楽しい算数〈日本の算数・数学教育のレベル〉/安野光雅「算私語録」336より

 先に紹介した安野光雅の算私語録の「日付変更線」と同じページにこういう文章が載っていて、とても考えさせられます。

336
 一九七九年九月二十三日の毎日新聞にのった中尾光昭のワシントン支局からのレポートが印象的である。
「日本の数学教育のレベルが不当に高すぎるという人もいる。日本の子供たちは、詰め込み教育だからテストの成績は良いが独創的な問題解決の能力では劣っている、と言う人もいる。本当はどうなのだろうか」というのである。

 たまたま、教育向上の全国評価という、公共機関が行った全国のテストの結果が発表された。

 対象は小学四年生、中学二年生、高校三年生で七万一千人であった。
問一(高校三年生の問題)
 あるトラック運送会社はトラックの減価償却率は年二五%と見積っている。購入価格が六二〇〇ドルだったとすると一年後のトラックの値打ちはいく
らか。
問二(中学二年生の問題)

一匹のウサギが毎週二ポンドのえさを食べる。 一年は五二週だ。五匹のウサギは一週間に何ポンドのえさを食べるか。

問三(小学四年生の問題)
九の三分の二はいくつか。

 

問一の正解者は全体の四分の一、問二の正解者は二分の一弱、問三の正解は一割強だった。
テスト全体では、一〇〇点満点で高校三年生は四八点、中学二年生は五一点、小学四年生は三七点だった。 (平均点)

「遠山啓氏は子供達は落ちこぼれる”のではなく、落ちこぼされるのだ”というのが持論だったそうだ」と、このレポートは結ばれている。

安野光雅 算私語録 p241-242

 結局「テストに出るから覚えるように、解けるように」と学んでいくことは、本質的な学力には結びつかないといえるでしょう。

 安野さんは学校の先生をしていたこともあって教育に深く関心をもっていました。算数数学の絵本もいろいろあります。興味のある方はぜひ図書館などで手にしてみてください、〈たの研〉にも置いてあります。

 

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地球環境を考える〈植物の栄養・肥料〉について/たのしい環境教育

 小学校の理科で、植物の発芽に必要なものとして三つのことを学びます。

 そのどれかが欠けても発芽しないというくらい重要なものはなんでしょう?
 覚えていない人も、これじゃないかなという予想で上げてみましょう。

⬇︎

 ①水 ②空気 ③適した温度 の三つです。

え、光もでしょ?

いいえ、光はなくても発芽します。
光が届かない土の中でもタネは芽を出しますね。

土は必要でしょ?

いいえ、土は必要ありません、なんならティッシュに包んで湿らせていても発芽します。

 では、発芽した植物が成長していく時に必要なものはなんでしょう?

 そのどれが欠けても成長しない必須なものです、それも理科で学びます。

 

⬇︎

①水 ②空気 ③適した温度 ④日光 ⑤肥料 です。

私は理科を教えている時、いつもこの〈⑤肥料〉について疑問に思っていました。

【肥料】というのは何か? wikipediaにこうあります。
肥料(ひりょう、肥糧)とは、植物を生育させるための栄養分として人間が施すものである。
他のサイトにも似たような説明があります。
土地をこやし植物の育ちをよくするために、土地に施す物質

 植物が成長するために人間が栄養分を与えないといけないのでしょうか?

 野山の木々や草花たちは誰も肥料を与えにいかないのにスクスク育っていますね。それなのにあえて「肥料」と書く必要があるのでしょうか?

 みなさんはどう思いますか?

 いずれ続きをかくこともあるでしょう。待てない人は、自分で問題意識をもって調べてみませんか。
「教科書に書かれていることは何しろ絶対正しい」なんてことはないのです。自分で納得する答えをみつけることは、とてもたのしいことですよ。

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生物の身体を見てみよう-CT生物図鑑

 すぐれたサイトは世の中にいろいろあって、今日はその一つを紹介します。メルマガではかなり前に紹介していて、その頃は数種類くらいのコンテンツしかなかったのですけど、最近開いてみると、やや増えていました。全体としては少ないコンテンツではあっても、迫力ある画像をみることができます、ぜひご利用ください。

〈アリ〉と〈カブトムシのさなぎ〉の画像を自由に拡大していろいろな角度からみることができます。リンクを載せてあります、ジャンプした先でボタンをクリックしデータを読込むと自由に見ることができます。

https://ctseibutsu.jp/ex/paraponera.html

 

https://ctseibutsu.jp/ex/kabutomushi-2.html

 理科や生活科などの時間でも使ってみませんか。
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名作『ユンヒへ』いろいろな人たちに観て欲しい名作です

 メルマガでは毎回映画のことを書いています。もちろん理屈抜きに観るでよいのですけど、映画の登場人物たちに感情移入しながらみることで、親として、教師として、カウンセラーとして、一般の大人として豊かな幅も出てきます。もちろんTV番組や読書でも似たような効果はあるでしょうから、それは映画限定ではありません。
「ほんとんど観ないよ」という方は、まずたのしみとして一つ観てみませんか。

 メルマガの次の次に紹介する予定なのですけど、もっとたくさんの人たちと感動を共にできたらと思います、まずこのサイトに書いておきましょう。

 講座が終わってゆとりができて、昨日、のんびり観たのがこの作品です、感動しました。韓国の作品ですけど重要な舞台は北海道の小樽、描かれるのは2人の女性の物語です。

 かつて韓国で過ごし、両親の離婚で北海道の小樽にもどってきた女性〈ジュン〉、今は動物病院の獣医さんをしています。

 韓国に住み、結婚し、その後離婚。高校生の娘を女手一つで育てている〈ユンヒ〉。

 ある日、ジュンと一緒にくらす叔母が、ジュンが韓国の〈ユンヒ〉に当てて、大切に心の中を綴った手紙をみつけます。
 ジュンは都度あるごとにユンヒにあてて手紙をしたためているものの、結局、一度も送ったことはありません。

 何か深く思うところがあったのでしょう、叔母がその手紙をポストに入れて発送してしまうのです。

 物語はそこから動きます。

 二人の女性の心の交流、自分たちが大切にしてきたもの、これまでの人生、そしてこれからの人生、たくさんにことが身にしみいってくる秀作です。

 アマゾンプライムに入っている方は配信で見ることができます、DVDも過去作で安くレンタルできると思います。
 だまされたと思って観てみませんか。

追記)
 映画を観ながらカウンセラーの力を高めたいという方からの問合せがありました、最近こういうアドバイスをすると、腑に落ちたように「やってみます」といってくれました。次回紹介ましょう。

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