日に本部町の海洋博記念公園に行ったらしいのです。
 すると子どもが「あ、ひっかかったの絵本 だ! 」と木を指差したのだそうです。

 たしかに、似ていますね。

その子は「わた毛がひっかかったら何になるかな?」とか「◯◯投げたらどうだろう」という様に、絵本の世界から飛び出して自然の中でたくさんのことを感じ、想像を膨らませ、親子でたのしい話の花が咲いたとのことでした。

「一冊の絵本からうける子ども達の感性はすごいですね」と話していました。その感性を一緒にたのしめる大人がいることもとても素敵だと思います。

 絵本はこどもだけでなく大人のたのしさも広げてくれます。みなさんもぜひ近くの絵本を手にとってみませんか。

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カニとたわむるーたのしいアウトドア経験は本質的な学力(魅力ある学力)につながる

 沖縄の学力についての話、「小学生の学力テスト得点が全国的に平均レベルに達してから伸び悩んでいる状況をいかに突破するか?」という話をしたことがあります。テスト得点をどうするか、というより「こども達の本質的な力をどうのばしていくか」がカギです。具体的には全国でまだ取り組んでいない〈たのしさ〉へのシフトです。「学校に行くのがたのしい」「先生ともっとこういう勉強をしたい」そういう子どもを増やしていく、そうやって子どもたちの本質的な力が高まっていくことで時間はかかっても着実に沖縄県全体の〈力〉が高まっていきます。それはたとえば政府との交渉力とか、基地の問題をどうしていくかという大きな問題の解決にもつながるでしょう。

 という大きな話だけでなく、具体的にどうするかという方法論がセットなのが〈たのしい教育〉です。

 たとえば海に行った時、そこでたのしむ事のできる題材をこども達にどんどん伝えていくことです、そのためにもまず大人がたのしむことです。

 これは以前撮った写真です。

 足を海の中に入れて食べ物を波にのせ、しばらく静かにしていると〈カニ〉がやってきました、30分くらい待つ気持ちがあれば必ずなにか生き物たちと会うことができます。

 アウトドア用のナベにすくってみましょう。
 みているとカニを中心に波打っているのがわかります。

 この波の模様(波紋)は、カニの口から発生していることがわかります。

 カニはエラ呼吸なので、水を取り入れて吐き出しているのでしょう。

 そうか、陸上でカニがアワをぶくぶく吹いていることがあるけれど、それはつまり呼吸しようとがんばっているということなんだろう。特別なことではなく常日頃から口から水を吐き出しているわけだ。

 ところで食事中にはこの波紋は立たないのでしょうか、どう思いますか?

 食べ物を前に置いてみましょう。

 ハサミをのばしてパッととり、食べ始めました。
 食べながらも波紋は続いています。
 私たちも食事しながら呼吸もしますから、わかってしまうとそれはそうだということなのですけど、こういうことも予想チャレンジしなくてはハッキリしません。


 この波紋、吸い込んだ水を口から出しているのはわかるのですけど、水鉄砲の様にシューッと出しているわけではありません。

 プップッというように断続的に出している様にみえます。

 15分くらい観察していたので、そろそろ自然の中にかえしてあげることにしました。

 こういう時間を、〈たの研〉の先生たちはとてもたのしんでくれました。中には「はじめてカニに触りました」という人もいました。

 大人がこうやってたのしめる教材を少しずつ増やしていく、そのたのしさは子どもにかなりの確率で伝わります。

 準備された答えを知ることを超えて、たとえばこの様に、出会ったカニと戯れながらいろいろなことを学んでいく先生たち、大人、そしてこども達が育っていく。そういう姿がいろいろなところでみられるように、たのしい教育研究所は今年度も元気にたのしく活動していきたいと考えています。

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